セーリング世界選手権パラ種目で丹羽選手が銀メダル獲得2023/Aug/19

オランダ・ハーグで開催された「セーリング世界選手権大会」のパラ種目・男子ハンザ303級で、日本代表の丹羽巧選手が銀メダルを獲得しました。世界選手権での日本人パラアスリートとしては過去最高の順位です。

Niwa Takumi

日本から持参した応援メッセージの書かれた日の丸を手に笑顔を見せる丹羽選手 © Sander van der Borch / World Sailing


【セーリング世界選手権 男子Hansa303級 総合成績】参加15艇
1位:Piotr Cichocki(ポーランド)11ポイント
2位:丹羽巧 24ポイント
3位:Joao Pinto(ポルトガル)35ポイント

4年に一度開催されるセーリング世界選手権大会。今大会は初の試みとして、オリンピック種目とパラ種目が同時開催され、14種目(オリンピック10種目、パラ4種目)の世界チャンピオンが誕生しました。パラ種目の会場となったのはブラッサミューアの湖。レース湖面からは風車と教会が望める風光明媚な場所に24カ国・地域から70人のパラセーラーが集まりました。

パラ種目には日本から男子ハンザ303級に丹羽巧選手が出場。初日からポーランドのPiotr Cichocki選手とバチバチのトップ争いを繰り広げましたが、一歩およばず、優勝には届きませんでした。しかし、昨年の同クラス世界選手権3位から順位を一つ上げ2位となり、日本人パラセーラーとしては過去最高順位の銀メダルを獲得しました。

Hansa 303 racing at Netherlands

紫のセールが丹羽選手。フリーのスピードは圧巻だった ©JSAF



Niwa on the podium

表彰台で泣き笑いの表情を見せる丹羽選手(左) © Sander van der Borch / World Sailing


「丹羽くんと出会って8年。こういう結果までやっとたどり着けたこと、本当にありがとうという気持ちです」と水津岳太郎コーチに肩を叩かれると、その瞬間、涙を隠すようにサングラスをし、言葉に詰まる姿が印象的でした。「やめろよ、俺も泣きそうになるじゃん」と言うコーチから「本当におめでとう。これからも続けような」と声をかけられ、泣き笑いの表情で「次は優勝を狙います」と力強く宣言した丹羽選手でした。

また熱戦を繰り広げたポーランドのCichocki選手とは、笑顔で抱き合い互いの健闘を称えました。そして「これからもセーリングを続けてくれよ、またレースをしよう!」と世界チャンピオンに声をかけられ、大きくうなずいていました。

Takumi and his supporters

丹羽選手と彼を盛り上げた現地サポーターの皆さん © Sander van der Borch / World Sailing



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