
JSAFとして初めて実施する今回は、フィリピン・セーリング協会の選手とコーチを招き、日本人コーチの技術指導によるフィリピン選手の強化を図るとともに、互いに有力な関係を築き、お互いの組織が国際舞台での支持基盤を固めることを目的としました。
以下に今回実施した「オリンピック・クラス セーリング・クリニック」の概要を報告いたします。
8月17日
フィリピン・セーリング協会所属の470級2チームとコーチ1人が、8月17日午後に羽田空港に到着。
1チームはアジア大会に出場しているベテラン・チームで、もう1チームはそれに続く若手チーム。
JSAF国際委員会の戸張房子と荒川博人は、羽田で出迎えた後、同行して外務省大臣官房人物交流室、文部科学省 スポーツ・青少年局 競技スポーツ課を表敬訪問。
夜は駐日フィリピン大使館による歓迎夕食会が開催され、F河野博文JSA会長も同席。
8月18日
朝、葉山新港に移動。
高木克也コーチによるチャーター艇を使ってのチューニング指導を行う。
海上では慶應大学や日本大学ヨット部の協力により合同練習をしながらのコーチング。
練習後は田中正昭・国際審判員のルール講習を実施。
8月19日
18日と同様の練習を行う。
外務省の石川吉久首席事務官が海上練習を視察。
8月22、23日
関東470選手権大会(江の島で開催)に特別参加。
台風の影響で大きなうねりのある中、2日間で6レースを実施。
フィリピン・チームは練習の成果を発揮し、5位と50位という結果を残しました。
8月22日の選手歓迎レセプションには外務省の品田光彦室長も出席され、乾杯のご挨拶を頂きました。
フィリピンチームは日本の選手と積極的に交流し、ゲームで賞品をゲットするなど楽しく友好関係を築いていました。
5位に入賞したフィリピンのベテラン・チームは中国・青島で開催されたISAFワールドカップに参加。
リオ五輪の470男子のアジア枠獲得を目指したいとのことで、「今回の経験を大いに生かしたい」とJSAFへの感謝を述べていました。
フィリピンはISAFグループJというJSAFと同じ地域に所属しています。
フィリピンとの友好関係はJSAFにとって重要であり、今回のプロジェクトはその強い絆を構築するのに大きく役立ったと確信できます。
また、JSAFとアジア各国との連携のために、今後もこのプロジェクトを継続実施していく必要があると強く感じました。
本クリニック実施にあたり、葉山での宿泊や練習場所の提供をいただいた ㈱リビエラリゾート、歓迎夕食会を催してくださった京浜急行電鉄㈱、㈱葉山マリーナ、チャーター艇・合同練習など積極的に関わってくれた日本大学、慶應義塾の両ヨット部、フィリピンチームの特別参加を受け入れて下さった日本470協会、関東470協会に対して深く感謝を申し上げます。(レポート/JSAF国際委員長・戸張房子、写真提供/中嶋一成、羽田誠)