予選レース最終日、49erFX級では五輪代表をかけた真剣勝負が繰り広げられました。
1レース毎に順位がアップダウンするシビアな展開に、見ている方も胃が痛くなります。
予選シリーズが終わると、上位25艇と下位36艇に分かれて決勝シリーズが始まります。ゴールドフリートに進めれば、国枠21位以内に入ることはほぼ確実で、選考レースも有利になるため、日本から参加の4チームは25位以内に入ることが目標でした。
そんな状況で日本勢トップに立ったのは大学生ペアの山崎アンナ/髙野芹奈組です。総合20位、国別で17番目となりゴールドフリート入りを果たしました。二番手の日本チームがゴールドフリートに残れなかったため、山崎/髙野組との差を縮めることは不可能となります。選考ポイントで首位を獲得した山崎/髙野組はこの時点で来年の東京2020五輪切符に限りなく近づきました。
ハーバーに戻りその事実を知らされると、笑顔をはじけさせ、その後で涙ぐみ、再び笑顔になった2人。「実は最終レースはスタートで失敗したんです。それまではずっと良いスタートが切れていたのに。でもうまくリカバリーすることができ3位まで上げることができました」(山崎)
「今日はレースするのが本当怖くて、3レース目は成績が悪かったのでどうしようかと思いましたが、最終レースで成績を残すことができました」(髙野)
49er級、ナクラ17級も今日で予選シリーズが終わりましたが、日本勢は上位25艇に残ることができませんでした。
明日から決勝シリーズが始まります。山崎/髙野組は49erFX級のゴールドフリートで、そのほかのチームは各クラスのシルバーフリートで決勝シリーズを戦います。大会は日曜日まで続きます。
最終レースの結果を待って各チームの代表選考における最終得点を確認し、日本セーリング連盟の内定の発表が行われる予定です。
(レポート/西朝子)
■成績表
49er級(9レース終了時)
1位 Erik HEIL/Thomas PLOESSEL(GER) 26点
2位 Peter BURLING/Blair TUKE(NZL) 27点
3位 Benjamin BILDSTEIN/David HUSSL(AUT) 37点
39位 古谷 信玄/八山 慎司 94点
49erFX級(8レース終了時)
1位 Martine SOFFIATTI GRAEL/Kahena KUNZE(BRA) 23点
2位 Helene NÆSS/Marie RØNNINGEN(NOR) 37点
3位 Kimberly LIM/Cecilia LOW(SGP) 37点
20位 山崎 アンナ/高野 芹奈 79点
29位 原田 小夜子/永松 瀬羅 94点
37位 波多江 慶/板倉 広佳 110点
59位 松苗 幸希/齊藤 由莉 175点
ナクラ17級(8レース終了時)
1位 John GIMSON/Anna BURNET(GBR) 20点
2位 Vittorio BISSARO/Maelle FRASCARI(ITA) 21点
3位 Nathan OUTTERIDGE/Haylee OUTTERIDGE(AUS) 23点
30位 梶本 和歌子/川田 貴章 97点
38位 飯束 潮吹/畑山 絵里 120点
51位 田中 航輝/深澤 瑛理 166点
■出場日本人選手
49er級
古谷 信玄/八山 慎司(エス・ピー・ネットワーク)
49erFX級
山崎 アンナ/髙野 芹奈(ノエビア・日本体育大学/ノエビア・関西大学)
波多江 慶/板倉 広佳(豊田自動織機)
原田 小夜子/永松 瀬羅(豊田自動織機)
松苗 幸希/齊藤 由莉(無所属/早稲田大学)
ナクラ17級
梶本 和歌子/川田 貴章(橋本総業ホールディングス/ミキハウス)
飯束 潮吹/畑山 絵里(エス・ピー・ネットワーク)
田中 航輝/深澤 瑛理(富士通)
■大会スケジュール
12/6(金) レースデイ4(決勝シリーズ)
12/7(土) レースデイ5(決勝シリーズ)
12/8(日) レースデイ6(ファイナルレース/メダルレース)
■公式サイト:
https://49er.org/event/2019-world-championship/#news
https://nacra17.org/events/2019-world-championship/
https://www.sidelineapp.com/events/49er-49fx-nacra17-world-championships/