ヤンマー国際モス級世界選手権大会2016
ポール・グディソン選手が優勝!2016/May/30

優勝直後に喜びを表すポール・グディソン選手 YANMAR Moth World Championship 2016@JUNICHI HIRAI / BULKHEAD magazine JAPAN

優勝直後に喜びを表すポール・グディソン選手 YANMAR Moth World Championship 2016@JUNICHI HIRAI / BULKHEAD magazine JAPAN

5月23〜29日の日程で開催された「ヤンマー国際モス級世界選手権大会2016」(神奈川県三浦郡葉山沖)。29日は1レースが行われ、イギリスのポール・グディソン選手が逃げ切って新チャンピオンとなりました。

北京五輪セーリング競技レーザー級の金メダリスト、グディソン選手(38歳)は、全13レース中11レースを3位以内でフィニッシュする抜群の安定感で、初優勝を目指す若手のクリス・ラシュリー選手、後半に怒濤の追い上げを見せたロバート・グリーンハウシュ選手を押さえ、国際モス級での初タイトルを手にしました。
「今日の第1レースではロブ(3位のグリーンハウシュ選手)に負けたので、2レース目が始まる前は少し緊張しました。スタート後に風がなくなり第2レースがキャンセルになった時は、正直ホッとしましたよ。ワールドに向けての準備は完璧ではありませんでしたが、様々なコンディションでレースをし、優勝することができてとても嬉しいです」とグディソン選手。
「(金メダルを取った)レーザー級と国際モス級、どちらがセーリングしていた楽しいかと聞かれたら、モスと答えますね。フォイリング艇のスピードやテクニック、世界中から集まるセーラーと競えることが大きな魅力です」と笑顔で付け加えました。

全英チャンピオンのラシュリー選手が2位、ヨーロッパチャンピオンのグリーンハウシュ選手が3位でした。表彰台に立ったのはいずれもイギリス勢。英国旋風が吹いた大会でした。

キャンセルになった第2レースで大きくリードしていたグリーンハウシュ選手は、「1レースしかできなかったのは残念でした」と少し悔しそうな表情でしたが、「大会運営はとてもすばらしく大いに楽しみましたよ」とコメントしています。

13カ国/地域から68人が参加したヤンマー国際モス級世界選手権大会。日本人トップは11位の梶本恆平選手、6人が参加した女子部門優勝は田畑和歌子選手(総合37位)、18歳以下のジュニア部門優勝はユース育成枠で選出された矢野伸一郎選手(総合43位)でした。「ジュニア部門で優勝したい」と話していた矢野選手は、表彰台で満面の笑みを見せていました。

今大会を含めると、国際モス級世界選手権は、三大会続けて五輪メダリストが優勝したことになります(2014年はロンドン五輪49er級金メダリストのネイサン・アウタリッジ選手、2015年はロンドン五輪49er級銀メダリストのピーター・バーリング選手、そして2016年は北京五輪レーザー級金メダリストのポール・グディソン選手)。

多くのトップ選手を魅了する国際モス級。「五輪をはじめ、世界一周レースやアメリカズカップセーラーといったトップ選手が参加する大会でありながら、誰もがお互いの知識や技術をオープンにし、和気あいあいとした雰囲気であることがこのクラスの魅力の一つだと思っています」と話すのは、2位のラシュリー選手です。

性別や年齢に関係なく、トップセーラーと同じ土俵でレースできる国際モス級。
来年の世界大会はイタリアのガルーダ湖で夏に開催される予定です。(レポート/西朝子 モスワールド実行委員会)

大会HP:http://www.mothworlds.org/hayama/
フェイスブック:https://www.facebook.com/mothworlds/

表彰台を独占したイギリス勢。左からロバート・グリーンハウシュ選手(3位)、ポール・グディソン選手(1位)、クリス・ラシュリー選手(2位)YANMAR Moth World Championship 2016@JUNICHI HIRAI / BULKHEAD magazine JAPAN

表彰台を独占したイギリス勢。左からロバート・グリーンハウシュ選手(3位)、ポール・グディソン選手(1位)、クリス・ラシュリー選手(2位)YANMAR Moth World Championship 2016@JUNICHI HIRAI / BULKHEAD magazine JAPAN



13カ国/地域から68人のセーラーが集まった今大会。実行委員会スタッフのほか、大勢のボランティアがレース運営を手伝ってくれた YANMAR Moth World Championship 2016@JUNICHI HIRAI / BULKHEAD magazine JAPAN

13カ国/地域から68人のセーラーが集まった今大会。実行委員会スタッフのほか、大勢のボランティアがレース運営を手伝ってくれた YANMAR Moth World Championship 2016@JUNICHI HIRAI / BULKHEAD magazine JAPAN