2024外洋ダブルハンド世界選手権に4大陸16カ国22艇が参加予定2024/Jul/21


Ocean Doubles

2024年9月24日~10月1日に開催される「男女混合オフショア・ダブルハンド世界選手権(ODHWC)」で使用されるレース艇「Sun Fast 30 OD」


レポート=鈴木祥子(国際委員会)

 2024年9月24日~10月1日に男女混合オフショア・ダブルハンド世界選手権(ODHWC)がフランスのロリアンで開催され、日本からは邨瀬愛彦選手×高原奈穂選手が参加します。初開催となる本大会には、4大陸16カ国から22チーム(オーストラリア、ベルギー×1、カナダ、フランス×2、ドイツ、イギリス×2、ギリシャ、インド、アイルランド、日本、オランダ×2、ニュージーランド×2、スペイン、スウェーデン、トルコ、アメリカ×2)が参戦します。

 予選シリーズでは全参加艇が2つのグループに分けられ、オーバーナイト1レースに参加します。各グループの上位5艇が決勝レースに進出し、その勝者が2024年外洋ダブルスの世界チャンピオンとなります。
 コースエリアは岩場や厳しい断崖が連なるロリアン以北の大西洋沿岸から英国南西部沖合にあるシリー諸島および英仏海峡西部に及びます。9月は西風と強い海流により、ODHWCが冒険に富むレースになることが予想されます。

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 同大会は2026年までの3年にわたり実施されることが決定しており、2025年の開催地は英国ワイト島のカウズ、2026年の開催地は未定となっています。

 本大会に使用されるSun Fast 30 ODは10.4mのモノハル艇で、リサイクル可能な樹脂を使用した最初の量産セーリングヨットの1つで、サステナブルなボートビルディングの最新技術を強調し、安価でシンプルかつ持続可能な設計は、外洋レースをよりアクセシブルにします。

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日本から参加する邨瀬愛彦選手(右)と高原奈穂選手


 アクセシビリティの他にワールドセーリングが掲げるオリンピックビジョンの目指すインクルーシブ・多様性を実現するには外洋種目が盛んでない国々から新規参加があることが重要になりますが、今回は欧米以外は日本、インドの2か国に留まっています。サステナビリティ、ジェンダー平等は、使用される艇の再生可能性や選手が男女混合という点でクリアしています。

 FFVoile、フランスヨットクラブ、RORCと協力し、Cap-RegattaとMultiplast/Jeanneauの支援を受けて本大会を主催するLorient Grand Largeが位置するロリアンは外洋レースの中心地として知られており、UltimやIMOCAだけでなくMini 6.50、Figaro、Class40などのエリートチームのホームポートにもなっています。
 近年では、The Ocean Race、Solitaire du Figaro、Retour à La Baseなどの主要イベントを開催しました。

より詳しい情報は、以下をご覧ください。
ワールドセーリングNews 2024.7.12
ワールドセーリングNews 2024.2.15