2024年最初のジュニアユースセーリング・シーマンシップアカデミーが宮崎県日南市の大堂津ヨットハーで開催されました。
1, 日 時:2024年1月5日(金)~6日(土)
2, 場 所:宮崎県日南市大堂津ヨットハーバー
3, 参加者:中学生4人・高校生10名・指導者5人
4, 講 師:佐藤麻衣子・今村公彦
5, 艇 種:国際420級・ILCA6級
【目的】
1) シーマンシップの理解及び習得
2) セーリングのスキルアップ
3) 選手指導方法の学習(プレイヤーズセンタード)

お正月アカデミーの参加者たち

コーチの今村公彦さん、佐藤麻衣子さんを迎えての開会式
【所感】
今回のアカデミーは中学生・高校生を対象としており、参加者の多くは高校からセーリング競技を始め、自然状況の変化によってスキルの違いが顕著に表れていた。開催した2日間は、風にも恵まれ、強風から中風域まで良いトレーニングとなり、選手達にとって様々なことを考える機会となった。今回の趣旨であるシーマンシップの観点から選手自身が自らの命を守るための考えや行動が出来ているか、陸上の準備(服装や風の強さに応じた判断)から海上練習(転覆時の対応)まで安全に対する指導を行い、航海術を身に着けることの大切さを伝えた。

陸上でのクルーワーク練習

海上練習の様子1
技術面では、船をより早く走らせるために必要な要素として、ヘルムに重点を置き、ボートバランス・セールトリム・ボートハンドリングによって生まれるヘルムの違いを感じることで、ボートスピードの向上に繋がることを伝えた。選手達は、これまでヘルムに対する意識が低く、スピードが上がるにつれて舵が重たくなる理由(ヒールした状態で舵をベアウェイ側に切っている)つまり、ヘルムと逆に舵を切ることで水中に抵抗が生まれ、失速していることに気が付いていなかった。上記を改善することで、ボートスピードが向上することを学び、新たな知識と技術が備わったように思います。

艇種に分かれてミーティング

海上練習の様子2
指導方法については、プレイヤーズセンタードの考えを説明し、勝利至上主義ではなく、選手の主体性と活動のプロセスを評価することで結果だけでなく、人間性を高めることが選手の幸福に繋がることを伝えた。
短い期間ではありましたが、普段とは違った視点や指導者との情報共有の中で、私自身気付きを得ることが出来ました。競技をする以前に、シーマンシップ(航海術)を理解し、実践することの大切さを今後もジュニアユース世代へ広めていきたいと思います。(レポート:講師 今村公彦)