杭州アジア大会 日本勢が金・銀・銅メダル獲得!2023/Sep/29


Sailing Team Japan

第19回アジア大会セーリング競技に出場した代表選手


中国・杭州で開催された「第19回アジア競技大会」にて、日本代表が金・銀・銅メダルを獲得する快挙を達成しました。

19th Asian Games Sailing Event Medalists

中国・杭州で開催された第19回アジア大会セーリング競技でメダルを獲得した代表選手。左から銀メダル獲得の女子49erFX級田中美紗樹選手(スキッパー)、永松瀬羅選手(クルー)、男女混合470級で金メダルを獲得した岡田奎樹選手(スキッパー)、吉岡美帆選手(クルー)、銅メダルを獲得した男女混合Nacra17級の西田カピーリア桜良選手(クルー)、飯束潮吹選手(スキッパー)


セーリング競技は9月18〜27日、中国・寧波市セーリングセンターを拠点に開催されました。軽風と強い潮というコンディションの中、日本からは8種目に12名の代表選手が出場し、男女混合470級の岡田奎樹/吉岡美帆組が金メダル、女子49erFX級の田中美紗樹/永松瀬羅組が銀メダル、男女混合Nacra17級の飯束潮吹/西田カピーリア桜良選手が銅メダルを手にしました。

Okada, Yoshioka on board

優勝を決め日の丸を掲げる岡田選手と吉岡選手


男女混合470級の岡田/吉岡組は世界チャンピオンの実力を発揮し、初日から一度も首位を明け渡すことなく優勝です。大会期間中は陸上でも注目され、海上では常にマークされる存在でしたが、着実なレース展開で男女混合種目となった470級を制しました。

「中国とマッチレースのような展開になりましたが、しびれを切らさずにしっかり、確実に対応していくことができました。大会途中にはちょっとしたミスをすることもあったので、代表選考に向けしっかり修正していきたいと思います」(岡田選手)
「優勝できましたが、自分たちの課題もまだたくさんあるので、冬の間、特訓していきます」(吉岡選手)

49erFX

トップフィニッシュ後に山田寛コーチと共に笑顔を見せる田中/永松組


中国と同点首位で最終日を迎えた女子49erFX級の田中/永松組は、実に惜しい銀メダルでした。この日最初のレース、中国、日本ともにアウターからのスタートを狙いましたが、潮の影響もあって中国艇に有利な展開となり田中/永松組は4位に。1位となった中国に逆転を許してしまいます。最終レースはトップフィニッシュする意地を見せましたが、2ポイント差で2位となりました。

「金メダルを獲れる位置にいたので狙いきれなくて悔しいですが、銀メダルを獲得でき少し安心しています」(田中選手)
「今日の最初のレース、スタートで中国にリードされてしまい難しい展開となりましたが、これを糧に次に繋げたいです」(永松選手)

Iitsuka, Nishida on a Nacra17

メダル獲得を喜ぶ飯束/西田カピーリア組


今大会からアジア大会種目となった男女混合Nacra17級。飯束/西田カピーリア組は前半出遅れましたが、第12レースでトップフィニッシュするなど後半に成績を上げ3位となり、表彰台に上りました。

「残り2日間で順位を上げられ、メダルが獲れたことは良かったです。目標はパリオリンピックに出場しメダルを獲ること。アジア大陸枠選考など、まだまだパリに向けた予選が続くので、日々努力しなら目標に向かっていきます」(飯束選手)
「金メダルを目標としていたので3位になったことは少し悔しいですが、メダルを持ち帰れるのは嬉しいです。今大会は微風から強風までいろいろなコンディションがあり、苦戦したり、新たな課題が出てきたりしました。それを克服するように練習し、最終目標であるオリンピックの出場に向けてがんばります」(西田カピーリア選手)

iQ

男子iQFOiL級のスタート


Kite

Formula Kiteもアジア大会初登場


新型コロナのパンデミックにより1年延期された今大会は、シングルハンド種目(ILCA6&7級、iQFOiL級、Formula Kite級)のパリ2024オリンピック出場権をかけた国枠選考大会でもありましたが、残念ながら国枠出場権獲得は持ち越しとなりました。

ILCA7

男子ILCA7級に出場した鈴木義弘選手


「今大会は昨年までは戦えなかった相手と互角に戦うことができる場面も増え、成長を感じることができました。しかし依然、上位との差はありこれから続いて行く五輪選考で互角以上に戦うことができるようにトレーニングして行きたいと思います」(鈴木選手)

ILCA6

女子ILCA6級に出場した冨部柚三子選手


「今大会、自分でできうる万全の準場をし、少人数レースでは安定した得点を取ることが必要だと理解して臨みました。しかし42条違反や道具のトラブルなど、普段経験しないストレスを感じ、冷静にコースを取ることができませんでした。次のオリンピック予選では国枠を獲得できるよう、今回の反省を活かしたいと思います」(冨部選手)

Formula Kite

男子Formula Kite級に出場した三好竜寧選手


「今大会はメダルを取ることもできず、アジア枠の1枠を取ることもできずとても悔しい思いをしました。次の大会に向けてメンタル面であったり、筋力などあらゆる面を強化して臨みたいと思います」(三好選手)

iQFOiL

男子iQFOiL級に出場した池田健星選手


「今大会、実力的にはメダル圏内にいたものの実力を出し切れなかったことが悔しいです。パリオリンピックに向けてこの悔しさを生かして最後まで突っ走っていきたいと思います」(池田選手)

49er

男子49er級代表の古谷信玄/高柳彬組。前回のジャカルタ大会ではそれぞれ金メダルを獲得したが(古谷選手は男子49er級で、高柳選手は男子470級で)、今回は苦戦した


「とても不甲斐ない結果となってしまいましたが、次の12月のアジア選手権でオリンピック枠をかけて戦います。それまでに今回出た課題を克服して、次は良い結果を出せるように頑張っていきたいと思います」(古谷選手)
「今大会は悔しくもメダルを獲得できませんでしたが、次のレガッタに生かしていけるように頑張りたいと思います」(高柳選手)

【第19回アジア競技大会 セーリング競技 総合成績】

■男女混合470級 参加7艇
1位:岡田奎樹 / 吉岡美帆 14ポイント
2位:WANG Jingsa / DONG Wenju(中国)21ポイント
3位:Kim Jia / CHO Sungmin(韓国)40ポイント

■女子49erFX級 参加6艇
1位:HU Xiaoyu / SHAN Mengyuan(中国)27ポイント
2位:田中美紗樹/永松瀬羅 29ポイント
3位:LIM Kinberly / LOW Rui Qi Cecilia(シンガポール)34ポイント

■男女混合Nacra17級 参加5艇
1位:ZHAO Huancheng / WANG Saibo(中国)18ポイント
2位:LIU Xiaman Justin / LIM Ke Xin Denise(シンガポールア)28ポイント
3位:飯束潮吹 / 西田カピーリア桜良 37ポイント

■男子49er級 参加8艇
1位:WEN Zaiding / LIU Tian(中国)42ポイント
2位:AL Hadi MusabMohammed Sulaiyam / AL KENDI Waleed Issa Al Habashi(オマーン)46ポイント
3位:SAKAI Akira Luke / AYLSWORTH Russell Williams(香港)47ポイント
7位:古谷信玄 / 高柳彬 70ポイント

■男子iQFOiL級 参加9艇
1位:BI Kun(中国)15ポイント
2位:LEE Taehoon(韓国)36ポイント
3位:CHENG Ching Yin(香港)40ポイント
4位:池田健星 53ポイント

■男子Formula Kite級 参加7艇
1位:Maximilian MAEDER(シンガポール)13ポイント
2位:ZHANG Haoran(中国)26ポイント
3位:WESTON Joseph Jpnathan(タイ)38ポイント
4位:三好竜寧 59ポイント

■男子ILCA7級参加 13艇
1位:LO Jun Han Ryan(シンガポール)26ポイント
2位:HA Jeemin(韓国)33ポイント
3位:SARAVANAN Vishnu(インド)34ポイント
6位:鈴木義弘 51ポイント

■女子ILCA6級参加 9艇
1位:BINTI MOHAMAD LATIF Nur Shazrin(マレーシア)25ポイント
2位:NORTON Stephanie Louise(香港)37ポイント
3位:CHAN Jing Hua Victoria(シンガポール)38ポイント
7位:冨部柚三子 51ポイント

詳細はオリンピック強化委員会の公式サイト
またはデイリープレスリリース

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杭州アジア大会セーリング競技選手団