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第一話 直前情報 [ 08/Aug/2017 ]
強豪11艇、3段階の戦いか

外洋ヨットの日本一を決める「ジャパンカップ」。規定では昨年の関西大会に続き、今年(2017)は相模湾開催になるのですが、泊地の関係で開催が危ぶまれていました。

なんとか11艇分の泊地が用意でき開催にこぎつけたわけですが、蓋を開けてみればあっという間に11艇がエントリーし受付は終了。昨年は最低開催条件の10艇ギリギリのエントリーから実際にスタートラインに並んだのは8艇だったわけで……。

昨年(2016)のレポートは→こちらから
「ジャパンカップ2016」最終成績は→こちら

ということで、
「ジャパンカップ」。正式名称「全日本外洋ヨット選手権大会 JAPAN CUP 2017」は、8月7日(月)からインスペクションが始まり、レースは8月10日(木)からの4日間、神奈川県三浦市のシーボニアマリーナをベースに新たな"真夏の激闘"が始まります。


1艇1艇、厳しいインスペクションが実施されます

レース公示は→こちら

まず注目は4艇の軽排水量40ft艇(以下HP40)です。

河本二郎オーナーの〈エスプリ〉(Carkeek 40)は2014年から連続しての出場。前回は、今回エントリーしているHP40の中ではトップになっており、地元シーボニア開催の今回はライバルを迎え撃つ形になります。

中島光司オーナーの〈スランジバー〉(Ker-40+)も昨年続いての出場で、こちらは関西ヨットクラブからの遠征となります。

樹神弘郎オーナーの〈ブラック〉(BOTIN 40)は、艇は2015年に優勝した元〈SWING〉で、オーナーもクルーも大きく入れ替わっての参戦です。

そして地元シーボニアからは斜森保雄オーナーの〈カラス〉が艇をHP40のMILLS 41に乗り換えての初参戦となります。

以上の4艇。昨年とは多少顔ぶれが変わっていますが、充実のHP40フリートの勝負に注目が集まります。


昨年西宮を沸かせたHP40フリート。今年も4隻集まった

今回のもう一つの目玉が、3艇揃ったミドルクラス軽排水量艇K-36 SAMURAIでしょう。
鈴木道彦オーナーの〈スパンク〉、茂木慎一オーナーの〈がいあ〉はほぼ同型。 伏見徹オーナーの〈パピオン〉は艤装が多少違うようですが3艇のK-36がタイトなレースを展開するはず。

加えて、この3艇とTCCが近いのが増田順一オーナーの〈タートル 6〉(ILC40 Farr)です。
TCCを元に推測すると。ボトムマークまでトップ艇が約30分で到達するとして、絡んで回航していく4艇のHP40から2分経たずに〈タートル6〉が、そこから10秒おかずに3艇のHP36がマーク回航していく計算になります。

さて、
永田守オーナーの〈光風〉(FIRST40)もジャパンカップは常連。2014年の三浦大会では〈エスプリ〉と熾烈な3位争いを演じています。TCCからすると、今回はトップ艇から5分半ほど遅れてボトムマークを回航していく計算になります。

そこからさらに1分ほど遅れての回航は、前回の覇者、馬場益弘オーナーの〈サマーガール〉(First 40.7 mod)。これで修正では良い勝負ということになるわけで、前回も最後尾からしっかり走っての堂々の優勝でした。

今回はここに石渡一夫オーナーの〈propaganda〉(A-35)が加わります。
〈propaganda〉といえば、ワントン時代の古豪ですが、昨年から活動再開。2016年、2017年と「ミドルボート全日本」を2連覇しています。
今の艇(A-35)でのジャパンカップは初参戦になりフリート最小艇ですが、TCCからすると〈サマーガール〉に対して1時間のレースで38秒ほどのアドバンテージとなります。
つまりこの2艇、かなり絡むことになりそうです。そして、そのすぐ前には〈光風〉もいる、と。


ライフラインのテンションもきっちりチェックです

いかがでしょうか、今回のジャパンカップ。
・4艇のHP40
・3艇のHP36 + ILC40
・後続の強豪3艇によるハンディキャップ戦
と3段階に分かれ、かなり充実したジャパンカップフリートになっていると言って良いのではないでしょうか。

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