RACE REPORT

Day8

2024.8.4

男女混合ディンギー種目、暫定3位に後退
男女混合マルチハル種目は6レースを終え暫定18位

マルセイユ・2024年8月4日

レース8日目。今日からパリ2024オリンピックの新種目、男女カイト種目Formula Kite級のレースが始まりました。これでオリンピック種目全10種目がマルセイユの海に登場したことになります。

男女混合ディンギー種目470級は苦戦をしいられた1日でした。最初のレースは14位、続くレースは12位と順位を落とし、前日までの首位から暫定3位に後退しています。

暫定1位はオーストリアのLara Vadlau/Lukas Maehr組、暫定2位はスペインのJordi Xammar Harnandez/Nora Brugman Cabot組です。1位のオーストリアとは6ポイント、2位のスペインとは1ポイント差です。また4位のスウェーデン、Anton Dahiberg/Lovisa Karlsson組とも1ポイント差と、上位4艇は僅差の接近戦となっています。明日以降も上位4艇による、シビアな駆け引きが続きそうです。

男女混合マルチハル種目Nacra17級は、今日も厳しい戦いを強いられました。フォイリング艇にとって波のあるコンディションは操船が難しく、トップ集団とは力の差が歴然で、上位に追いつくことができませんでした。飯束潮吹/西田カピーリア桜良組は、明日以降、少しでも順位を上げるべく気持ちを新たにしています。

明日は今日より風が落ちる予報。470級は2レース、Nacra17級は3レースが行われる予定です。

【選手コメント】

470級スキッパー・岡田奎樹選手
「今日のレース、まあ悪かったということは事実です。何が具体的に悪かったのか、どこの選択が悪かったのか、まだちょっと整理できてないですが、(吉岡選手との)コミュニケーションが(普段より)少なかったですね。普段は基本的に僕がずっとしゃべっているんですが、しゃべりが少ないということは、自分の中で整理ができていなかったのかもしれません。自分の中では整理していたつもりなんですが……、分からなくなっちゃって。自分が選択したコースとは違う風が入った時に、どこの判断が違っていて、どこは合っているのかが整理できていなくて、それを抽出するのに時間がかかってししまって。未だに何が悪かったのか分からないんですけど。 明日に向けてやらなければいけないのは、切り替えること。気持ち的にすごく引きずり下ろされたという感覚が強いので、そういう考え方のケアと、明日からどういう戦いをしていくか、というのをもうちょっと踏み込んで決めておくべきですね。
軽風になったらけっこう自信があるので、一昨日までみたいにレースプランをきっちり固めずに、その場の対応でやりきろうと。そっちの方がブローに対しては敏感なのでいいのかなと思ったんですけど、レースしている間、もしかしたら皆に寄せるとか、そういうところが自然と頭に入ってきちゃったのかもしんないですね。そういうつもりはなかったと思うのですが、そのあたりが本当にそうだったかも分からないので、もう一回考え直して、コースのトラッキングを見て、この時こういうことを考えていたんだけど、実際はこういう見え方だったのかというのはもう少しフラットに考えて、明日の戦い方は先に決めて、しっかりやりきる方向性でやらないといけません。明日は軽風だろうから、スピード自体は問題なくいつも通りでしたが、コースの組み立てがちょっと違ったのかなぁと思います。」

470級クルー・吉岡美帆選手
「(現在暫定トップの)オーストリアのララとは、女子470級でリオまで戦った経験があります。どんな選手かというと、負けん気が強いです。負けず嫌いで、けっこう絡んでいくタイプだと思います。
今日はうねりだけが残っていたので、バランスを取るのがけっこう難しくて、自分もバランスをとるので一杯一杯になっちゃって(周りが)見えてなかったです。そこは反省すべきところです。」

Nacra17級スキッパー・飯束潮吹選手
「フォイリングコンディションで波があると、技術的な差が顕著に出てしまいます。波がある海面のフォイリングが一番難しいです。いかに波にもってかれずに、スピードをキープするか。波でのアップダウンも、風のアップダウンもありますし、トリムもメインシート、トラベラー、それからダガーボードのコントロールもしなければならず、前後移動もやらないといけないので、なかなかフラット海面とは違います。今日は苦しいレースでしたね。苦しいレースでしたが、全力は出しています。 順位もある程度決まってきているので、しっかり攻めたレースをしてもうちょっと前に食い込めるようなオリンピックにしたいなと思います。」

Nacra17級クルー・西田カピーリア桜良選手
「今日はタックがちょっと多かったです。Nacra17級の場合、艇の性質もあるのでトップを走る選手ほどタックが少ないです。今日はシフティなコンディションということもありましたが、それでも多かったと思います。明日からの風はたぶん得意風域なので、自分たちのMAX良い走りをしたら前に行けると思うので、自分たちの力を信じてやっていきます。明日への活力のために、差し入れの鳩サブレーを食べたいです、それとメロンですね。選手村のメロンがとても美味しくて、潮っぽい体がメロンを欲しているんです。夜と朝に食べて元気をつけます。」