SAILING'S CLASSES

470 Men

フランス生まれの470級は、スピネーカーと呼ばれる追い風用のバルーン型のセールが特徴的な艇種です。適正体重が2人合わせて130kg前後と、日本人の体型にマッチしていることから国内でも広く普及しており、大学選手権や国体の正式種目にもなっています。五輪に採用されたのは1976年モントリオール大会から。2004年アテネ五輪で関一人・轟賢二郎組が銅メダルを獲得しました。

全長: 4.70m 全幅: 1.68m 乗員: 2名

470 Women

470級は全長が4m70cmであることから、日本では「ヨンナナマル」と呼ばれています。艇上ではスキッパーがメインセールと舵を操り、クルーがジブセールとスピネーカーを操りながら艇が安定するようにバランスを取ります。1988年ソウル五輪から女子2人乗り種目として取り入れられ、アトランタ五輪では、重由美子・木下アリーシア組が銀メダルを獲得しました。艇の規格やセール面積などは男子とまったく同じです。

全長: 4.70m 全幅: 1.68m 乗員: 2名

49er

摩擦抵抗が少ない細長い艇体と、広いセール面積が特徴の49er級は、最大時速約40kmにもなるスピード艇です。接水面積が少ないためバランスを保つのが難しく、大きなセールをコントロールするにはパワーも必要です。2000年シドニー五輪から採用された比較的新しい種目ですが、レース中の迫力のあるアクションから、セーリング競技の花形種目になっています。艇種の読み方は「フォーティーナイナー」です。

全長: 4.99m 全幅: 2.90m 乗員: 2名

49erFX

49er級と同じ艇体に長さを1m短くしたマスト、面積を約75%に縮小したセールをセットし、女子でも乗りこなせるようにしたのが49erFX級です。男子同様、スキッパーとクルーの両方が、艇体の外に体を出してバランスを取るダブルトラピーズ艇で、操船にはパワーとテクニックが必要なアグレッシブな艇種です。女子2人乗りの新種目として2016年リオ五輪から採用されています。

全長: 4.99m 全幅: 2.90m 乗員: 2名

Laser

レーザー級は世界で最も普及している1人乗りディンギーです。シンプルな艤装、乗用車で運搬できる手軽さなどから、1969年の登場から21万艇以上が生産され、世界中に愛好者がいます。日本国内でも各地にクラブ組織があり、活発なレース活動が行われています。セールの大きさによってスタンダート、ラジアル、4.7の3種目に分かれており、成人男子用のスタンダードはアトランタ五輪から採用されています。

全長: 4.23m 全幅: 1.37m 乗員: 1名

Laser Radial

成人男子用のスタンダートより短いマストと面積が19%小さいセールを採用したのが、レーザーラジアル級です。2008年北京大会より女子1人乗り種目として採用されています。女子だけでなくユース向けの1人乗り艇種としても普及しており、国内では国体やインターハイなど、海外ではユース世界選手権などの正式種目になっています。スピードを維持するために操船テクニックが必要な艇種です。

全長: 4.23m 全幅: 1.37m 乗員: 1名

RS:X Men

RS:X級は2008年北京五輪から採用されているウインドサーフィン種目で、セーリング競技の中でもトップクラスのスピードを誇ります。ウインドサーフィンは1984年ロサンゼルス大会からセーリング種目に加わり艇種変更しながら継続しています。微風から強風まで幅広いコンディションに対応しているのが特徴。艇種の読み方は「アールエスエックス」です。

全長: 2.86m 全幅: 0.93m 乗員: 1名

RS:X Women

男子と同じボードに縮小したセールを使用するのが女子のRS:X級です。強風時の最高時速は50kmにもなります。微風時にはセールを腕力で前後に動かすパンピングと呼ばれる方法で推進力を得るため、体力と持久力が必要。また強風時はスピードをコントロールするテクニックと、常に変化する状況を瞬時にとらえる判断力が勝敗を左右します。男子のセールは黄色系、女子はピンク系を使用しています。

全長: 2.86m 全幅: 0.93m 乗員: 1名

Nacra17

2016年リオ五輪で採用された男女ペアで乗る2人乗りの新種目です。艇体が2つあるマルチハル(多胴艇)にL字型の水中翼を装着することで、船体を水面から浮かせて走るフォイリングが可能となりました。フォイリングすることで水の抵抗を受けなくなり高速化が実現しましたが、フォイリングさせるには高度なテクニックが必要です。セーリング競技唯一の男女ペア種目としても注目されています。

全長: 5.25m 全幅: 2.59m 乗員: 2名

Finn

フィン級は五輪セーリング競技では最も古く、1952年ヘルシンキ五輪から継続する種目です。前IOC会長のジャック・ロゲ氏が選手として出場した種目でもあります。重量級の1人乗り艇種で、選手には強靱な体力とそれを維持する持久力が要求されます。国内では、かつて国体種目に採用された時期もありましたが、近年は活動選手の数が減少していました。現在は2020年に向け若手の活動が再開されています。

全長: 4.50m 全幅: 1.50m 乗員: 1名