News & Gallery

reports

第四話 [ 13/Aug/2016 ]
大阪湾を駆け抜ける

大会3日めはコースタルレースです。
西宮沖をスタートし南西方向に走って淡路島の狩屋沖に打たれた第1マークを回航。 ここから、関空沖の第2マークまで東航。ここを回って再び狩屋沖に戻り、 西宮でフィニッシュという大阪湾を突っ切る約50マイルです。

朝はそよそよと東よりの風が吹いていましたが、スタート予定の朝9時には2ノット以下に落ちてしまいます。 ここで迷わずスタートを延期。長い風待ちの末、西寄りの風が入ってきたところで、11時20分スタートとなりました。

photo

風は次第に南に廻り、勝負所は淡路島の北東岸、狩屋沖に設置された第1マークへのアプローチだったようです。
風の振れと強い潮。ここを上手く交わした〈サマーガール〉は、その後の関空沖への第2レグをジェネカーで走ります。

ジェネカーでは上り切れない角度ながら「関空に近づけばかならず風は後ろに回る。20度振れる」と読み切っていた〈サマーガール〉の兵藤和行。ジェネカーを挙げ続けてそのまま第2マークへ上りきります。
スタートが遅くなったこともあり、この日のレースはコース短縮。この第2マークでフィニッシュとなりました。

〈サマーガール〉はこの日も修正トップで、総合は2-1-1-1-1-1と他を突き放します。

対して、ここまで総合2位につけていた〈イレジスティブル X〉は、この第1マークへのアプローチに失敗。 よもやの着順最下位、修正最下位に。
対して関空沖の第2マークまでをコードゼロとジブトップで走りきった〈ギャラクシー〉がファーストホーム、 修正2位となり、総合2位と3位が入れ替わります。といってもその差はわずか1点です。

photo

また、河野二郎オーナーの〈エスプリ〉も2着修正4位となり、総合では〈スイング〉、〈スランジバー〉が共に2点差で追うという、明日の最終日までどうなるか分からない接戦になっています。

これら上位艇団に対して、これまでどうにも低迷していた佐藤栄一オーナーの〈マロロ〉。 本来はスピネーカーポールを持つFirst40ですが、短いバウスプリットを持つジェネカー仕様に変更。
これがどうにもソーセージコースでは分が悪いようです。
ところが、この日のコースタルレースでは、7着、修正3位と満足の成績を残します。

photo

ヘルムの鬼塚清隆以下乗員の約半分は福岡大学ヨット部OBで、この日からさらに1人、高木裕が乗艇。 かつては470級の五輪代表だったディンギーセーラーですが、その後オフショアレースでも活躍しており、 今回も得意のIT機器を駆使して結果を出しました。

そして、明日はいよいよ最終日。

公示では、最大8レースとなっており、状況が許せば残り2レースあるということ。
特に総合2位以下の混戦はどういう決着を見るのか。まだまだどうなるか、分かりません。

[ 2016年] [ News ]