News & Gallery

reports

第一話 [ 07/Aug/2016 ]
「ジャパンカップ2016」いよいよ開幕

外洋ヨットの日本一を決める「ジャパンカップ」。正式名称「全日本外洋ヨット選手権大会 JAPAN CUP 2016」は、 8月6日からインスペクションが始まり、レー
スは8月11日からの4日間、 新西宮ヨットハーバーをベースに"真夏の激闘"となります。

レース公示は→こちらから

エントリーは10艇から2艇減って8艇に。
数は少なくなってしまいましたが、なんといっても今大会の一番の見所は40ftのハイパフォーマンスボートです。

昨年、鈴木啓介オーナーのヘルムで優勝した〈スイング〉(Botin40)は、今年はホームポートでの防衛戦ということになります。

photo

相模湾からは、河本二郎オーナーの〈エスプリ〉(Carkeek40 Mk2 GP)が、この艇での3度目のジャパンカップ参戦。
福岡からも松嶋哲哉オーナーの〈ギャラクシー〉がCARKEEK 40 GPで出場。2013年の西宮大会では3位に入ったチームです。
加えて、中島光司オーナーの〈スランジバー〉(Ker-40+)はこの春進水の新艇。で、こちら関西勢。
と、現在日本にあるハイパフォーマンス40ft艇が全部揃ったことになります。

一方、IRCレーティングの元でのソーセージコースなら、スピネーカーポール艇の優位もまだまだありそうです。

西宮の馬場益弘オーナー率いる〈サマーガール〉(First 40.7)は、2012年、2013年と2連覇している強豪で、昨年の蒲郡大会にはエントリーしていなかっただけに今年はどんな走りを見せるのか。
同じ40ft艇でも〈スイング〉らのハイパフォーマンスボートに対し1時間のレースで10分以上のハンデがあります。この艇種差での勝ち方を知り尽くしたヘルムスマンの船澤泰隆、タクティシャンの兵藤和行のコンビに、昨年ニューポートで開催されたNYYCインビテーショナルカップからメンバーに加わった若手が乗り組みます。
同様に、〈イレジスティブル X〉(山田邦雄オーナー)はKING40。こちら2014年の三浦大会を征した元〈カラス〉。あるいは、福岡の〈まろろ〉(佐藤 栄一オーナー)のFIRST40も、2014年3位となった〈光風〉と同型で。ソーセージコースではまだまだこの手の艇種のパフォーマンスはあなどれません。

そして加えて、藤井英喜オーナーの〈ノイエローヴ〉は、ワンデザインのMelges32。IRCのハンディキャップ競争の中でこの艇種での総合成績はなかなか厳しいものがありそうですが、ハマれば速い。

と、フリートはハイパフォーマンス艇団と、旧来の艇種──これをレガシーと言ったら良いのか──、の2つに分かれそうです。

ちなみに、艇名の"スランジバー:Slainte mhath"はゲール語で"乾杯"の意味のようです。最後に勝利の乾杯に酔うのはどのチームになるのでしょうか。
「ジャパンカップ2016」エントリーリストは→こちら

photo
インスペクションの様子(photo by 実行委員会)

*** *** *** *** ***

昨年に続いて、今年も日本セーリング連盟(JSAF)の主催となります。
大会組織は→こちら(PDF)

大会会長はJSAFの植松眞副会長、大会副会長にはJSAF外洋内海の妹尾達樹会長が。そして大会実行委員長は昨年に続いてJSAFの坂谷定生常務理事が担当しています。

実行委員会の黒川健一郎副委員長は外洋内海から。外洋内海のマーク・スミス国際委員長と共に、昨年の蒲郡大会でも運営に回っていました。
と、昨年から連続性のある大会組織になっています。

そしてレース海面を仕切るのは、横山英博レース委員長。地元関西ヨットクラブで、この海面を知り尽くした男。西宮の真夏のシーブリーズが、いかにレースを盛り上げてくれるのか。
たった8艇、されど8艇……。中身の濃いレースが期待されます。

[ 2016年] [ News ]