● レース情報 / Race Informations 

国際470級世界選手権大会
「アテネオリンピック出場枠、470級男子獲得!」


斎藤 愛子氏のレポートです

大会全体のウェブサイトは:
http://www.yachtclub-cagliari.com/eng/index470.htm
ここへ接続し、 Results で成績を見てください

Index 国際470級世界選手権大会のお知らせ
国際470級世界選手権大会 − 2002年
イタリア・カリアリ (9月2日ー11日)

9月2日から11日の日程で国際470級世界選手権大会がイタリアのカリアリで開催さ
れます。日程、参加選手の詳細は下記のとおりです。

1) 日程  9月2日ー3日 受付と計測
        9月4日 受付、計測、練習レース、開会式
        9月5日ー7日 予選レース
        9月8日ー11日 決勝レース、11日レース終了後に閉会式

2) 開催場所  イタリアのサルジニア島の南端にあるカリアリ(Cagliar
i)、マリーナ・ピコラがベースになります。

3) オリンピック予選(国枠)
今回の世界選手権からアテネ五輪の予選が始まります。470男子は9カ国、女子は
6カ国がアテネ五輪の国枠を獲得します。ギリシャは主催者枠ですでに出場権利を獲
得していますので、上位に入っても数に含まれません。

4) 日本からの参加チームは:
男子 6隻参加
関 一人(せき かずと) ・ 轟 賢二郎 (とどろき けんじろう) (関東自
動車工業)
中村 公俊 (なかむら きみとし) ・ 山田 寛(やまだ かん) (山口県ス
ポーツ交流村・本田技術研究所)
石橋 顕 (いしばし あきら)・ 後藤 浩紀 (ごとう ひろき) (宮城県
セーリング連盟)  
高木 克也 (たかぎ かつや) ・ 谷川 亮介 (たにがわ りょうすけ) 
(ヤマハ発動機・浜松鉄工)
三部 泰成 (さんぶ たいせい) ・ 高村 幹治 (たかむら もとはる) 
(本田技研鈴鹿)
吉峰 秀樹 (よしみね ひでき) ・ 中村 昭仁 (なかむら あきひと) 
(高松市役所・サンクス東四国)

女子  3隻参加
井嶋 千寿子 (いじま ちずこ) ・ 生田 真紀子 (いくた まきこ) (東
亜建設工業)
吉迫 由香 (よしさこ ゆか) ・ 佐竹 美都子 (さたけ みつこ) (萩原
メリヤス/和歌山県セーリング連盟) 
田畑 和歌子 (たばた わかこ) ・ 栗田 直美 (くりた なおみ) (第一
経済大学)

5) 大会の見所
オリンピック参加枠を獲得する国がどこになるか。男子9カ国、女子6カ国を狙って
各国しのぎを削っています。男子は今シーズンのレースでオーストラリアのウィル
モット・ペイジ組が強さを見せていますが、スエーデン、イスラエル、フランス、イ
ギリス、スペイン、ポルトガル,オランダも常にトップ10に顔をだす強豪が揃って
います。日本も関・轟組、石橋・後藤組は今年のヨーロッパ遠征で上位に顔を出して
いますから、今回もトップ10目指してがんばっています。

また、女子はギリシャのベカトロウ・ツオルファが3連覇なるかに注目が集まりま
す。女子はシドニー五輪金メダルのオーストラリアのほかにもスペイン、ドイツ、フ
ランス、イスラエル、オランダがギリシャを追う格好ですが、先に開催されたアテネ
のオリンピックテストイベントで11位になった井嶋・生田組もトップ10入りを
狙っています。

サルジニア島は夏から秋への季節の移り変わりで、地中海の北側には寒気が入り、南
側のアフリカは砂漠で、まだまだ気温が高い場所になっています。地中海にミストラ
ルが吹きだす時は強い西風が吹き、強烈な熱さが島全体を暖めると深呼吸で吸い込む
ような海風が南東方向から入ってきます。中途半端の時は島上に積雲が発達するまで
ゆっくりと陸風が弱まり、南方向から穏やかな海風が入ります。また、上空に寒気が
くると、北東にそびえる1000メートル級の山のあたりで積乱雲が発達し、巨大な
雷雲となって海にやってきます。結局、どんな風になるかは気圧配置と寒気の入り具
合によりそうで、雷にも注意が必要です。レースは安定した風のスピード競争にはな
らず、シフトの多い、さまざまなコンディションで展開されていきそうです。トップ
セーラーは殆ど全艇がオールラウンドに走るレベルになっていますから、本当の意味
で実力がためされる大会になるのでしょうか。それとも、風に翻弄される大会になる
のでしょうか。アテネでは、「明日の風は神のみぞ知る」といっていましたが、イタ
リアでは何と表現するのか楽しみです。

では、9月11日まで、日本470が男女ともにオリンピック国枠をとれますよう、
どうぞ応援をよろしくお願いいたします。

大会全体のサイトは:
http://www.yachtclub-cagliari.com/eng/index470.htm
ここへ接続し、 Results で成績を見てください。

このレポートは下記のサイトに写真とともに掲載されています。
http://www.marine.co.jp/aiko/index.html


Index 国際470級世界選手権大会第1日
9月5日 (第1日)

今日から予選レースが始まりました。カリアリは典型的な海風パターンになり、午前
11時のスタートは北西からの陸風でレースを行いました。レース海面にむらがあ
り、ブローが左から入ってきたり、右が残っていたりと、難しい海面でしたが、第1
レースは無事に終了しました。

引き続きスタートした第2レースは12時半を回った頃から風が極端に弱くなり、
次々とグループがスタートしていく間に左へシフトしていきました。13時を過ぎる
と沖から海風が入り始め、第2レースはA海面(男子3グループ)、B海面(女子2
グループ)とも中止となり、海風が安定したところでやり直してスタートしました。
男子の関・轟組は2レース目で一時2位にいましたが、ケースを起こしてペナル
ティーターンをしている間に7位に落ちてしまったのは残念でした。大学生チームの
田畑・栗田組が女子の中では安定して前を走り、手堅くまとめて初日を終えていま
す。

男子は109隻のエントリーが3グループ、女子は61隻のエントリーが2グループ
に分かれて予選を行っています。3日間で予選レース6レースを行う予定で、その結
果から決勝グループが決まります。

日本選手の成績:
男子  109隻参加  本日2レース
35位 中村 公俊 ・ 山田 寛(山口県スポーツ交流村・本田技術研究所) 11−15
41位 関 一人・ 轟 賢二郎 (関東自動車工業) 24−7
50位 石橋 顕 ・ 後藤 浩紀 (宮城県セーリング連盟) 31−6  
53位 高木 克也 ・ 谷川 亮介 (ヤマハ発動機・日本大学) 15−24
54位 吉峰 秀樹  ・ 中村 昭仁  (高松市役所・サンクス東四国) 17−22
70位 三部 泰成  ・ 高村 幹治  (本田技研鈴鹿) 22−22

女子  61隻参加  本日2レース
15位 田畑 和歌子 ・ 栗田 直美 (第一経済大学) 14−6
30位 吉迫 由香 ・ 佐竹 美都子 (萩原メリヤス/和歌山県セーリング連盟) 6−24
32位 井嶋 千寿子 ・ 生田 真紀子 (東亜建設工業) 22−10


Index 国際470級世界選手権大会第2日
9月6日 (第2日)

今日は北西の風が落ちずに吹く中、男女ともに3レースがおこなわれました。予選は
3日間で合計6レースを予定していますので、明日残り1レースで決勝のグループ分
けが決まります。

男子は石橋・後藤組がシングルでまとめて総合で10位につけています。ゴールドフ
リートは37隻になる予定ですから、中村・山田組がボーダーラインやや上、他の
チームは厳しい状況です。女子は井嶋・生田組が3レースともシングルでまとめて1
3位にあがりました。

レース海面は北西の風だと陸から吹きぬけてくるため、強弱もあればシフトもある難
しいものです。特にガスティーな場面では沈艇も出ていました。比べると、女子が
セーリングしているB海面よりも男子がレースしているA海面のほうが風が強いよう
です。地形の影響で集まった風になっているのかもしれません。

カリアリは朝晩涼しくになり、アルプスより北側を通過している前線の影響でミスト
ラルが入ってきそうな気配です。しかしながら、アフリカ大陸の温度は相変わらず高
くて、むしろカリアリはアフリカに近いのではないかと思うところです。地中海で秋
と夏が戦っているようにも思えるし、地中海に浮かぶ巨大なサルジニア島がそこだけ
低圧になっているような印象もあります。何にせよ、明日で予選が終わります。

日本選手の成績:
男子  109隻参加  本日3レース  ( )内は捨てレース
10位 石橋 顕 ・ 後藤 浩紀 (宮城県セーリング連盟) 
     (31)−6ー5−5−3 
30位 中村 公俊 ・ 山田 寛(山口県スポーツ交流村・本田技術研究所) 
     11−15ー11−(22)−4
51位 三部 泰成  ・ 高村 幹治  (本田技研鈴鹿) 
     (22)−22ー7−17−18
57位 関 一人・ 轟 賢二郎 (関東自動車工業) 
     (24)−7ー22−27−16
61位 吉峰 秀樹  ・ 中村 昭仁  (高松市役所・サンクス東四国) 
     17−22ー12−22−(32)
95位 高木 克也 ・ 谷川 亮介 (ヤマハ発動機・浜松鉄工) 
     15−24ー33ーBFD−DNF

女子  61隻参加  本日3レース
13位 井嶋 千寿子 ・ 生田 真紀子 (東亜建設工業) 
     (22)−10ー9−4−9
19位 田畑 和歌子 ・ 栗田 直美 (第一経済大学) 
     14−8ー11−4−(21)
36位 吉迫 由香 ・ 佐竹 美都子 (萩原メリヤス/和歌山県セーリング連盟) 
     6−27−12−(30)−14


Index 国際470級世界選手権大会第3日
9月7日 (第3日)

今日で予選6レースが終了しました。男子は明日からゴールド(37隻)、シルバー
(36隻)、ブロンズ(36隻)の3グループ、女子はゴールド(31隻)とシル
バー(30隻)の2グループで4日間8レースの決勝を行います。

今日も北西からの傾度風が1日中よく続きました。7−9メートルのコンディション
で1レース、しかも予選最後の1レースは力が入りました。風は強弱もあればシフト
もある海面なので、前を走る艇はちょっとでも油断すれば落ちるし、中盤を走ってい
る艇はシフトとブローひとつでジャンプアップが可能でした。

470は昨年まで予選と決勝を分けてレースを行ってきましたが、今年からシステム
がかわり、予選の時の点数を決勝へ持ち越すことになりました。従って、上位を走る
艇もトップの選手がグループに振り分けられている予選の間に得点を稼いでおいたほ
うが決勝で捨てレースができるので、必死で上位をキープします。これは予選の点が
ご破算になっていた昨年までとは違うペースで、むしろ日頃のグレード1の大会と同
じようになったという様相です。

上位の選手がそうやって点数にこだわる中、中盤の、特に30位前後の選手達はゴー
ルドフリートに残るために必死でポジションを守ります。ここでは1点が運命の分か
れ道になるため、自分の前できられえてシルバーフリートになるという最悪の結末だ
けは裂けたいと力が入ります。

日本チームでは石橋・後藤組が9位、井嶋・生田組が7位をとりながらも昨日より下
がったり、順位がかわらずといった状態で、前にトップ10の壁があります。このレ
ベルになると常に5位以内を狙っていくことが必要になるのです。明日からは決勝グ
ループで体当たり勝負のつぶしあいが始まります。これを生き残って、男女ともに
トップ10に日本チームが入ることを願います。

日本選手の成績:
男子  109隻参加  本日1レース  ( )内は捨てレース
15位 石橋 顕 ・ 後藤 浩紀 (宮城県セーリング連盟) 
     (30)−6ー5−5−3 −9
30位 中村 公俊 ・ 山田 寛(山口県スポーツ交流村・本田技術研究所) 
     11−15ー11−(22)−4−10
50位 関 一人・ 轟 賢二郎 (関東自動車工業) 
     23−7ー22−(27)−16−13
57位 三部 泰成  ・ 高村 幹治  (本田技研鈴鹿) 
     21−21ー7−17−18ー(DSQ)
73位 吉峰 秀樹  ・ 中村 昭仁  (高松市役所・サンクス東四国) 
     17−22ー12−22−(32)−30
91位 高木 克也 ・ 谷川 亮介 (ヤマハ発動機・浜松鉄工) 
     15−24ー33ーOCS−DNFー25

女子  61隻参加  本日1レース
13位 井嶋 千寿子 ・ 生田 真紀子 (東亜建設工業) 
     (22)−10ー9−4−9−7
24位 田畑 和歌子 ・ 栗田 直美 (第一経済大学) 
     14−8ー11−4−(21)−16
34位 吉迫 由香 ・ 佐竹 美都子 (萩原メリヤス/和歌山県セーリング連盟) 
     6−26−12−(30)−14ー15


Index 国際470級世界選手権大会第4日
9月8日 (第4日)

今日から決勝グループに分かれてのレースです。4日間で8レースを予定しています
が、9レース以上を行うと2カットになります。今日からA海面は男子、女子のゴール
ドフリートが2グループ、B海面は男子、女子のシルバーフリートと男子のブロンズ
フリートで3グループとに分かれました。予選の成績はそのまま決勝へ持ち越しにな
りますが、全体の成績はゴールド、シルバー、ブロンズに分かれますが、最終的には
とおしで1つの成績表順位になります。

午前中は陸の上に大きな黒い雲があり、その影響で風が吹き出している状態でした
が、全体的に晴れてくると風が弱くなり、仕方なく一度陸にあがりました。あがると
同時に南からの海風が入ってきて、すぐさま全艇出るはめになりましたが、4−6
メートルの今ひとつ強くなりきらない海風の中で2レースが行われました。左へシフ
トしがちな海風でしたから、上位陣も成績を崩すことが多く、昨日とは大きな変動が
あります。そんな中、井嶋・生田組は手堅く11−10とまとめて、11位にあがりま
した。

日本選手の成績:
男子  109隻参加  本日2レース  ( )内は捨てレース

ゴールドフリート
21位 石橋 顕 ・ 後藤 浩紀 (宮城県セーリング連盟) 
     30−6ー5−5−3 −9ー(35)−11
26位 中村 公俊 ・ 山田 寛(山口県スポーツ交流村・本田技術研究所) 
     11−15ー11−22−4−10ー6−(27)

シルバーフリート
9位 三部 泰成  ・ 高村 幹治  (本田技研鈴鹿) 
     21−21ー7−17−18ー(DSQ)ー7−10
14位 関 一人・ 轟 賢二郎 (関東自動車工業) 
     23−7ー22−(27)−16−13ー6−25
36位 吉峰 秀樹  ・ 中村 昭仁  (高松市役所・サンクス東四国) 
     17−22ー12−22−32−30ー(OCS)−32

ブロンズフリート
6位 高木 克也 ・ 谷川 亮介 (ヤマハ発動機・浜松鉄工) 
     15−24ー33ーOCS−DNFー25ー6−6

女子  61隻参加  本日2ース
ゴールドフリート
11位 井嶋 千寿子 ・ 生田 真紀子 (東亜建設工業) 
     (22)−10ー9−4−9−7−11−10
26位 田畑 和歌子 ・ 栗田 直美 (第一経済大学) 
     14−8ー11−4−21−16ー(22)−20

シルバーフリート
6位 吉迫 由香 ・ 佐竹 美都子 (萩原メリヤス/和歌山県セーリング連盟)
 
     6−26−12−(30)−14ー15ー3−20


Index 国際470級世界選手権大会第5日
9月9日 (第5日)

今日は世界選手権が始まってから初めて朝から南東の風が7−8メートル吹いていま
した。11時のスタートの頃には少し弱くなりましたが、その後もシフトと強弱をもち
ながらも、2レース目まで125度でレースができました。やや風が増した3レース目は
135度のコース設定でしたが、レース中は大きなシフトがあっても、また戻ってくる
という印象で、とても難しいレースでした。

今日は石橋・後藤組がよくまとめて、11位にあがりました。井嶋・生田組はシフトが
的確につかめず、17位に後退しました。男子ではニュージーランドとギリシャ、イタ
リアが今日の風をよくつかんでいましたが、女子でもイスラエルが2度トップをとっ
ています。彼らは風のくせをうまくつかめていたのでしょう。今日で9レース以上に
なりましたから、2レースをカットします。

残り3レースとなりました。明日の2レースがポイントになりそうです。

日本選手の成績:
男子  109隻参加  本日3レース  ( )内は2捨てレース

ゴールドフリート
11位 石橋 顕 ・ 後藤 浩紀 (宮城県セーリング連盟) 
     (30)−6ー5−5−3 −9ー(35)−11ー3−16−9
26位 中村 公俊 ・ 山田 寛(山口県スポーツ交流村・本田技術研究所) 
     11−15ー11−22−4−10ー6−27ー13−(31)−(34)

シルバーフリート
10位 関 一人・ 轟 賢二郎 (関東自動車工業) 
     23−7ー22−27−16−13ー6−(DSQ)−(OCS)−1−5
14位 三部 泰成  ・ 高村 幹治  (本田技研鈴鹿) 
     21−21ー7−17−18ー(DSQ)ー7−10ー(OCS)−4−28
28位 吉峰 秀樹  ・ 中村 昭仁  (高松市役所・サンクス東四国) 
     17−22ー12−22−(32)−30ー(OCS)−32ー9−7−18

ブロンズフリート
2位 高木 克也 ・ 谷川 亮介 (ヤマハ発動機・浜松鉄工) 
     15−24ー33ー(OCS)−(DNF)ー25ー6−6−2−7−1

女子  61隻参加  本日3ース
ゴールドフリート
17位 井嶋 千寿子 ・ 生田 真紀子 (東亜建設工業) 
     (22)−10ー9−4−9−7−11−10−21−20−(25)
26位 田畑 和歌子 ・ 栗田 直美 (第一経済大学) 
     14−8ー11−4−21−16ー22−20−(28)−23−(27)

シルバーフリート
7位 吉迫 由香 ・ 佐竹 美都子 (萩原メリヤス/和歌山県セーリング連盟)
 
     6−(26)−12−(30)−14ー15ー3−20ー11−7−19


Index 国際470級世界選手権大会第6日
9月10日 (第6日)

アルプスの北側にあった前線と低気圧がフランスを通過し、地中海には待望のミスト
ラルが吹きだしました。カリアリはローヌ渓谷とピレネーの両側から吹く西風が島の
山の影響をうけて北西になります。11時スタートの第12レースは7メートル前後のコ
ンディションでしたが、次第にブローが強くなりはじめ、ゴールドフリートが第13
レースをスタートした頃は時折10メートルを越えるブローが入ってくるようになり
ました。B海面は1レース終了後、一度ハーバーへ戻って待機となり、ゴールドフリー
トが終了した後、岸よりにコースを設定しなおして第13レースを終了しました。風
は益々あがり、ダウンウィンドではスピンを張らない艇が数多くいました。

今日は田畑・栗田組が7−8メートルのコンディションで抜群のスタートから1上を
トップで回航し、途中で抜かれたり抜いたりしながら3位でフィニッシュしました。
また男子の石橋・後藤組は第13レース途中で後藤のトラピーズハーネスのフックが
破損し、後藤はレース中ずっとハンドトラピーズでがんばらざるおえなくなり、片手
トラピーズで必死にレースを完走しました。男子はトップから5位までが僅差で、明
日は誰が勝つか、レースが終わってみるまでわかりません。女子はギリシャが2位を2
回とり、最終日を待たずに優勝を決めました。これでワールド3連覇の偉業を達成し
ました。

明日はいよいよ最終日です。残り1レース、日本チームは男子がまだ僅かながらもオ
リンピック国枠をとれる可能性が残っています。石橋・後藤の活躍に期待します。

日本選手の成績:
男子  109隻参加  本日2レース  ( )内は2捨てレース

ゴールドフリート
15位 石橋 顕 ・ 後藤 浩紀 (宮城県セーリング連盟) 
     30−6ー5−5−3 −9ー(35)−11ー3−16−9−8−(31)
25位 中村 公俊 ・ 山田 寛(山口県スポーツ交流村・本田技術研究所) 
     11−15ー11−22−4−10ー6−27ー13−(31)−(34)
ー13−24

シルバーフリート
3位 関 一人・ 轟 賢二郎 (関東自動車工業) 
     23−7ー22−27−16−13ー6−(DSQ)−(OCS)−1−5ー3
−4
10位 三部 泰成  ・ 高村 幹治  (本田技研鈴鹿) 
     21−21ー7−17−18ー(DSQ)ー7−10ー(OCS)−4−28
ー6−8
27位 吉峰 秀樹  ・ 中村 昭仁  (高松市役所・サンクス東四国) 
     17−22ー12−22−(32)−30ー(OCS)−32ー9−7−18
ー12−24

ブロンズフリート
2位 高木 克也 ・ 谷川 亮介 (ヤマハ発動機・浜松鉄工) 
     15−24ー33ー(OCS)−(DNF)ー25ー6−6−2−7−1
−8−10

女子  61隻参加  本日2ース
ゴールドフリート
17位 井嶋 千寿子 ・ 生田 真紀子 (東亜建設工業) 
     (22)−10ー9−4−9−7−11−10−21−20−(25)
ー22−11
23位 田畑 和歌子 ・ 栗田 直美 (第一経済大学) 
     14−8ー11−4−21−16ー22−20−(28)−23−(27)
−3−DNF

シルバーフリート
13位 吉迫 由香 ・ 佐竹 美都子 (萩原メリヤス/和歌山県セーリング連盟) 
     6−(26)−12−(30)−14ー15ー3−20ー11−7−19
ー15−25


Index 国際470級世界選手権大会第7日(最終日)
9月11日 (第7日) 最終日

石橋・後藤組が今日の最終レースで5位をとり、総合で11位、9カ国目で470級男子
はアテネ五輪の国枠を獲得しました。

男子ゴールドフリートの最終レースは北西のやや強い風の中でスタートしましたが、
スタートで失敗した石橋・後藤は右海面へ逃げ、同じように右へ逃げた集団が暫くし
てからきた右からのシフトをひろってトップ集団を形成しました。このレースで国枠
獲得に僅かな望みをつないだ石橋・後藤は5位でフィニッシュしましたが、シドニー
五輪で銅メダルだったアルゼンチンがあまりよくなく、アルゼンチンを逆転し、前に
3隻いたフランスがスタートでの失格、ブーム破損、最初のレグでおおはずしで殆ど
ビリという3隻そろって今日のレースが捨てレースとなったのは石橋達にとっておも
しろいほどの大逆転を作ってくれました。「自分が上位に入ることが先決で、それが
できたら結果がついてくる(石橋談)」と自分のレースに集中した石橋・後藤の強運
です。まだ実感が湧かないし、実のところほっとしたという二人ですが、ひとまず、
日本男子、やりました。

優勝はニュージーランドのクック・ニコラス組ですが、ニュージーランドにワールド
タイトルがいくのは1984年以来です。2位のギリシャは女子でも優勝ですから、
アテネ五輪へ向けての強化が着々と進んでいることを示しています。

男子で国枠を獲得したのは:ニュージーランド、スペイン、イスラエル、オーストラリア、アメリ
カ、ポルトガル、イギリス、イタリア、日本、アルゼンチンの10各国です。最初に4
70協会が9カ国とアナウンスしていましたが、ISAFのウェブサイトでは10カ国と
なっており、10カ国が正しいということです。女子は6カ国ですが、オランダ、フラ
ンス、ロシア、ドイツ、スペイン、イスラエルが獲得しました。日本は中盤で11位とが
んばっている時もありましたが、井嶋・生田は18位に終わり、枠とりは来年9月にスペ
インのカディスで開催される世界選手権までおあずけとなりました。国別では11位だった
のですが、女子は枠が少ないので、男子以上の激戦になっています。シドニー五輪金
メダリストのアームストロング・ストーウェル組も1番差で枠を逃してしまいまし
た。

長いレース期間になりましたが、応援のメッセージなどをいただき、ありがとうござ
いました。男子の枠がとれてほっとしたというのが本音ですが、まだこの後レーザー
級、ミストラル級男女が世界選手権を残しています。今後とも、よろしくお願いいた
します。

斎藤愛子


日本選手の最終成績:
男子  109隻参加  本日1レース  ( )内は2捨てレース

11位 石橋 顕 ・ 後藤 浩紀 (宮城県セーリング連盟) 
     30−6ー5−5−3 −9ー(35)−11ー3−16−9−8
−(31)ー5
23位 中村 公俊 ・ 山田 寛(山口県スポーツ交流村・本田技術研究所) 
     11−15ー11−22−4−10ー6−27ー13−(31)
−(34)ー13−24ー8
41位 関 一人・ 轟 賢二郎 (関東自動車工業) 
     23−7ー22−27−16−13ー6−(DSQ)−(OCS)−1−5
ー3−4ー19
43位 三部 泰成  ・ 高村 幹治  (本田技研鈴鹿) 
     21−21ー7−17−18ー(DSQ)ー7−10ー(OCS)−4
−28ー6−8−2
61位 吉峰 秀樹  ・ 中村 昭仁  (高松市役所・サンクス東四国) 
     17−22ー12−22−(32)−30ー(OCS)−32ー9−7
−18ー12−24−9
76位 高木 克也 ・ 谷川 亮介 (ヤマハ発動機・浜松鉄工) 
     15−24ー33ー(OCS)−(DNF)ー25ー6−6−2−7
−1−8−10−25

女子  61隻参加  本日1ース
18位 井嶋 千寿子 ・ 生田 真紀子 (東亜建設工業) 
     22−10ー9−4−9−7−11−10−21−20−(25)ー22
−11−(26)
26位 田畑 和歌子 ・ 栗田 直美 (第一経済大学) 
     14−8ー11−4−21−16ー22−20−28−23−27−3
−(DNF)ー(DSQ)
44位 吉迫 由香 ・ 佐竹 美都子 (萩原メリヤス/和歌山県セーリング連盟) 
     6−(26)−12−(30)−14ー15ー3−20ー11−7
−19ー15−25ー20


Index