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●  ルール委員会/Racing Rules Committee

Case Book 2009-2012 について



ケースブック(Case Book)は,セーリング競技規則(RRS)の公式解釈としてISAFより発行されるものです.4年に1度のRRS改正に伴う改訂に加えて,毎年補遺版がISAFホームページ上に公開されます.JSAFでは,4年に1度の改訂に合わせた邦訳版書籍の発刊と,補遺版邦訳のホームページ上での公開を行っています.

RRS2009-2012に対応した改訂Case Book 2009-2012は,RRS2009-2012に少し遅れ2009/2/23発効,既にISAFホームページ上に公開されています(http://www.sailing.org/9506.php).邦訳版の発刊は本年後半になる見込みです.JSAFメンバーの皆様には邦訳版発刊までご不便をおかけいたします.

以下に,新Case Book 2009-2012 において旧Case Book 2005-2008 から削除・取り下げ・大きな変更のあったケース番号 とその概要をお知らせいたします.お手持ちの旧Case Book 2005-2008(邦訳)及び補遺版と併せて,ご確認下さい.

JSAFルール委員会
委員長  増田 開




旧Case Book 2005-2008 並びに同補遺版 から削除・取り下げ・大きな変更のあったケース番号一覧

ケース 番号
概 要
補 足 説 明
5
見直しのため取り下げられた

16
削除された
RRS2009-2012における定義「障害物」の変更により,航行中 の船舶(レース中の艇も含む)は連続した障害物ではなくなった.旧ケース16は,レース中の艇が連続した障害物になることがあるとの解釈を与えていた. 定義変更によりこの解釈が変更となった.
21
全面修正
ケース21は,マークにおいて与えるべきルームの量(スペース)につい ての解釈を与えている.RRS2009-2012における新定義「マークルーム」の導入でこの解釈が変更となり,これに伴ってケース21は全面 修正されている.
29
結論は変わらないが,説明文は全 面変更
RRS2009-2012における定義「障害物」の変更により,航行中 の船舶(レース中の艇も含む)は連続した障害物ではなくなった. ケース29においては,結論は変わらないが,この定義変更により説明文が全面修正されて いる.
54
規則14と規則20に関する解釈 の変更
旧ケース54においては,Wは規則14に違反していないと説明されてい た.新ケース54では,30秒間に渡って相手艇Lを見ていなかったWも規則14に違反したとされている.また,規則20に基づき声をかけた艇の,自身の安 全上大幅なコース変更が必要であったとの判断については,その声掛けが早すぎたことに殆ど,あるいは,全く疑いが無い場合を除き,プロテスト委員会は声を 掛けた艇の判断を支持するべきであるとしている.
62
削除された
旧RRSでは,このケースの状況において規則18は「艇がマークを通過 し終わるまで」適用されていた.新RRSでは,規則18は「少なくともそのうちの1艇がゾーンに入っている場合に」適用される.したがって旧ケース62の 説明は新RRSの下では適当ではない.
84
削除された
旧RRSでは,規則18は「艇が回航または通過しようとしている」場合 に適用されていた.新RRSでは,規則18は「少なくともそのうちの1艇がゾーンに入っている場合に」適用される.したがって,「回航または通過しようと する」という語句の解釈は不要となった.
 *新RRSの付則Bでは,「回航または通過しようとしている」という語句を,新定義語として定義を与えて用いている.
86
削除された

93
結論は変わらないが,説明文に変更
旧RRSでは,このケースの状況では規則15は適用されなかった.新 RRSでは,規則18.3が適用される場合にも,同時に規則15も適用される.このケースの状況では,Lには規則18.5に基づく免罪は与えられないた め,Lは規則16に加えて,規則15にも違反している.
94
削除された
旧RRSでは,規則18は「艇が回航または通過しようとしている」場合 に適用されていた.新RRSでは,規則18は「少なくともそのうちの1艇がゾーンに入っている場合に」適用される.したがって,「回航または通過しようと する」という語句の解釈は不要となった.
 *新RRSの付則Bでは,「回航または通過しようとしている」という語句を,新定義語として定義を与えて用いている.

*以下のような変更については,上の一覧には挙げていません:
○規則番号や用語の置き換え(例:「ルーム」を「マークルーム」に)はあったが,結論,解釈や説明は大きくは変わらないケース.
○表現が変わったり,新たな説明が加わっているものの,旧ケースブックの説明でも誤りではないケース.