International Committee
国際委員会

2001年 ISAF/ORC 総会報告
(ポルトガル リスボン 11月10日から 17 日)

平成13年11月30日
国際委員会 富田 稔

 

出席委員会
オフショアー レーシング委員会
SR 小委員会
オセアニック小委員会
International Regulation 委員会
  • 1) オフショアー レーシング委員会
    • 2002 年11 月までの暫定ORC 組織を決めISAF で承認された。 ISAF の他の委員会及びマネージメントシステムとの統合についてはISAF副会長David Kellet(ORC 委員会メンバーでも有る)を 議長に2002 年総会までにプランを作ることで合意した。
    • オフショアーレーシング委員会のメンバーとして日本NMA から戸田氏に変わり富田を承認した。
    • IMS 及びORC-C の各国登録については添付の通り。
  • 2) SR(安全)委員会
    • 2000 年の報告にもあった、複数406MHZ EPIRB から発射されるシグナルが相互干渉する問題について、 その設計仕様が変更されほとんど問題のないレベルになったことが確認された。 しかしながら、フランスその他の国で認識されたEPIRB のコードナンバーが各国に正しく記録されていないと言う問題がでているためORC-SR 委員会は特に長距離レースに於いてEPIRB コードをレース主催者が、記録することを推奨する。 その試験のため1 分間のバースト発射を認めると同時にSAR は1 分間以内の発射を緊急発射としないという検討を開始した。
    • 日本、フィンランド、オーストラリア、スエーデンから提案されたカテゴリー5の新設についてフィンランドが議長国になって新しい規定を作ることになった。日本はメンバーの1 員であり、来年2 月を目標に提案を行う。2002 年11 月に最終決定を行う。
    • トレーニングマニュアルについてはオーストラリアの原本を基本としてORC ブックにする、 来年7月までに各国はサブミッションすること。
  • 3) オセアニック委員会
    • ハンディキャップルールに関係なく8000 マイル以上のオセアニックレースについてISAF WSSRCに登録する必要がある。 日本でh あグアムレース、大阪―メルボルンレース、沖縄レースが該当するので急ぎ実施要綱を含め連絡をお願いしたい。 (担当レース委員会)
    • 勿論この場合にはレースレコードを保存することとなる。
    • ISAF では世界のシングルハンドレースについて無視する事が出来なくなった、2001 年―2002 年を調査期間として、イベントリスト、主催方法などを調査するので報告すること。(担当 レース委員会)
  • 4) International Regulations(国際法規委員会)
    • 2001 年IMO 会議に於いてUK から提出されたサブミッションはプレジャーボートを含む150G トン以下のボートについて 3Ghz-9Ghz の両バンドについてレーダークロスセクション換算で100M2 以上の性能を要求している。  これは150 ㍑のドラム缶と同じくらいの大きさを意味し大型船舶がそのレーダーをそのリフレくターの大きさを前提に調整されたら今のヨットの影は全く映らなくなってしまう。各国NMA は国のIMO 代表と至急協議に入って欲しい。(担当 外洋法規委員会)
    • DSC VHF 無線の適用と同時にチャンネル16のウオッチは2005 年2 月以降、各国強制的ではなくなることが国際条約で決められている。 そのため至急各国NMA は調査及びDSC の普及に関し調査に入ることを要求されている。(担当 安全通信委員会)
    • ISO スタンダード9650 に適用するライフラフトの基準が未だに完成していない、よってORC はORC 独自で開発した基準、 特にラフトへの入り口(Ramp)を改善することと、より軽量化に重きを置いて、水などの必要備品を収納しない(手で持ち込む必要あり)型のライフラフトを2003 年1月から供給できるよう業者と作業に入った。
  • 5) 一般意見
    • 会議のやり方について今回からは特に、ほとんどの会議でPC プレゼンテーション(発表の仕方)が標準になっている、 つまり全ての文章、図はPC 上に有り液晶プロジェクターでスクリーンに表示する。変更個所があれば、会議秘書がその場で変更、 変更がすぐスクリーン上で全員見ることが出来、何がどのように変更されたか、後でもめることがない。IT 化がとても進んでいる。
    • 会議の進め方が、透明で公正であり、議長は必ず問題点を整理し、議決するよう進めていく。
      同時に何人かが発言するような、見苦しさ、議題を繰り返すようなことがない。議長権限が明確になっており、 議事進行がスムースである、又あまり発言のない委員に対しても(言語からか)丹念に発言を求めている。
      ロビー活動も活発で、その中で論点が整理されていく、議長は審議に入る前に誰がどの意見をもっているかすでに整理している。
    • 約1 週間の期間をもって進める集中会議のため、各委員会間の連絡がよく、1 議題について複数の委員会で審議されることも多く、 各委員会からの勧告をもって最後に理事会で結審されるようプロセスが機能している。(JSAF の場合理事会の決定に対し委員会の貢献が悪い、つまり委員会の使い方が良くないのかもしれない)
    • サブミッション方式が機能し、議題の提案に対し、提案の趣旨、理由、又何処をどのように変えたいか、明確になっており、 議論しやすい。理由無き提案や反対、さらにその場でのインスタント提案は認められない。
      以上は私の出席した委員会での印象であり、全てを代表するとは言えないことを付け加えます。
  • 6) JSAF 報告、事前準備
    • ISAF へのサブミッションは各国MNA の全てを電子ファイルで9 月には見られます。
      ISAF 総会への出席報告も重要ですが、本当はISAF 総会出席前にJSAF として各国からの提案にどのような意見をもつか、 少なくとも重要案件に対し事前の委員会及びJSAF 理事会での検討が必要とも考えます。
      出席各委員はISAF 委員会を代表すると同時にJSAF 代表でも有ると考えますので、この点の改善も必要かと思います。
      勿論膨大な資料が出ますので、時間的、負担が各ISAF 委員にのしかかり、最小限で考えないといけませんが。(担当 常任委員会)