Safety and Telecommunication Committee
安全通信委員会

2000年間題をご存知ですか。  - 小型船舶における2000年間題 -

1999/8/3

船舶に搭載されるコンピュータ'一を使用し日付制御を行っている機器には,特定の日にコンピューターが日付を誤って認識し,誤作動を起こしたり,停止するいわゆる2000年間題が発生する可能性があります。

2000年間題が発生すると…
2000年間題が発生すると,衛星航法装置(GPS)の自船位置がおかしくなる, オートバイロットが正常に動かなくなる,電子海図の表示がおかしくなる,電子機器が突然動作を停止するなどの不具合が起こる可能性があります。

2000年間題が発生する可能性のある日

1999年 8月21日、22日
衛星航法装置(GPS)用の電波を発生する街星のコンビューが1980年1月6日を起点とし、1024周までしか認数しないことから1999年8月22日を1980年1月6日と認識することにより発生

1999年9月8日、9日
西暦年の下2桁及び月日が9に揃うため”99”をプログラム上データの終了や日付未確定など の特別な数値として認識することにより発生

1999年12月31日、2000年1月1日
2000年1月1日を1900年1月 1日と認識することにより発生

2000年 2月28日、29日
西暦2000年は400年に一度の特別な閏年であるが,これを閏年でなし,と認識することにより発生

2000年間額が発生する可能性のある日には
小型船舶の場合,衛星航法装置くGPS),オートバイロット,無線通信装置,電子海図などの機器の一部に、2000年間題が発生する可能性がありますが,自動化の進んだ大型船舶と違い,仮に2000年間額が発生しても, 機器に頬らすに操船を行うことで対応は可能だと考えられます。
しかしながら,機器に異常が生じることもあり得る.と認識しておくことが安全航行のため必要です。
従って,日常点検を励行するとともに,特に,2000年間題が発生する可能性が高い日(上記参照)は, 念のため出港前に機器の点検を行い異常が無いことを確認して下さい。
また,すでに航海中の船舶は十分に機器監視を行い異常が無いことを確認して下さい。
これらの点検,監視により機器に異常が見られた場合は,その機器をシステムから切り離し, 手動とするなどの代替措置を講じ,船舶の安全航行に心掛けて下さい。
なお,2000年間題について個々の機器に関する情報は製造メーカーにお問い合わせ下さい。

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