● レース情報 / Race Informations 

VOLVO YOUTH SAILING ISAF WORLD CHAMPIONSHIP 2006

斎藤 愛子氏のレポートです
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関連サイト:
全体のサイトは
http://www.youthworlds.org/
各クラスの成績は
http://www.youthworlds.org/ClassResults.php?Action=DispClassList&SessionCRC=-991914649

Index VOLVO YOUTH SAILING ISAF WORLD CHAMPIONSHIP 2006 日程のお知らせ
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第35回ユースワールドがイギリスのウェイマスで始まります。ウェイマスはイギリスの南西岸にあり、英国のナショナルチームが基地にしている場所、2012年ロンドン五輪でセーリング競技の会場となる場所です。最初は16カ国で始まった18歳以下の大会は、今年64カ国を集めての国際舞台へと世界のジュニア選手の頂点を目指す大会に成長しました。2人乗りの420男女、一人乗男女、ウィンドサーフィンRSX男女、双胴艇(ホビー)の7種目となります。

大会のスケジュール;

7月13日 プラクティスレース、開会式
7月14日 レース第1日 3レースを予定
7月15日 レース第2日 2レースを予定
7月16日 レース第3日 2レースを予定
7月17日 予備日 (前半のレースが予定どおり終了していれば休み)
7月18日 レース第4日 2レースを予定
7月19日 レース第5日 2レースを予定
7月20日 レース第6日 1レースを予定 

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日本からの参加:  
監督: 山田敏雄  
コーチ; 青山義弘  
420男子  
飯束潮吹・古谷信玄 (福岡第一高校)
420女子  
高橋友海・津々谷加依 (三ケ日高校)
レーザー男子  
湯浅 直人  (神奈川ユースヨットクラブ)
レーザーラジアル女子  
鬼塚 弥那美 (玄海セーリングクラブ)
RSX男子  
高橋 良典  (福岡西陵高校)

420女子の高橋・津々谷組は昨年に続き、2回目の代表です。また、420男子の飯塚は2002年アジア大会(釜山)でOP級金メダリストです。


Index VOLVO YOUTH SAILING ISAF WORLD CHAMPIONSHIP 2006 第1日目
レース第1日 (7月14日)
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420男子のダウンウィンド。トップ10で走る飯塚・古谷組。OCSが残念でた。
63カ国、205艇、277名のユース代表が集まり、第35回ボルボユースセーリン グ(国際セーリング連盟主催ユース世界選手権大会)がイギリスのウェイマスで始ま りました。初日は8−12ノットのコンディションの中、予定どおり3レースが行われ、 各クラス接戦を展開しています。

420男子、420女子、レーザー、ラジアル、RSX男子、RSX女子、ホビー1 6の7クラスでのレースですが、全種目に参加しているのはオーストラリア、ブラジ ル、デンマーク、フランス、イギリス、ドイツ、イタリア、ニュージーランド、アメ リカの9カ国です。同大会では個々の種目の勝者だけではなく、国別対抗を争うボル ボ杯があり、前回はフランスがタイトルを獲得しています。

日本チームでは、昨年に続き、連続出場となった高橋・津々谷組が9位につけていま す。420男子の飯塚・古谷組は第3レースでスタートの失格(ocs)がついてしま いました。5レース以下は全レースカウント、6−8レースで最も悪い1レースをカッ ト、9レース以上を実施すると最も悪い2レースをカットすることができます。

7月15日は2レースを予定しています。
    
日本選手の成績:
420男子 35カ国参加 本日3レース
24位 飯束潮吹/古谷信玄 (福岡第一高校)
  17-19-OCS
420女子 24カ国参加 本日3レース
9位 高橋友海/ 津々谷加依 (三ケ日高校)
  13-7-7
レーザー男子 44カ国参加 本日3レース
35位 湯浅 直人 (神奈川ユースセーリングクラブ・秀明高等学校)
  38-26-35
レーザーラジアル女子 42カ国参加 本日3レース
29位 鬼塚 弥那美 (玄海セーリングクラブ・唐津西高校)
  26-33-26
RSX男子  29カ国参加 本日3レース
18位 高橋 良典 (福岡西陵高校)
  16-21-20


Index VOLVO YOUTH SAILING ISAF WORLD CHAMPIONSHIP 2006 第2日目
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レース第2日 (7月15日)

第2日は風が吹き始めるまでに時間がかかりましたが、海風が入ると、15ノットまであがった中で、2レースが行われました。初日よりもやや強めの風になり、絶好のレース日和でした。

第3レースでOCSであった420男子の飯束潮吹/古谷信玄組は帆走指示書にある「OCS艇は第1マークで表示され、そこでリタイアすること」というのを、1上マークで掲示を見ることができず、その後ジュリーに笛を吹かれたのをペナルティーと間違えて720度を行いレースを続行、フィニッシュしてしまったため、DNEとなりました。DNEは捨てることのできない失格ですから、厳しいです。しかし、今日の第4レースではトップ、第5レースでも4位に入りましたので、残りのレースでしっかりと走り、上位争いに残ってほしいものです。

420女子は安定した順位で8位にあがりましたが、オーストラリアが圧倒的な強さを発揮し、集団から抜け出しています。また、シングルハンドの選手は風が強くなると世界の壁に挑むことで精一杯のレース展開となりました。

日本選手の成績:
420男子 35カ国参加 本日2レース
10位 飯束潮吹/古谷信玄 (福岡第一高校)
  17-19-DNE-1-4
420女子 24カ国参加 本日2レース
8位 高橋友海/ 津々谷加依 (三ケ日高校)
  13-7-7−10−13
レーザー男子 44カ国参加 本日2レース
36位 湯浅 直人 (神奈川ユースセーリングクラブ・秀明高等学校)
  38-26-35ー26-33
レーザーラジアル女子 42カ国参加 本日3レース
32位 鬼塚 弥那美 (玄海セーリングクラブ・唐津西高校)
  26-33-26-24-39
RSX男子  29カ国参加 本日3レース
21位 高橋 良典 (福岡西陵高校)
  16-21-20-20-17


Index VOLVO YOUTH SAILING ISAF WORLD CHAMPIONSHIP 2006 第3日目
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16日は風が弱く、内側の海面のRSXのみが2レースを行いました。高橋選手(RSX男子)は昨年の韓国に続き、2回目のワールドユース出場です。
レース第3日 (7月16日)

16日のウェイマスは風に恵まれませんでした。各艇、朝から吹いている南の弱い風でエリアに出たものの、ポートランドの堤防の内側でレースをするRSXクラスのエリア以外は風が安定せず、長い待機の後、中止となりました。

RSXは陸に近いこともあり、海風の入りでレースができ、2レースを行いました。ジュニア選手から力を入れて指導しているイタリア、ポーランドが圧倒的な強さを見せています。

すでに5レース(RSXは7レース)が成立しているので、17日は予定どおり予備日となり、世界各国から集まったユース代表選手達は地元の観光地ではなく、ボルボエクストリーム40の巨大カタマランや、シングルハンドで世界一周を何度もやってきたマイク・ゴールディングさんの話を聞いたり、イベントが盛りだくさんです。次のレースは18日になります。

日本選手の成績:
5レース以下は全レースカウント、6−8レースは1レースカット、9レース以上は2レースカットとなります。

16日はRSX男子のみレースがあり、420男女、レーザー、ラジアルはレースがありませんでした。

420男子 35カ国参加 本日レースなし
10位 飯束潮吹/古谷信玄 (福岡第一高校)
  17-19-DNE-1-4
420女子 24カ国参加 本日レースなし
8位 高橋友海/ 津々谷加依 (三ケ日高校)
  13-7-7−10−13
レーザー男子 44カ国参加 本日レースなし
36位 湯浅 直人 (神奈川ユースセーリングクラブ・秀明高等学校)
  38-26-35ー26-33
レーザーラジアル女子 42カ国参加 本日レースなし
32位 鬼塚 弥那美 (玄海セーリングクラブ・唐津西高校)
  26-33-26-24-39
RSX男子  29カ国参加 本日2レース
22位 高橋 良典 (福岡西陵高校)
  16-21-20-20-16-22-(OCS)
DNE − 除外できない失格(得点をカットできないレースです)
OCS − スタート時にコースサイドにいて失格となった艇


Index VOLVO YOUTH SAILING ISAF WORLD CHAMPIONSHIP 2006 第4日目(最終日)
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海へ出たのに、風がなくて昼寝タイム。レーザー、ラジアルはスタートしたものの、風がなくなり、本日ノーレース!
レース第4日 (7月18日)

18日は風待ちから始まり、弱い海風が入り始めた中で、RSXはポートランド堤防の内側、ナショナルセーリングセンターの正面で2レースを行うことができましたが、堤防の外側のエリアになる420男女、レーザー、ラジアルは10ノットの風でスタートしたものの、次第に弱まる風の中で420男女のみが1レースを終了、レーザー、ラジアルは結局、レースが完了できませんでした。

420男子は上位艇がフィニッシュしてから参加艇の半分に近い16艇がタイムリミットにかかる結果となりました。飯束・古谷組もDNFをとってしまい、2つめの失格は痛い限りです。420女子は全艇フィニッシュしており、高橋・津々谷組は10位でした。420も今日で6レースを終了し、カットレースができました。RSXは2レースを行い、唯一、予定どおりレースを実施できています。

とにかく、いい風でレースしたい!とは、ユースセーラー全員の希望と期待です。残り2日、風がよければ、1日のレース数を増やしてスケジュールに追いつく予定です。

日本選手の成績:
5レース以下は全レースカウント、6−8レースは1レースカット、9レース以上は2レースカットとなります。( )内はカットレース。

420男子 35カ国参加 本日1レース
18位 飯束潮吹/古谷信玄 (福岡第一高校)
  17-19-DNE-1-4−(DNF)
420女子 24カ国参加 本日1レース
11位 高橋友海/ 津々谷加依 (三ケ日高校)
  (13)-7-7−10−13−10
レーザー男子 44カ国参加 本日レースなし
36位 湯浅 直人 (神奈川ユースセーリングクラブ・秀明高等学校)
  38-26-35ー26-33
レーザーラジアル女子 42カ国参加 本日レースなし
32位 鬼塚 弥那美 (玄海セーリングクラブ・唐津西高校)
  26-33-26-24-39
RSX男子  29カ国参加 本日2レース
22位 高橋 良典 (福岡西陵高校)
  16-21-20-20-16-22-(OCS)−(23)−19
DNE − 除外できない失格(得点をカットできないレースです)
OCS − スタート時にコースサイドにいて失格となった艇


Index VOLVO YOUTH SAILING ISAF WORLD CHAMPIONSHIP 2006 第5日目
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レーザーラジアルのイギリス代表。2012年はウェイマスでロンドン五輪が開催されます。若手のホープとして将来の五輪選手目指して頑張っています。
レース第5日 (7月19日)

風の状態をみながらのレース運営になってきました。レースエリアは地形の影響を受けて、風が入る場所と、そうでないエリアとに区別されます。今日のレースは海面をうまく利用し、レース数がこなせているRSX級を先に1レース、その後にレーザーとラジアルを3レース、別海面ではやや弱めの風の中で420男女とマルチハルのホビー級のレースを行いました。

420男子の飯束・古谷組は第6レースのDNFにもくじけず、今日の2レースを3位2回とまとめて、9位にあがりました。3レースを行った一人乗りのレーザー、ラジアルは最大20ノットまであがった強めの風で、海外勢を相手に厳しいレースとなりました。ラジアルの女子ではクロアチアが優勝をほぼ手中に収めていますが、普段はユースではなく、一般の選手の中でレースをしているため、比較的体格の小さな部類にはいるそうです。ユースの中では一番か2番目に大きいため、吹いたレースでは楽に走れたおかげで優勝が近づいてきたと話ていました。

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とにかく元気な北欧勢。デンマーク420女子選手のはつらつとしたセーリングです。

残り1日です。イギリスのウェイマスは2012年ロンドン五輪のセーリング競技開催地に決定しています。今、ユース代表の選手達の多くが、6年後の代表となって争うことにもなるのでしょうか。

日本選手の成績:

5レース以下は全レースカウント、6−8レースは1レースカット、9レース以上は2レースカットとなります。( )内はカットレース。

420男子 35カ国参加 本日2レース
9位 飯束潮吹/古谷信玄 (福岡第一高校)
  17-19-DNE-1-4−(DNF)−3−3
420女子 24カ国参加 本日2レース
14位 高橋友海/ 津々谷加依 (三ケ日高校)
  13-7-7−10−13−10ー(22)−16
レーザー男子 44カ国参加 本日3レース
37位 湯浅 直人 (神奈川ユースセーリングクラブ・秀明高等学校)
  38-26-35ー26-33−37−39−34
レーザーラジアル女子 42カ国参加 本日3レース
31位 鬼塚 弥那美 (玄海セーリングクラブ・唐津西高校)
  26-33-26-24-39−30−25−26
RSX男子  29カ国参加 本日1レース
22位 高橋 良典 (福岡西陵高校)
  16-21-20-20-16-22-(OCS)−23−19−(25)
DNE − 除外できない失格(得点をカットできないレースです)
OCS − スタート時にコースサイドにいて失格となった艇


Index VOLVO YOUTH SAILING ISAF WORLD CHAMPIONSHIP 2006 第6日目(最終日)
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2回目のユースワールドになった高橋・津々谷組。風に翻弄されて後半のがんばりがききませんでした。
レース第6日 (7月20日)

最終日は各クラス1レースを行い、2006年ユースワールドが終了しました。今回は2012年のロンドン五輪会場になるウェイマスが舞台ということで、この大会に参加した選手達が将来、オリンピック代表となってウェイマスの海に戻ってきてほしいという関係者の願いが込められた大会となりました。各国のユースセーリングへの力の入れ方は強く、63カ国の参加にセーリング競技の明るい未来が見えてきた大会でもありました。

日本は420男子の10位が最高でしたが、昨年準優勝した種目は今回も高いレベルでトップクラスの走りを見せることができました。第3レースでOCSがDNEになってしまったミスが、結局、最後まで響いてしまいました。後半をずっとトップ5でまとめてきましたので、悔しい結果になってしまいました。420女子は昨年に続いて2回目の挑戦でしたが、緊迫したレースの中で、後半に粘りがききませんでした。一人乗りの3種目は体格差、体力差がまだまだ大きいこともありますが、レースの組み立てやダウンウィンドの技術でも世界との差があります。アジア各国がユースに力を入れ、結果をだしてきている今日ですから、日本ももう一段の底上げが必要です。

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ラジアルの鬼塚選手。スーパーハイクでがんばるものの、走り負けてしまうのはダウンウィンドとレース展開の差か。
1週間のレースでしたが、応援をいただき、ありがとうございました。2007年はカナダのキングストン(オンタリオ湖)で7月12−21日の開催となります。

最終成績:
5レース以下は全レースカウント、6−8レースは1レースカット、9レース以上は2レースカットとなります。( )内はカットレース。

420男子 35カ国参加 本日1レース
  1位 アルゼンチン  2位 オーストラリア  3位 ブラジル
10位 飯束潮吹/古谷信玄 (福岡第一高校)
  17-(19)-DNE-1-4−(DNF)−3−3ー5
420女子 24カ国参加 本日1レース
  1位 オーストラリア  2位 スペイン  3位 シンガポール
16位 高橋友海/ 津々谷加依 (三ケ日高校)
  13-7-7−10−13−10ー(22)−(16)ー14
レーザー男子 44カ国参加 本日1レース
  1位 カナダ  2位 スエーデン  3位 ロシア
37位 湯浅 直人 (神奈川ユースセーリングクラブ・秀明高等学校)
  (38)-26-35ー26-33−37−(39)−34−33
レーザーラジアル女子 42カ国参加 本日1レース
  1位 クロアチア  2位 オランダ  3位 デンマーク
30位 鬼塚 弥那美 (玄海セーリングクラブ・唐津西高校)
  26-(33)-26-24-(39)−30−25−26ー27
RSX男子  29カ国参加 本日1レース
  1位 ポーランド  2位 イタリア  3位 フランス
22位 高橋 良典 (福岡西陵高校)
  16-21-20-20-16-22-(OCS)−23−19−(25)ー20
RSX女子
  1位 イタリア  2位 イスラエル  3位 ポーランド
ホビー
  1位 イギリス  2位 ブラジル  3位 デンマーク
ボルボトロフィー(国別順位)
  1位 イタリア  2位 イギリス  3位 オーストラリア
DNE − 除外できない失格(得点をカットできないレースです)
OCS − スタート時にコースサイドにいて失格となった艇


Index