● レース情報 / Race Informations 

ISAFユースワールド2005

Photo:
Peter Bentley Pictures
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銀メダルを獲得した420男子の斉藤・吉永組
現地からのレポートです

大会全体のサイトは:
  http://www.worldyouthsailingbusan.com/
日本選手だけの成績はこちらから:
  http://www.worldyouthsailingbusan.com/results/results_view2.php?country=JAPAN
大会全体の成績はこちらから:
  http://www.worldyouthsailingbusan.com/results/results_list.php
ISAF Youth Worlds 2005 microsite:
  http://www.sailing.org/youthworlds/2005


Index ISAFユースワールド2005のお知らせ
ISAF(国際セーリング連盟)が主催する18歳以下の選手が国を代表して世界1 を目指して戦うISAFユースワールド2005が明日から韓国・釜山にて始まりま す。大会の詳細は下記のとおりです。この大会はISAFがオリンピックの次に重要 に考えている、いわば、ジュニアオリンピックであり、1カ国1代表というオリン ピックと同じ条件で競います。また、全種目の合計で競う国別順位もあり、イギリ ス、フランス、ニュージーランドが常にタイトルを狙って、ユースの強化を重要視し ています。
Photo:JSAFユースチーム
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ホスト国である韓国チームの選手達と日本の元気いっぱい高校生軍団

(7月15日の現地からの報告)
今、開会式が終わり帰ってきたところです。
今日は、プラクティスレースがありましたが、 風が0〜3m/sでミストラルはレースはなし、420、ホビーは同じ海面でスタートしました。女子、男子の順でスタートでしたが、男女が入り乱れてのスタートとなり、結果よりもボートスピードの
確認というかたちになりました。レーザーとラジアルもスタートはしましたが、途中で帰ってきました。この風で遅れることはありませんでした。

開会式の時やそれ以外の時間でも、選手は自発的に他の国の選手と積極的に写真をとったり、交流をしており、今回の選手においてはコミュニケーションの心配はまったくありません。とにかく楽しそうなので、いい雰囲気を壊さないよう切り替えの調整が結果に結びつくような気がしています

(報告:青山 義弘)

1 大会の名称
  VOLVO YOUTH SAILING  ISAF WORLD CHAMPIONSHIP 2005
2 開催地
  韓国・釜山 オリンピックハーバー
3 日程
  7月14日 到着・受付
7月15日 プラクティスレース、開会式
7月16日 レース第1日
7月17日 レース第2日
7月18日 レース第3日
7月19日 レイデー、ツアー
7月20日 レース第4日
7月21日 レース第5日
7月22日 レース第6日最終日、表彰式・閉会式
(合計11レースを予定しています)
4 競技種目
 
男子1人乗り (レーザー)  女子1人乗り (レーザーラジアル)
男子2人乗り (420)  女子2人乗り (420)
男子ウィンドサーフィン (ミストラル)  女子ウィンドサーフィン (ミストラル)
オープンカタマラン(ホビーキャット)  
5 日本チーム (5種目に参加しています)
 
監 督:山田 敏雄
コーチ:青山 義弘
クラス 選手名 所属 参加国数
420女子 高橋 友海・津ヶ谷 加依 三ケ日高校 22カ国
420男子 斉藤 航・吉永 弘斗 唐津西高校 33カ国
レーザー男子 藤谷 匠 札幌第一高校 37カ国
レーザーラジアル女子 高橋 香 磐城桜が丘高校 32カ国
ウィンドサーフィン男子 高橋 良典 福岡西陵高校 19カ国
  大会全体のサイトは;
http://www.worldyouthsailingbusan.com/


Index ISAFユースワールド2005 7月16日 第1日目
Photo:
Volvo Youth Sailing
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スタートから飛び出す420男子。第3レースではトップを取りました。
初日から420男女、レーザー、ラジアルは各3レース、ミストラル男子は2レースを行いました。420男子の斉藤・吉永組は3レースを終えて総合で2位にいます。第3レースではトップをとり、BFD(スタートでの失格)が多く、荒れ模様の初日の中でしっかりとしたレースぶりを見せています。地元韓国は420男子チームがオープニングレースでトップを飾り、勢いをつけました。420女子も初日で4位につけており、日本チームは好調な滑り出しです。

レースは合計12レースを予定しており、5レース以上で1カット、9レース以上で2カットになります。






第1日目までの日本選手の暫定順位
420女子 高橋 友海・津ヶ谷 加依 三ケ日高校 21カ国出場
暫定 4位 本日3レース 4−11−4
420男子 斉藤 航・吉永 弘斗 唐津西高校 33カ国出場
暫定 2位 本日3レース 17−6−1
レーザー男子 藤谷 匠 札幌第一高校 37カ国出場
暫定 30位 本日3レース 24−27−25
レーザーラジアル女子 高橋 香 磐城桜が丘高校 32カ国出場
暫定 27位 本日3レース 26−27−27
ウィンドサーフィン男子 高橋 良典 福岡西陵高校 19カ国出場
暫定 14位 本日2レース 11−14 


Index ISAFユースワールド2005 7月17日 第2日目 
Photo:JSAFユースチーム
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420女子でトップを独走するフランスチームと高橋・津ヶ谷組。フランスチームも明るいです。
今日はミストラル(ウィンドサーフィン男子)が3レース、その他は2レースが行われました。2日間で5レースが終了しました。

天気:快晴
風向:185度-200度
風速:4.5m−5m 最大で5.3mくらいまで行きました。

420級男子は斉藤・吉永組が安定した走りを見せ、6位と2度目の1位をとり、総合でもポルトガルに僅差で2位につけています。
第5レースはゼネリコ(スタートのやり直し)を4回繰り返し、黒旗規則適用スタートで失格する艇が続出する中、斉藤・吉永は落ち着いたスタートを繰り返しました。
本スタートは下手6番目ほどからスピードに乗ったスタートを切り、そのまま左海面に伸ばし、第1マークをトップ回航(インナーコース)しました。終始トップをキープしながらも、最後のフリーで2位に入ったシンガポールに追い上げられましたが、落ち着いて逃げ切り、本大会2度目トップフィニッシュとなりました。

女子の高橋・津ヶ谷組は本日はスタートが消極的で、12位と11位でしたが、総合で7位に付けています。やはり、ポイントはスタート、それもベストスピードでのスタートを心掛けさせます。

レーザー、レーザーラジアルは力の差、経験の差でしょうか、スタートで第1列目から出る事が出来ず苦戦をしています。岸に近いレース海面なので、コースが1本になり、スタートが悪いと、その後自分のコースが取れない状況です。しかし、その中で第5レース目、ラジアル女子の高橋選手が初めて第1線からフルスピードのスタートを行い、左に振れた風をうまく掴み第1マークをトップで回航しました。その後、順位を落としましたが4位でフィニッシュ、スタートにある程度自信を持ちました。

明日が前半戦の勝負どころです。体調を崩している選手もいますが、チーム全体は元気で、それぞれの目標と課題を明確にして明日につなげています。大会を通して日々成長している印象です。

(報告: 山田敏雄)

追加情報
420男子の1位であったポルトガルが規則違反で抗議を出されて失格となり、斉藤・吉永組はその結果、総合1位にあがりました。18日は2レースを予定していますが、第6レースを終了するともっとも悪い成績を1レースカットすることができるようになります。そうすると、失格になったポルトガル、スタートの失格をかかえているシンガポールが浮上してきますから、上位が混戦になる模様です。斉藤・吉永組は第4レースでも6位でフィニッシュしたものが、スペインの失格で、5位にあがっています。競ってきたときにはこういった1点の重みがでますから、確実な走りが重要です。

レースは合計12レースを予定しており、5レース以上で1カット、9レース以上で2カットになります。

420男子総合  上位4位まで

1.

斉藤・吉永 17−6−1−5−1 30点
2. イギリス 2−7−18−9−7 43点
3. アメリカ  5−5−21−5−8  43点
4. イタリア 9−14−10−11−6 50点


420女子総合  上位4位まで

1.

フランス 1−1−1−1−3 7点
2. アメリカ 2−9−8−4−4 27点
3. ブラジル  5−4−15−3−5 32点
4. オーストラリア 8−6−7−5−7 33点



第2日目までの日本選手の暫定順位
420女子 高橋 友海・津ヶ谷 加依 三ケ日高校 21カ国出場
暫定 7位 本日2レース 4−11−4ー12−11
420男子 斉藤 航・吉永 弘斗 唐津西高校 33カ国出場
暫定 1位 本日3レース 17−6−1−6−1
レーザー男子 藤谷 匠 札幌第一高校 37カ国出場
暫定 29位 本日3レース 24−27−25−24−21
レーザーラジアル女子 高橋 香 磐城桜が丘高校 32カ国出場
暫定 24位 本日3レース 26−27−27−23−4
ウィンドサーフィン男子 高橋 良典 福岡西陵高校 19カ国出場
暫定 15位 本日2レース 11−14−12−16−17 


Index ISAFユースワールド2005 7月18日 第3日目 
Photo:
Volvo Youth Sailing
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レーザー級男子の接戦。力強い走りです。レーザーは日本のパフォーマンスセイルクラフトがボートを建造、供給しています。隣国での大会に日本からも準備・協力をしています。
今日は本当に長い日でした(Long Day)
各クラス2レース行われました。

天気:晴れ 湿気が日本と同じくらいあります。
風向:210度 最後は240度
風速 5.5m−Max6m
    最後は4mほどに落ちました。

420男子の斉藤・吉永組は総合トップで朝を迎えたため、ゴールドマークを貼ってのレースとなりましたが、1レース目はコースの選択ミスで出遅れて、後半追い上げての8位でした。第2レースは第1下マークまでイギリスに次いで2位で回航していましたが、第2上は3位、その後、ダウンウィンドのコースでパンピングを取られ720度回転のペナルティーをし、5位になりました。今日は風と潮の影響で、相対的に右コースが良い状況でした。

6レース目を終えた時点で最も悪い1レースをカットしますから、BFD(スタートでの失格)を抱えているシンガポールが1位にあがりました。斉藤・吉永は1点差で2位につけています。明日はレイデーで休みになり、次のレースは20日水曜日からです。後半5レースを残しています。

シンガポールは女子420も3位に入っており、今後強くなる国の一つでしょう。シンガポールは国をあげて五輪でメダルをとることを目標にしており、セーリングは専任スタッフ61名をフル稼働してナショナルセーリングセンターで毎日OPからユース、オリンピッククラスまでの強化練習を行っています。前回のユースワールドでも好成績をあげていますが、その強化策が実ってきたところでしょう。

420女子の高橋はアップウィンドでの走りが今ひとつの様子です。特に第一レースはオーバーパワーの状態でした。休み明けは風の状況をみてセッティングをもうひと工夫しようと話しています。

(報告: 山田敏雄)

レースは合計12レースを予定しており、6レース以上で1カット、9レース以上で2カットになります。( )内がカットレースです。

420男子総合(暫定)  上位5位まで

1.

シンガポール (BFD)−15−2−2−2−1−2 24点
2. 斉藤・吉永 (17)ー6−1−5−1−8−4 25点
3. イギリス  2−7−(18)−8−6−7−1  31点
4. オーストラリア 3−2−12−(22)−4−6−3 40点
5. アメリカ  5−5−21−4−7−5−(OCS) 47点




第3日目までの日本選手の暫定順位
420女子 高橋 友海・津ヶ谷 加依 三ケ日高校 21カ国出場
暫定 9位 本日2レース 4−11−4ー12−11ー(20)−11
420男子 斉藤 航・吉永 弘斗 唐津西高校 33カ国出場
暫定 2位 本日2レース 17−6−1−5−1−8−4
レーザー男子 藤谷 匠 札幌第一高校 37カ国出場
暫定 29位 本日2レース 24−27−25−24−21−(30)−21
レーザーラジアル女子 高橋 香 磐城桜が丘高校 32カ国出場
暫定 25位 本日2レース 26−27−27−23−4ー24−(28)
ウィンドサーフィン男子 高橋 良典 福岡西陵高校 19カ国出場
暫定 15位 本日2レース 11−14−12−16−17−(OCS)−15 


Index ISAFユースワールド2005 7月19日 レイデー、ツアー 
Photo:JSAFユースチーム
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イギリスのジム・サルトンストールコーチと斉藤(左)、高橋友海(右)。ジムは1977年から英国のユースコーチとなり、世界の頂点に立つセーラーを何人も育成して きました。その経験を現在は世界各国で指導者達に伝えています。今回は毎日レースが終わった後で、レースの反省をして、世界中のユースセーラーのレベルアップに貢献しています。スコットランドなまりのきつい英語で、ちょっとなまっているのが難点ですが・・・日本ユース選手には関係ないですね。
今日は10時から全員で主催者が準備したツアーに参加しました。まず、韓国3寺院の一つである Tongdo 寺院を見学。次に釜山の北にある蔚山(ウルサン)の現代造船に行きそこの食堂で昼食、その後広い造船所の中をバスで見学し17:40にホテルに戻りました。選手はみんな元気で、明日からの後半戦に備えて、今日は夜寝る前にイメージトレーニングでレースシュミレーションをすることにしました。明日から、集中力を高めて、いいレースができますように。

(報告: 山田敏雄)



Index ISAFユースワールド2005 7月20日 第4日目 
Photo:
Peter Bentley Pictures
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今日は2レース。2位と15位で、総合2位につけている斉藤・吉永組。残り3レース。がんばれ!
日本でみんな応援してます!斉藤、行け!吉永、行け!行け、行け、行け!!!
420男子は5日目を終了した時点で暫定2位、トップと7点差、3位とも7点差と いう状況です。激戦の中で生き残り、表彰台にあがれるようにがんばっています。

Lay Day明けの20日は風が安定せず陸上待機になりました。気象予報どお り、南西に安定した12:15に回答旗が降下され台風の影響の大きなうねりがある 中、全艇が出艇しました。

12:30、風向200度5.5m、天候は晴れ、気温30度13:00には予報どおり、230度に安定しました。今日が今までで一番の強風で最大で7.5Mまであがりましたが、長くは続かず1時間で5.5M、最後4Mぐらいまで落ちてしまいました(420第9レースは一時3Mほどに落ちる)

420男子
第8レース
やや風上エンドよりからベストなスタート、右海面に伸ばし、上マークを3−4番で回航し、二本目の上りで順位をあげ2位で最終下を回航、そのまま2位でフィニッシュしました。イギリスが3位、シンガポールが6位で入ったため、この時点で日本、イギリス、シンガポールの総合順位になりました。

第9レース
スタート時に最大7Mまで風が強まりました。上位3艇は消極的なスタート、その中でも日本は若干出遅れのスタートになりました。日本艇は第8レースよりさらに右海面を選択しましたが、岸よりで風が落ち、215−220度と左にシフト、大きく出遅れ22位で回航、その後、フィニッシュまでにがんばって15位まであがりました。
イギリスも同じ方向で捨てレースをたたいた中、シンガポールだけが右よりの海面にいきながらも、左によせていた分有利に展開でき、日本の7−8番前で回航し、その後良く追い上げ5位でフィニッシュしました。

9レース消化のため2レースを捨てる事になり、シンガポールが20点、斉藤・吉永が27点、イギリス34点と大接戦です。どのチームも捨てレースは15番以下を抱えていますから、明日からの3レースが本当の勝負となります。

420女子
第1レーススタートは良かったものの、トップグループ7−8艇(フランスを含む)が第一マークが分らず、オーバーセールとなりスピンを張って回航をし、30位以下をとってしまいました。

第2レースもスタートは良いものの、その後は風力UPでオバーパワー、クローズで走りきれずコース選択にも自信が見えず11位でフィニッシュ、現在総合12位です。

レーザー、ラジアル、ミストラル
レーザー、ラジアルはスタートで2列目になってしまうことが多く、思い通りにレースができていません。第9レースのレーザーは良いスタートを切れましたが、強い風の中、上位に上がる事が出来ませんでした。レーザーもラジアルも、日本選手はフリーの走り、特にバイザリーの角度が上位艇とまるで違う状態で、今後はダウンウィンドの走りの強化が必要だと痛感しました。ミストラルも吹いた中では上位との差があります。

(報告: 山田敏雄)


今日で全種目9レースを終了しましたので、悪い成績を2レースカットになります。
( )内がカットです。

420男子総合(暫定)  上位5位まで

1.

シンガポール (BFD)−(15)−2−2−2−1−2ー6−5 20点
2. 斉藤・吉永 (17)ー6−1−5−1−8−4−2−(15) 27点
3. イギリス  2−7−(18)−8−6−7−1ー3−(24) 34点
4. アメリカ 5−5−21−4−7−5−(OCS)ー9−6 41点
5. ポルトガル 12−4−3−1−(DSQ)−(23)−14−7−2 43点




第4日目までの日本選手の暫定順位
420女子 高橋 友海・津ヶ谷 加依 三ケ日高校 21カ国出場
暫定 12位 本日2レース 4−11−4ー12−11ー(20)−11ー(20)−11
420男子 斉藤 航・吉永 弘斗 唐津西高校 33カ国出場
暫定 2位 本日2レース 17−6−1−5−1−8−4ー2−(15)
レーザー男子 藤谷 匠 札幌第一高校 37カ国出場
暫定 30位 本日2レース 24−27−25−24−21−(30)−21ー21−(33)
レーザーラジアル女子 高橋 香 磐城桜が丘高校 32カ国出場
暫定 25位 本日2レース 26−(27)−27−23−4ー24−(28)ー24−22
ウィンドサーフィン男子 高橋 良典 福岡西陵高校 19カ国出場
暫定 15位 本日2レース 11−14−12−16−(17)−(OCS)−15ー17−13 


Index ISAFユースワールド2005 7月21日 第5日目 
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斉藤・吉永
「斉藤・吉永組は最終日の優勝争いに残っています!」
本日のレースで3位をとり、トップのシンガポールとは4点差、3位のイギリスとは差が18点に開きました。明日、最終日を迎えるISAFユースワールド2005、日本選手が表彰台の中央を狙います。最終日は2レースを予定していますが、14時以降のスタートはありませんので、1ないし2レースです。じりじりと追いつめてきましたので、最終日での逆転に期待がかかります。

7月21日(木)

今日はラジアル、ミストラルのみ2レースが行われましたが、420男女、レーザーは濃霧のため、2レース目が行えず、1レースのみでした。

天気:晴れ
気温:30度(湿気多し)
風向:195度
風速:平均4.5M Max5.3M

10:30D旗が掲揚され全艇が出艇しました。昨日に引き続き台風の影響が残る海面で湿気を含んだ風で視界の悪い状況です。

420女子、予定通り12:00リコール艇ありでスタート。日本はスタート前良いポジションにいながらもラインの見通しが悪く、集団の下手に付けてしまい、若干出遅れ気味のスタートとなり、順位を上げる事ができないままフィニッシュ。女子のフィニッシュの頃から霧で視界が悪くなって来ました。

420男子、12:20同じくリコール艇ありでスタート、日本艇は中間より、若干上手のポジションから最高のスタートを切りました(リコール艇ありのスタートでしたので心配した位です)。視界が悪く、その後の展開は見えませんでしたが、イン
ナーコースの下マークを2位の韓国を4艇身ほど離してトップで回航、視界に入っている所までは確実に抑えるコースを取っていました。上を行くシンガポールは11位で下マークを回航しました。その後霧で視界が約100Mほどと益々悪くなり、最終マーク回航後まで順位が分らない状況となりました。

最終マーク回航後、視界に入った段階ではイタリー、韓国についで3位となっておりました。後で本人に確認したところ、第2上回航後のスピンアップの時、ハリヤドが引っ掛かりスピンUPに手間取っている間に2艇にかわされたとの事で残念でした。
第1下を11位で回航したシンガポールは追い上げ6位でフィニッシュ、点差を3点詰め4点差で2位です。3位のイギリスは14位と遅れ、日本との差は18点と開きました。

視界が50M程に落ちレース艇は運営艇のエスコートにより全艇ハーバーへ帰着15:45本日のレースは行わない旨が決定されました。明日、12時から最終日のレースが始まります。

(報告: 山田 敏雄)

今日で全種目9レースを終了しましたので、悪い成績を2レースカットになります。
( )内がカットです。

420男子総合(暫定)  上位5位まで

1.

シンガポール (BFD)−(15)−2−2−2−1−2ー6−5−6 26点
2. 斉藤・吉永 (17)ー6−1−5−1−8−4−2−(15)−3  30点
3. イギリス  2−7−(18)−8−6−7−1ー3−(24)−14  48点
4. アメリカ 5−5−21−4−7−5−(OCS)ー9−6ー11 52点
5. ポルトガル 12−4−3−1−(DSQ)−(23)−14−7−2ー10 53点




第5日目までの日本選手の暫定順位
420女子 高橋 友海・津ヶ谷 加依 三ケ日高校 21カ国出場
暫定 13位 本日1レース 4−11−4ー12−11ー(20)−11ー(20)−11−19
420男子 斉藤 航・吉永 弘斗 唐津西高校 33カ国出場
暫定 2位 本日1レース 17−6−1−5−1−8−4ー2−(15)−3
レーザー男子 藤谷 匠 札幌第一高校 37カ国出場
暫定 31位 本日1レース 24−27−25−24−21−30−21ー21−(33)−(31)
レーザーラジアル女子 高橋 香 磐城桜が丘高校 32カ国出場
暫定 26位 本日1レース  26−27−27−23−4ー24−(28)ー21−24
ウィンドサーフィン男子 高橋 良典 福岡西陵高校 19カ国出場
暫定 15位 本日2レース 11−14−12−16−(17)−(OCS)−15ー17−13ー16− 17
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がんばれ!
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最終日に2レースを残して優勝争いにふんばる斉藤・吉永組。がんばれ!


Index ISAFユースワールド2005 7月22日 第6日目 
日本の斉藤・吉永組(唐津西高校)が銀メダルを獲得

最終日は霧が深く、レースを行うことができず、すべての日程が終了しました。結局、昨日までの成績がそのまま最終結果となりました。斉藤・吉永組は日本のユース選手として、初めて表彰台にあがり、銀メダルを獲得しました。


現地から、レース終了で艇を片付けている選手のコメントです。

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銀メダリストの斉藤・吉永組
斉藤 「世界は強かった。日本なら楽勝でレースしてきたのに、違ったプレッシャーでたいへんでした。自分達はダウンウィンドが遅かったのでつらかったです。ユースワールドの話は過去に参加した先輩達から聞いていましたけど、やっぱり本物は凄い。立派な艇を貸してもらったし、想像を超えてました。目標にしていた3位以内をクリアしましたから、うれしいです。」

吉永 「今日、レースがなかったので悔しい気持ちもあります。やってれば、勝つ可能性もありましたから。でも、銀メダルはそれでまたうれしいです。アップウィンドは勝っているんですけど、ダウンウィンドで負けてました。でも、最初のレースの最初のダウンウィンドと比べたら、最後はかなりましになってきたと思います。他の選手のことを気にしないで、マイペースでレースできたのがよかったです。これから海外レースを目指す人は、ひとつ上のレベルを目標にして、マイペースでレースをしてください。」

山田(監督)「今回の日本チームは2位に入った420男子だけでなく、全員が明るい、元気なチームでした。初日の最初のマークを420女子がトップで回ったことも、斉藤・吉永にはっぱをかける意味で、よい滑り出しだったと思います。斉藤・吉永は海外の選手と比べて素質で劣ることがないと思っていましたが、最初から最後まで自分のペースで、自分達が毎日やらなければいけないことを、生活面からレースまで、ひとつひとつのルーティンをきちんとこなしてきたことが勝因でしょう。余計なことを考えずにレースに集中できました。」


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420男子の表彰台
420男子総合    上位5位まで

悪い成績を2レースカットになります。
( )内がカットです。

1.

シンガポール (BFD)−(15)−2−2−2−1−2ー6−5−6 26点
2. 斉藤・吉永 (17)ー6−1−5−1−8−4−2−(15)−3  30点
3. イギリス  2−7−(18)−8−6−7−1ー3−(24)−14  48点
4. アメリカ 5−5−21−4−7−5−(OCS)ー9−6ー11 52点
5. ポルトガル 12−4−3−1−(DSQ)−(23)−14−7−2ー10 53点


日本選手の最終順位
420女子 高橋 友海・津ヶ谷 加依 三ケ日高校 21カ国出場
13位 4−11−4ー12−11ー(20)−11ー(20)−11−19
420男子 斉藤 航・吉永 弘斗 唐津西高校 33カ国出場
2位 17−6−1−5−1−8−4ー2−(15)−3
レーザー男子 藤谷 匠 札幌第一高校 37カ国出場
31位 24−27−25−24−21−30−21ー21−(33)−(31)
レーザーラジアル女子 高橋 香 磐城桜が丘高校 32カ国出場
26位 26−27−27−23−4ー24−(28)ー21−24
ウィンドサーフィン男子 高橋 良典 福岡西陵高校 19カ国出場
15位 11−14−12−16−(17)−(OCS)−15ー17−13ー16− 17



(現地からの報告)
Photo:JSAFユースチーム
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「ああ、くたびれた!」表彰式が終わってほっとした日本チーム
7月14日から韓国・釜山のオリンピックハーバーで開催されていたISAFユースワールドで、日本の斉藤・吉永組(唐津西高校)が420男子(2人乗り男子の種目)で銀メダルを獲得しました。セーリング競技がユースワールド大会においての初メダルです。

大会は16日の第1レースから始まり、最終日までに12レースを予定していましたが、最終日に霧が深くてレースができなかったため、合計11レース(レーザーラジアル、ミストラル男子)ないし10レース(420男女、レーザー)となりました。

大会には46カ国から300余名の参加が、7種目に分かれて熱戦を繰り広げました。日本からは5種目に出場しました。

斉藤・吉永組はシンガポールと抜きつ抜かれつの接戦を演じてきましたが、最終日を前にして4点差まで追いつきながらも、最終日が中止となり、シンガポールに逃げ切られてしまいました。

「この度は、日本からの応援ありがとうございました。今日は日本のユース史上に大きな1ページを飾りました。うれしいです。」(青山義弘コーチ)

銀メダルを獲得した斎藤・吉永組、そして、精一杯戦った高橋友海、高橋香、高橋良典、(高橋ばかりですね)、藤谷、津ヶ谷の7名の選手達、お疲れさまでした。高校3年生のメンバーはこれでユースワールドに挑戦できる機会は終わってしまいますが、2年生の皆さんは、表彰台にあがった仲間の姿を心に焼き付けて来年もがんばってください。

9日間に及ぶ長い大会となりましたが、応援いただいた皆様、ありがとうございました。ボルボ杯を獲得したフランスを目標に、強いユースチームを目指してがんばっていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。

(報告: 山田 敏雄)



日本から参加した種目の大会成績は下記のとおりです。

420男子   32カ国参加
1位 シンガポール
2位 斉藤 航・吉永 弘斗(唐津西高校) 
3位 イギリス

420女子   21カ国参加
1位 フランス
2位 アメリカ
3位 ブラジル
13位 高橋 友海・津ヶ谷 加依(三ケ日高校)

レーザー男子  36カ国参加
1位 イギリス
2位 フランス
3位 オランダ
31位 藤谷 匠 (札幌第一高校)

レーザーラジアル女子  31カ国参加
1位 アメリカ
2位 中国
3位 イギリス
26位 高橋 香 (磐城桜が丘高校) 

ミストラル男子  17カ国参加
1位 ポーランド
2位 フランス
3位 スペイン
15位 高橋 良典 (福岡西陵高校) 

ユースワールドでは各種目の合計で争う国ごとの団体戦もあります。ボルボ杯はフランスが獲得しました。

Photo:
Peter Bentley Pictures
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ボルボ杯(団体優勝)を獲得したフランスチーム
1位 フランス 332点
2位 イギリス 283点
3位 スペイン 277点
17位 日本  79点




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