オリンピック特別委員会 

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レーザーラジアル級クリニック

レーザラジアル級は2004年11月に北京五輪からヨーロッパ級(女子一人乗り)にかわり、オリンピック種目になりました。すでにオリンピック種目に入っているレーザー級と同じ艇体を使用しますが、2本つなぎのマストのロアセクション(下側のマスト部)を変更して、セールエリアを小さくしています。セールのパネルレイアウトがそれまでのクロスカットではなく、放射線状にレイアウトしたことから、「レーザーラジアル級」と呼ばれています。国内では15年以上前からレーザー協会を中心に全国各地のフリートで活発な活動が展開されています。小柄な体格の日本人向けということで、女性よりもマスターズを軸にレースのエントリーも多く、世界選手権にも毎年参加しています。ラジアル級はユースワールドの種目にもなっていますので、今回のオリンピック女子導入にともない、国内のラジアル級全体のレベルアップを図ることが、各地でオリンピックを目指す女性セーラーの育成につながると考え、強化で今回のクリニックを支援していくことになりました。

12月25日から27日の2日半は江ノ島で開催されました。年末ということもあり、5人の参加でしたが、うち4名はユース、1名は大学生ということで、佐々木コーチから基本を中心に少数だからこそ、各自に目が届く密な練習となりました。各地で行われるクリニックの内容は同じです。風の強さや集まる隻数によってパターンが変化することはありますが、基本的なことは:

1) レーザー級の艤装の仕方 (5本のコントロールロープしかありませんが、その使い方、
   目安になる印のつけ方などを細かく解説します)

2) 体力測定 (各自が自分の体力を知り、それを向上させる方法を解説します)

3) レース練習のドリル (集まった人のレベルに合わせて目標を設定し、実技を繰り返し
   ドリルします。GPSを使ってレースコースの解析なども今後取り組んでいきます。)

4) ビデオ解析 (その日の練習を撮影したビデオを元に厳しいチェックが行われます)

5) 佐々木コーチのよもやま話 (ヨットレースが好きになる貴重な話です)



佐々木コーチに「覚えられないからメモをとりなさい」と言われ、必死に聞き入る高校生と大学生選手

クリニックは集まる選手の問題点を見つけ、それを克服する手段を教えていくことが目的ですが、目標設定した選手達が次回までに宿題に取り組んでいったかをチェックしていく場でもあります。オリンピックを目指しての底辺拡大の意味で、今年はこういった発掘クリニックをレーザー協会が中心となって数多く開催していく予定です。



15ノットの芦屋では17名が参加し、レース練習にも熱が入ります。

すでに第2回が兵庫県・芦屋で開催され、17名が参加して充実した週末の練習をこなしました。参加した選手はレーザーのことなのに、自分達が知らないことだらけで驚くと同時に、終わった後に「凄くやる気になった!」と意識の上でも変化がでてきました。レーザーラジアル級は木村レーザークラス協会会長がマスターズ世界選手権のグランドマスターズ大会で表彰台にあがるほど、マスターズで熱心にセーリングを続けているメンバーが豊富です。面倒見のいいマスターズが全国各地にいることから、今後、有望なユースとオリンピック候補選手が育っていくことを期待しています。

次回は2月26−27日に広島で予定しています。詳細はこちら(PDFファイル)

レーザーラジアル級のナショナルチームは2月11日ー13日に神奈川県・葉山で開催されるレーザー級ミッドウィンターレガッタで3名を選出します。北京を視野に入れて活動していこうと思っている選手は至急レーザー協会に申し込みをしてください。(日本レーザー協会 0467−76−1051)