● レース情報 / Race Informations |
宮野 幹弘氏のレポートです
関連サイト: 大会のオフィシャルサイトは http://rmocr.ussailing.org/ 大会の成績は
http://rmocr.ussailing.org/Results.htm
2009年ISAFワールドカップ第2戦マイアミOCR大会のお知らせ
2008年12月にオーストラリアのメルボルンで始まったISAFワールドカップの第2戦になるマイアミOCRが、アメリカ・フロリダ州のマイアミをベースに開催されました。323艇、443名のセーラーが集まりました。2012年のオリンピック種目(10クラス)とパラリンピッククラスが実施されますが、アメリカチームの173名、カナダ80名以外にもイギリス、イタリア、スペイン、デンマークなどのヨーロッパ勢も多数参加しています。
レースは1月26日から30日までに1日2〜3レース、合計12レースを予定しています。31日はメダルレースのみを予定しています。今回から2012年ロンドン五輪種目となった女子マッチレースが始まりますが、エントリー費が2500ドルと、他種目とは異なって高いものになっています。マッチレースは総当たりのラウンドロビンを行い、上位が最終日の準決勝と決勝に進みます。
日本からはRSX級男女3名が参加します。
RSX男子
谷 賢二郎 (タニ ケンジロウ) セカンドバースRSX女子
須永 由季 (スナガ ユキ) ミキハウス
大西 富士子 (オオニシ フジコ) ティアーズ
2009年ISAFワールドカップ第2戦マイアミOCR大会
2009年ISAFワールドカップ第2戦マイアミOCR大会 第1日目
1月26日 レース第1日
大会1日目第一レースは80度方向から8から10ノットブローで13ノットの風の中スタートしました。男子の海面はスタボーを伸ばし左奥から入ってくるブローをうまく使っている選手が上位を占めました。女子のスタート時にはブローが入ると右に10度シフトする状況で右海面をうまく使った選手が上位を占めました。
第2レース入ると男女ともに今まで右に10度シフトしていた風がコンスタントに入るようになり完全な右有利の中レースが行われ、スタート後右にかえした選手が上位でフィニッシュしました。各選手とも細かい水草がフィンにかかり苦戦していました。
日本選手の成績 男子:19カ国34名本日2レース 22位 谷賢二郎 セカンドバース 25−20 女子:14カ国24名本日2レース 16位 大西富士子 ティアーズ 12−18 17位 須永由季 ミキハウス 16−15
Photo:宮野 幹弘
(写真をクリックで拡大)初日の女子スタート。須永が上エンド付近から出ている。
2009年ISAFワールドカップ第2戦マイアミOCR大会 第2日目
1月27日 レース第2日
第3レース、風向90−110度 風速10−13ノットの中11:00に昨日同様に男子からのスタートになりました。スタート後スターボーを伸ばしシフトにあわせてポートにかえした選手が上位で回航、谷選手はスタートを失敗してしまいました。プレーニングスタートでの失敗は、パンピングスタートに比べてとてもリスクが大きく、順位を上げることができませんでした。
引きつづき女子が1回のゼネリコ後11:30にスタート須永選手は好スタートを切りました。1下を9位で通過その後もこの順位をキープしてフィニッシュ。大西選手はスタートがうまくいかず、順位を下げてしまいました。
第4レース、風が少し右に振れ110度 風速10−13ノット。12:20男子スタート右海面をうまく使った選手が上位をキープしフィニッシュ。再三スタートに苦労していた谷選手は、うまくスタートするも左海面を使い順位を上げることができませんでした。
女子は12:45に第4レースがスタート。スタートをうまく切り右海面を使った須永選手は13位で2上を回航しました。そのあとも、最後のフリーで二人を抜き、11位でフィニッシュしました。また海面には海藻が多く選手たちを苦しめています。
日本選手の成績 男子:19カ国34名本日2レース 26位 谷賢二郎 セカンドバース 25−20―27−24 女子:14カ国24名本日2レース 14位 須永由季 ミキハウス 16−15―9−11 17位 大西富士子 ティアーズ 12−18−17−17
Photo:宮野 幹弘
(写真をクリックで拡大)マイアミは冬の日本とは異なり、春の気候でのレースだ。
2009年ISAFワールドカップ第2戦マイアミOCR大会 第3日目
1月28日 レース第3日
第5レース。今日もいい天気でのレースです。風速は9ノットブローで13ノット風向は160度。ここ数日間の風向より南に代わってのレースになりました。予定通り、男子アウターループ11時スタートで始まりましたが、ゼネリコになり、やり直して11時15分に第5レースがスタートしました。レースエリア左には、140度から吹いてくる風がコンスタントに入っていて各選手はその風を取りに行くために、下からのスタートになりました。谷選手もよいスタートを切れたのですが、まわりのスピードについていけずに一度右にかえして逃げました。クリアーになったところで再度左にかえして、15,16番で上マークを回航しましたが、フリーで順位を落とし20位でのフィニッシュになりました。
女子はインナーループで、風速は男子の時より落ちてしまい、7から8ノット。たまに来るブローで10ノット、風向は男子と変わらず160度。左海面には140度からの風が入っています。11時25分に第5レースがスタートしました。左にある風を取りに行くために各選手はスピードをつけて、突っ込むように風を取りに行きます。須永、大西、両選手とも好スタート切り、左から入ってくる風のヘリで須永、大西選手がタック、ポートを伸ばすにつれ右に振れて風がなくなっていく中、大西選手は再度左にかえし何とか十番前半で上マークを回航。須永選手は左にかえすタイミングが遅くなり20番での回航になりました。その後風が右に振れ200度、風速も2ノットから3ノットへと落ちてしまったため、コース短縮になり2上でフィニッシュとなり、大西選手13位。須永選手は必死のパンピングで数名抜くことができ18位でフィニッシュしましたが、彼女はこのレースがカットレースになってしまいました。このあと180度に安定はしたものの30分ほど海上待機をしていましたが風は上がらず、N,H旗が揚がり一度ハーバーに戻りさらに30分ほどして風が上がる見込みがなくこの日のレースは終了しました。
明日は、13:30分からのスタートになり3レースを予定しています。風の予報は今日と変わらず、午後になると落ちてくる予報になっています。天気だけは良さそうです。明日も暑い一日になりそうです。
日本選手の成績 男子:19カ国34名本日1レース 26位 谷賢二郎 セカンドバース 25−20―27−24―20 女子:14カ国24名本日1レース 14位 須永由季 ミキハウス 16−15―9−11−14 17位 大西富士子 ティアーズ 12−18−17−17―10
Photo:宮野 幹弘
(写真をクリックで拡大)女子第5レーススタート
Photo:宮野 幹弘
(写真をクリックで拡大)男子第5レーススタート
2009年ISAFワールドカップ第2戦マイアミOCR大会 第4日目
1月29日 レース第4日
第6レース。今日は13:30スタート予定でしたが、風待ちでスタートが延期になり14:55に女子からスタートになりました。風向は160度、風速は7〜8ノット、ブローで10ノット。昨日のレースエリアより南にずれたので160度での安定した風が入っていましたが、アウターマーク付近は昨日同様に140度からのブローが入っていました。女子のコースはアウターループで14:55にスタート、左からのブローにうまく合わせた選手が1上を回航。その後ガスティーな中、止まらずにブローの中をプレー二ングした選手が上位をキープ、止まってしまった選手は、プレー二ングしている後続艇に抜かれ順位を落としていきました。
大西選手は10番で一上を回航したのですが、ダウンウィンドでうまく風にあわせてプレー二ングすることができず、順位を下げ19位。逆に須永選手は1上は10番後半でしたが、このプレー二ングで順位を上げ14位でフィニッシュしました。
男子は15:05にスタート。右海面を使っている選手が上位に入りました。女子の選手同様にボートを止めずプレー二ング状態を保っていた選手が上位を独占しました。
本日2レース目第7レースは、若干風が落ちたものの風向風速共にほぼ変わらず15:55に女子がスタート、16:10に男子がスタートとまりました。1上、インナーループは右海面を中心としたコース取りを取った選手が前に出ました。アウターループは左から入ってくるブローにあわせた選手が順位を上げて行き、男女ともにフリーでうまくプレー二ングさせている選手と止まってしまう選手で明暗が分かれてしまいました。この風域でのプレー二ングはとても重要になってきます。
男子はオランダの若手選手をベテランのスペイン、ポルトガルの選手が追う展開でポイント差は10ポイント以内なので明日のレース、メダルレースいかんで逆転の可能性があります。女子は、北京オリンピック出場のスペインの選手がとてもまとまった成績で現在1位です。2位には同じく北京オリンピックポーランド代表選手がつけています。3位にはレース初日にダントツの走りをしたスペインの選手が2位と僅差で3位につけています。
明日のメダルレースは、17ノット以上の風が吹く予報になっているので、現在2位のポーランドの選手は強風がはやい選手なのでメダルレースまで優勝はわからない状態です。
日本選手の成績 男子:19カ国34名本日2レース 22位 谷賢二郎 セカンドバース 25−20―(27)−24―20―20−19 女子:14カ国24名本日2レース 14位 須永由季 ミキハウス (16)−15―9−11−14−14−14 16位 大西富士子 ティアーズ 12−18−17−17―10
Photo:宮野 幹弘
(写真をクリックで拡大)スタートの写真ばかりですみません。
2009年ISAFワールドカップ第2戦マイアミOCR大会 第5日目
1月30日 レース第5日
第8レース
女子が13:35分に、男子は13:45分に風向255度、風速8から9ノット中スタート。大西選手、須永選手ともに好スタートを切りシングルで上マークを回航するものの、低気圧の影響で330度まで風が右に振れたため、レースはキャンセルになりました。
直後に、大雨と20ノットを超えるに風に見舞われ周りは何も見えない状態になりレースは一時中断し、海上待機となりました。その後、雨はやみ女子が14:30分に風向320度風速15〜16ノットブローで18ノットと今大会初の強風下の中レースが行われました。
須永選手、大西選手とも好スタートを切り、しっかりセイルを引き込んでスピードに乗った須永選手は10位で上マークを回航。その後2上では左海面を使い、右海面を使用した選手に追いつかれるものの、何とか逃げ切り10位でフィニッシュしました。大西選手はうまくスピードに乗ることができず、15位でフィニッシュしました。
男子は、風向風速共に女子のレースと変わらない状況の中、15:00分にレースがスタート。谷選手はスタート後沈をしてしまい、何とか追い上げるものの、この沈が響き27位でフィニッフュしました。1位はポルトガルのジョアオ選手、2位キプロスの選手、3位には強風がはやいポーランドの選手が入りました。
第9レース
女子は15:20分風向320度、風速18〜19ノット、ブローで22ノットの中でスタートしました。1レース目同様に須永、大西選手は好スタートを切りました。須永選手は左海面をうまく使い、1上をシングルで回航しましたが、フリーでゴミがフィンにからまってしまい沈してしまいました。その後何とか挽回し、10位でフィニッフュしました。大西選手は22ノットの強風下の中、思うような走りができず15位でフィニッシュしました。このレース1位は強風がはやいポーランドのZofia選手がダントツのフィニッシュでしました。総合1位のスペインのMarina選手はOCSでした。
男子は女子の選手のフィニッシュを待ち15:50分のスタートになりました。女子の時より若干風は落ち15〜17ノット、ブローで19ノット、谷選手は好スタートを切るものの右海面からの岸寄りにそっとはいってくるブローをうまく使うことができず、20位でフィニッシュしました。1位にはポーランドの選手、2位はオランダの選手、3位にはイスラエルの選手が入りました。2位のオランダ、3位イスラエルの選手は年齢若く、身長は190以上はある大きい選手です。
明日はメダルレースです。
男子は13:30分、女子は14:30分からのスタート、コースは上、下を2周したからジャイブマークを回るスラロームコースになります。
明日も強風の予報が出ていますので、レースが楽しみです。
日本選手の成績 男子:19カ国34名本日2レース 23位 谷賢二郎 セカンドバース 25−20―(27)−24―20―20−19−27−20 女子:14カ国24名本日2レース 13位 須永由季 ミキハウス (16)−15―9−11−14−14−14−10−10 16位 大西富士子 ティアーズ 12−18−17−17―10―(19)−18−15−15
Photo:宮野 幹弘
(写真をクリックで拡大)強風大雨
Photo:宮野 幹弘
(写真をクリックで拡大)巨大烏帽子
Photo:宮野 幹弘
(写真をクリックで拡大)男子第8レーススタート
2009年ISAFワールドカップ第2戦マイアミOCR大会 第6日目(最終日)
1月31日 最終日
レースは9レースが終わり日本人選手は残念ながらメダルレースに出場することができませんでした。
13:30より男子、14:30より女子のメダルレースがあります。
遅くなりましたが、やっと49erの会場マイアミローイングクラブを見つけましたので写真を送ります。
場所はUSAセーリングクラブからマイアミ市街方面に車で20分ほどのところにあります。
会場は名前の通り、ヨットクラブではなくボートの練習場で、49erの選手たちは隣にあるビーチから出艇していました。本部などはなく、テントの中にノーティスボードが置いてありました。思っていたよりさみしいところでした。
メダルレース結果
男子は予定より15分遅れての13:45分にスタートしました。
風向は0度、風速は13から14ノットブローで15ノット、スタート直後風が右に振れ選手たちはスタート後すぐにタックをして右海面を使いました。ポーランド、オランダ選手が上位で上マークを回航、下マークはほぼダントツ状態のポーランドの選手が回航しましたが2上でオランダの選手が追い上げ、下マークを通過し、最後のスラーロームマークに入りました。
すごい接戦の末最後のレグでオランダの選手がポーランドの選手を抜き1位でフィニッシュしました。
女子は2:26分にスタート風向30度、風速13から14ノットブローで時より17ノットの風が入ってきました。
各選手とも右海面を多く使い上マークアプローチをオーバーセイルしてしまう中、ポーランドの選手だけが左よりの海面を使いアプローチもジャストで上マークを通過、フリーではダントツの速さを見せ2位以下の選手引き離しそのままフィニッシュしましたが、リザルト1位のスペインの選手が、2位でフィニッシュしたためポーランドの選手の逆転優勝はなりませんでした。
男子成績 1 NED 8 van Rijsselberge, Dorian 2 ESP 7 Pastor, Ivan 3 POR 75 Rodrigues, Joao 女子成績 1 ESP 5 ALABAU, MARINA 2 POL 8 Klepacka, Zofia 3 ESP 1 MANCHON, BLANCA
Photo:宮野 幹弘
(写真をクリックで拡大)男子メダルレーススタート
Photo:宮野 幹弘
(写真をクリックで拡大)49er会場1
Photo:宮野 幹弘
(写真をクリックで拡大)49er会場2
Photo:宮野 幹弘
(写真をクリックで拡大)49er会場3
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