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470級ヨーロッパ選手権

斎藤 愛子氏のレポートです
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関連サイト:
全体のサイト
http://www.ncth.gr/470/
男子 ゴールド http://ncth.gr.jupiter.dnstemplate.com/innet/UsersFiles/sa/results/470_june08_men_mixed_gold.doc
男子 シルバー http://ncth.gr.jupiter.dnstemplate.com/innet/UsersFiles/sa/results/470_june08_men_mixed_silver.doc
女子 ゴールド http://ncth.gr.jupiter.dnstemplate.com/innet/UsersFiles/sa/results/470_june08_women_gold.doc
最終成績 http://www.monotika.com/innet/UsersFiles/sa/results/final_results_470_open_euro.xls

Index 470級ヨーロッパ選手権 第1日目
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初日にトップ2回をとって3位につけた山田・中村組。チームダイエットの成果がでて、軽風でも勢いがあります。
6月4日から10日の日程で、ギリシャ・テサロニキにおいて、470級ヨーロッパ選手権が始まりました。日本からは男子2チーム、女子3チームが出場しています。

テサロニキはアテネから450km北へバルカン半島をのぼっていった場所になりますが、湾の奥になり、風の弱い場所として知られています。1日からの受付、計測も終わり、4日は予選3レースを行いました。男子92艇は3グループ、女子48艇は2グループに分かれて4-6日の3日間は予選を行い、7-10日に上位・下位グループに分かれての決勝、10日には上位10艇によるメダルレースが行われる予定です。

初日は男子の山田・中村組が3位、女子の田畑・栗田組が5位につけています。

日本選手の成績: 

470男子 29カ国 92艇参加 予選3グループ 本日3レース
3位  山田 寛 / 中村 健一 (チームスレッド)
    11−1−1
42位 川田 貴章 / 吉田 雄悟 (東京大学/東京港埠頭公社) 
    16−5−24

470女子 24カ国 48艇参加 予選2グループ 本日3レース
5位 田畑 和歌子 / 栗田 直美 (福岡経済大学職員) 
    9−4−3
11位 吉迫 由香 / 大熊 典子 (ベネッセコーポレーション)
    1−6−14
18位 近藤 愛 / 鎌田 奈緒子 (アビームコンサルティング) 
    8−8−13



Index 470級ヨーロッパ選手権 第2日目
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ギリシャにめずらしい大雨の1日。風待ちの近藤・鎌田組。
2日目は朝から雨で、結局レースができませんでした。この季節にギリシャで雨、しかも選手がジャケットを着て雨をしのぐ姿にはちょっとびっくりです。地球温暖化で気象や気候の変化がギリシャにも現れているのでしょうか。

3日間の予選では6レースを予定していますが、予選を終了するためには最低でも4レースを完了しなければなりません。4レース実施できると、最も悪い1レースをカットすることになります。6日が予選最終日になりますが、1レースできれば、7日から予定どおり決勝となります。

男子の山田・中村組は第1レースで11位ながらも、その後は2回トップフィニッシュで、上位の中でも好調な滑り出しでした。女子の田畑・栗田組はオランダで開催されたBretling Regattaで優勝、そのままの勢いで5位につけています。

日本選手の成績: 

470男子 29カ国 92艇参加 予選3グループ 本日3レース
3位  山田 寛 / 中村 健一 (チームスレッド)
    11−1−1
42位 川田 貴章 / 吉田 雄悟 (東京大学/東京港埠頭公社) 
    16−5−24

470女子 24カ国 48艇参加 予選2グループ 本日3レース
5位 田畑 和歌子 / 栗田 直美 (福岡経済大学職員) 
    9−4−3
11位 吉迫 由香 / 大熊 典子 (ベネッセコーポレーション)
    1−6−14
18位 近藤 愛 / 鎌田 奈緒子 (アビームコンサルティング) 
    8−8−13

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雨、雨、雨。太陽がまぶしいテサロニキはどこへやら・・・


Index 470級ヨーロッパ選手権 第3日目
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2日連続で待たされて、他の人に艇をスパイする吉迫、吉田選手。
470ヨーロッパ選手権の第3日は予選の最終日を予定していましたが、夕方5時までスタートを待ったかいもなく、雨、風がなかったり、安定しなかったりで、レースを行うことができませんでした。予選は合計4レース以上が必要となるため、6日までの予定を変更し、7日も、もう1日予選を行うようにスケジュールが変更されました。

6月7日は天気が回復、晴れで風は6ノット前後の予報がでています。初日はレースの後に抗議が数件だされ、失格になった艇がいることから、男子の川田・吉田組が45位に変更となっています。得点44点、45点のチームが11艇いますので、このあたりは1点が重要になります。

日本選手の成績: 

470男子 29カ国 92艇参加 予選3グループ 本日レースなし
3位  山田 寛 / 中村 健一 (チームスレッド)
    11−1−1
45位 川田 貴章 / 吉田 雄悟 (東京大学/東京港埠頭公社) 
    16−5−24

470女子 24カ国 48艇参加 予選2グループ レースなし
5位 田畑 和歌子 / 栗田 直美 (福岡経済大学職員) 
    9−4−3
11位 吉迫 由香 / 大熊 典子 (ベネッセコーポレーション)
    1−6−14
18位 近藤 愛 / 鎌田 奈緒子 (アビームコンサルティング) 
    8−8−13

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中村健一選手は雨がふったりやんだりする中、スピンを乾かしま。


Index 470級ヨーロッパ選手権 第4日目
7日は晴天の中、弱めののコンディションからフルバランスまで絶好のコンディションの中、引き続き予選3レースを行い、男子は山田・中村組、女子は田畑・栗田組がともに予選6レースの得点で3位につけています。

予選の成績ですが、抗議審問の結果により、最終成績が出ていません。予選の成績で男子3グループ、女子2グループをゴールド、シルバー、と上位・下位フリートにわけ、8日から決勝レースに入ります。予選の得点はそのまま持ち越しで、4レース以上が行われたので、最も悪い1レースをカットした得点となります。

7日は鎌田の24歳の誕生日で、近藤・鎌田組は3レースをよくまとめて走り、12位にあがりました。吉迫・大熊組も11位ですから、後半・決勝での追い上げに期待がかかります。

日本選手の成績: (抗議審問前の暫定順位)

470男子 29カ国 92艇参加 予選3グループ 本日3レース
3位  山田 寛 / 中村 健一 (チームスレッド)
    11−1−1−3−1−(12)
62位 川田 貴章 / 吉田 雄悟 (東京大学/東京港埠頭公社) 
    16−5−24ー25−(27)−13

470女子 24カ国 48艇参加 予選2グループ 本日3レース
3位 田畑 和歌子 / 栗田 直美 (福岡経済大学職員) 
    9−4−3ー(12)−1−3
11位 吉迫 由香 / 大熊 典子 (ベネッセコーポレーション)
    1−6−14−(18)−2−8
12位 近藤 愛 / 鎌田 奈緒子 (アビームコンサルティング) 
    8−8−(13)−2−7−6

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トップで走っていた時にかぎって、風向の大きな変化によりN旗があがってしまいました。川田・吉田組、残念でした。
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3位の山田・中村組は赤丸をバウに貼ってのレースです。ぱっと見は日の丸みたいです。
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走りにシャープさが戻ってきた近藤・鎌田組。
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第一経済大学から福岡経済大学に学校名が変わり、卒業して職員となった田畑・栗田組
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鎌田の誕生日に選手、コーチが集まっての夕食。男子チームはプロテストになり、間に合わなかった・・・
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今日で24歳になりました。Happy Birthday!
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吉迫・大熊組も調子をあげてきました。
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オランダに続き、優勝を狙うのか・・・三船コーチの心境やいかに・・・


Index 470級ヨーロッパ選手権 第5日目
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日本も雷ばかりの週ですが、テサロニキでも真っ黒な空、本部艇にあがるH旗、突風に注意でしょうか。
ゴールド、シルバーに分かれての決勝レースが始まり、8日は2レースを行いました。8日のテサロニキは大気が安定しないせいか、空が真っ黒になり、本部艇にはH旗(ハーバーへ戻れ)があがり、曳航されて凄い勢いでレース艇がハーバーへ戻るシーンもありました。

日本勢は山田・中村組がOCS(スタート時にレースコース側へでていたので失格)をかかえて6位に後退し、田畑・栗田組も今日はいまひとつさえがなく、8位、女子3チームともに決勝での上位艇がガチンコ勝負になってからトップ10に入れなくて歯軋りの1日となりました。

9日はメダルレースに残る10艇がきまる重要な日になります。9日の成績での上位10艇が10日に行われるメダルレースへ進み、11位以下は最終フリートレースを10日に行う予定です。ここ一番での日本選手のふんばりに期待します。

日本選手の成績: (抗議審問前の暫定順位)

470男子 29カ国 92艇参加 決勝3グループ 本日2レース
ゴールドフリート
6位  山田 寛 / 中村 健一 (チームスレッド)
    11−1−1−3−1−12ー22−(OCS)
シルバーフリート
30位 川田 貴章 / 吉田 雄悟 (東京大学/東京港埠頭公社) 
    16−5−24ー24−26−13−23−(OCS)

470女子 24カ国 48艇参加 決勝2グループ 本23レース
8位 田畑 和歌子 / 栗田 直美 (福岡経済大学職員) 
    9−4−3ー12−1−3ー(22)−17
13位 吉迫 由香 / 大熊 典子 (ベネッセコーポレーション)
    1−6−14−(18)−2−8−12−13
15位 近藤 愛 / 鎌田 奈緒子 (アビームコンサルティング) 
    8−8−13−2−7−6ー(18)−14

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凄い勢いでハーバーへ曳航されて戻ったレース艇。
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チームスレッドはふんばりますが、男子の上位は軽風のレースで大接戦です。今日はOCSが響きました。


Index 470級ヨーロッパ選手権 第6日目
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白い教会のような建物はハーバーの防波堤にあるギリシャ正教の祠みたいなもの。
決勝2日目は3レースを行い、メダルレースに進む上位10艇が決まりました。男子の山田・中村組は昨日のOCSがあるため、今日とった30位をかぞえなければならず、13位に後退してしまい、最終日はラストレースのフリートレースに出ます。女子は田畑・栗田組が14位に後退、吉迫・大熊組は第11レースでトップをとりながらも、2点足りなくて11位、10レース目にトップをとった近藤・鎌田組が唯一8位でメダルレースに残りました。

上位に残った国数は男子はフランス2艇がいるため9カ国、女子はイタリア2艇がいるため9カ国になっています。男子は初日からずっとポルトガル、女子はドイツがリードを保ち、安定した成績をおさめています。3レースをまとめてきたイタリア男子は3位に大きく躍進しましたし、スペインもメダルレースにすべりこんできました。アテネ五輪の頃からのベテランが健在の470男子です。

天気が不安定なテサロニキも、毎日14時からのスタート、次第に強くなる風の中、昨日は嵐もありましたが、無事にレースを消化してきました。ヨーロッパ選手権も残り1レースとなりました。

日本選手の成績: (抗議審問前の暫定順位)

470男子 29カ国 92艇参加 決勝3グループ 本日3レース
ゴールドフリート
13位  山田 寛 / 中村 健一 (チームスレッド)
    11−1−1−3−1−12ー22−(OCS)ー10−30−13
シルバーフリート
29位 川田 貴章 / 吉田 雄悟 (東京大学/東京港埠頭公社) 
    16−5−24ー24−26−13−23−(OCS)ー26−31−4

470女子 24カ国 48艇参加 決勝2グループ 本3レース
8位 近藤 愛 / 鎌田 奈緒子 (アビームコンサルティング) 
    8−8−13−2−7−6ー18−14ー6−1−(19)
11位 吉迫 由香 / 大熊 典子 (ベネッセコーポレーション)
    1−6−14−18−2−8−12−13−(21)−13−1
14位 田畑 和歌子 / 栗田 直美 (福岡経済大学職員) 
    9−4−3ー12−1−3ー(22)−17−9−12−22

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海から見たテッサロニキの街。城塞都市だったようです。
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日が高くなり、陰が小さくなるなかで、器用に日陰に入って寝る大熊。
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メダルレース目指して頑張りましたが、720度回転がひびきました・・・
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唯一メダルレースにこまをすすめた近藤・鎌田組。最後は粘り勝ちでした。
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強風番長の田畑・栗田組、カスカイス目指して、もうひとがんばりです。
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吉迫・大熊も720度に泣きました。あと2点だったのに・・・


Index 470級ヨーロッパ選手権 第7日目 最終日
最終日はメダルレースと11位以下のラストレースが行われ、長く、暑いテサロニキでの戦いも終わりました。女子の近藤・鎌田組はメダルレースで4位をとり、トータルも7位になりました。トップをとったアメリカに逆転されましたが、僅差だったポイントの中で、捨てることができないメダルレースで順位が入れ替わっています。北京五輪から採用された新しいシステムですが、すっかり定着して選手も落ち着いて対策を組んでいます。女子の優勝はドイツ、2位にイタリア(Conti)、3位はオーストラリアですがヨーロッパ外になりますので、イタリア(Rol)がくりあがりで2-3位となりました。

男子はポルトガルのMarinho組が初日から快調にトップをキープしての優勝。
次は地元でのISAF世界選手権ですから、自信満々で帰路につくのでしょうか。2位にフランス(Charbonnier),3位はイタリア(Zandona)でした。山田・中村組は9日にプロテスト後の成績で12位、ラストレースが終わって、11位でヨーロッパ選手権を終えました。あと一息でメダルレースだった悔しさはISAFワールドにぶつけてくれることでしょう。今シーズンは安定した走りで上位をキープできるようになりました。

本日で470級ヨーロッパ選手権は終了で、吉迫・大熊組、田畑・栗田組はISAFワールド開催地のポルトガルへ向かいます。ISAFワールドは6月28日から受け付けが始まりますので、選手は事前に現地で練習を積んでいきます。近藤・鎌田組、山田・中村組、川田・吉田組はドイツのキールで開催されるキールウィークへ参加のため、テサロニキから移動、レースは6月16日から始まります。

日本選手の成績:

470男子 29カ国 92艇参加 決勝3グループ 本日1レース
11位  山田 寛 / 中村 健一 (チームスレッド)
    11−1−1−3−1−12ー22−(OCS)ー10−30−12−9
61位 川田 貴章 / 吉田 雄悟 (東京大学/東京港埠頭公社) 
    16−5−24ー24−26−13−23−(OCS)ー26−31−4−21

470女子 24カ国 48艇参加 決勝2グループ 本1レース
7位 近藤 愛 / 鎌田 奈緒子 (アビームコンサルティング) 
    8−8−13−2−7−6ー18−14ー6−1−(19)−4
11位 吉迫 由香 / 大熊 典子 (ベネッセコーポレーション)
    1−6−14−18−2−8−12−13−(21)−13−1−2
15位 田畑 和歌子 / 栗田 直美 (福岡経済大学職員) 
    9−4−3ー12−1−3ー22−17−9−12−22−(11)



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