● レース情報 / Race Informations 

470ジュニアワールド

箱守 康之氏のレポートです

関連サイト:
大会のサイト
http://www.travemuender-woche.net/index.phtml?start=1&La=2
全体の成績
http://www.travemuender-woche.net/showobject.phtml?La=2&object=tx|380.188.1

Index 470ジュニアワールド

2006年470ジュニアワールドチャンピンシップが下記の要領で開催されます。

場所:  トラベミュンデ (ドイツ) − サッカーワールドカップが終了して、少し落ち着いたドイツの北、バルト海に面した場所です。ドイツが東西に分かれていた時代には唯一国境にある街として有名な場所でしたが、現在はリューベックの北にある1リゾートとして賑わっています。トラベミュンデでは毎年7月にトラベミュンデウィークが開催されており、今回は117回目を数えます。その中に470ジュニアワールドがとりこまれた形になっています。

日程:
7月21−23日 受付と計測、21日には開会式
7月24日ー29日 予選シリーズ
7月30日 決勝レース、閉会式

参加:
29カ国、128艇がエントリーをしていますが、日本からは関西、関東と2地域で予選を行い、3艇が出場します。

宮川 英之 ・ 吉見 亮平 (第一経済大学)
市野 直毅 ・ 佐藤 翔 (関西学院大学)
川添 正浩 ・ 坂上 佑真 (江ノ島ジュニアヨットクラブ)


Index 470ジュニアワールド(レポート1)
Photo:箱守 康之
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開会式の日本チームです。到着、準備と忙しくて、疲れてますが、そこは若さでばっちりです。
(レポート1)

ドイツ(トラベミュンデ)で開催される470ジュニアワールドに日本から男子3チームがエントリーし、現地に到着し3日目を迎えた。
到着日は、飛行機の出発遅れで夜中に到着。宿泊場所は、2日間大型帆船での生活となった。しかし日本からのコンテナーも無事到着、2日目の朝から早々コンテナーを空け2隻の艤装。夕方から2隻での海面を見る意味での短い帆走練習。夕方には別の場所にあるもう1隻のチャーター艇を運搬し、艤装と充実した2日目を過ごした。
 そして3日目(21日)は、昼前から3隻での練習を開始し、レジストレーション、次の宿泊場所の学校寄宿舎(BBT)とへの移動と陸と海と忙しい日を経て、17:30からの「オープニングセレモニー」に出席する。
 選手達は、少し疲れ気味であるが今日、明日と2日間の調整期間もあるので序所にコンデションを戻して行く予定です。
 日本チームの艇体計測は、本日17:00から行われるが昨日からの計測を確認したが、ジュニア世界選手権であることからきっちりした計測が行われている。
現在の参加数は、非公式であるが120隻で表示されている。


Index 470ジュニアワールド(レポート2)
Photo:箱守 康之
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計測は結構シビアーにやりました。120艇以上の計測ですが、スムーズでした。
(レポート2)

ドイツ(トラベミュンデ)で開催される470ジュニアワールドも明日からレースが始まります。
 市野チーム以外は、計測で総重量が軽くコレクトウェートを積む結果となり、宮川組及び川添組(チャーター艇)がコレクトウェイト2kgとクラスルール一杯の補正となった。
本日やっと計測にパスしたが、プラクティスレースには出場できず明日からのレースに望むこととなる。
 トラベミュンデウィークと同時開催されることで、多くの艇種のセーラーと夏季休暇の一般の人々が会場に訪れ活気が溢れています。
選手も4日目に入り海外選手とのコミュニケーションも序々に取る様になり、大会の雰囲気にも慣れてきている様です。
 明日からの選手の活躍を期待してください!!
風は、強くもなく弱くもない良い状況ですが、欧州も記録的な暑さで日差しの強い日が続いています。夜には、サンダーストームが来て良いお湿りとなっています。
 では、明日からレースレポートを報告します。


Index 470ジュニアワールド(レポート3)
Photo:箱守 康之
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風待ちの末、やっとスタートしたレース。19位でフィニッシュする宮川・吉見組。
470ジュニアワールド初日(7月24日)

 今日から大会が始まるが11:05予定の第1レースは、風がスタート後落ち中止となった。
予選レースは、グループを3グループに別けて実施される。参加隻数は、28ケ国127隻で1グループが41〜42隻の戦いとなる。
 風待ち、風向の変化によるスタート後のノーレースを繰り返し、15:00過ぎに50°の風向12〜14ノットの風が入ってきてやっと1レース行うことが出来た。
日本チーム3隻は、各グループに別れレースを行うこととなる。
 第1グループに宮川/吉見組がスタート。スタートを失敗するが各マークで順位を上げるも19位でフィニッシュする。スタートをもう少し一線で出れることでより順位を上げられると確信する。
 第2グループは、市野/佐藤組。スタートは真中からトップスタート。しかし上マーク回航前に42条でペナルティー(パンピング゙)。コーチボートからインナーループの下マークでスピンを確認するが市野組のスピンが上がらない。上マークでBFDと表示され戦線離脱となる。雑賀コーチの顔色が変わりハーバー帰港後の市野/佐藤組も無の境地に入り、明日からの戦いに望むこととなる。
 第3グループは、川添/坂上組。スタートはやはり真中からトップスタート。しかし経験不測もあってスピードにむらがあり序々にポジションを失うパターンとなる。
また第1マーク手前でクルーの坂上選手がタック時にジブ台座で指を切り出血でのレースとなる。しかし頑張って34位でフィニッシュ。帰港後に病院で手当を受けることとなる。

全体的に走りでは、宮川/吉見組、市野/佐藤組は、他海外選手と走り負けしない艇速があるので明日からのレースに期待が持てる。
川添/坂上組は、初めての470級国際大会でのビックレースと経験不足もあるので明日以降、今後のプラスになるレースを行ってほしい。



Index 470ジュニアワールド(レポート4)
Photo:箱守 康之
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トップフィニッシュする
市野/佐藤組
470ジュニアワールド2日目(7月25日)

 強い高気圧の勢力が大きくドイツを覆っているためが今日も朝から風が弱く、シーブリーズが入って来る時間が13:00以降となった。
 しかし60〜80°の風向から風の変化はあるが風速12〜14ノットの風が入り3レースを消化した。昨日の1レースを含め4レースとなる。
日本チーム3隻は、宮川/吉見組と市野/佐藤組が同じグループになり、川添/坂上組が別のグループのレースを行うこととなる。
昨日、BFDであった市野/佐藤組は、スタートも良く艇速も上位の外国艇と同じレベルであることから、「無の境地」でのセーリングを12位、1位、6位とまとめ上位に上がってきました。
宮川/吉見組も昨日の消極的なスタートから積極的に1線でのスタートが出来る様になり、15位、5位、8位とコンスタントにまとめてきた。
本日の2レース目では、日本チームが1、2位で上マークを回航しスピンが上がり選手達の思いが伝わる2日目であった。
しかし14ノットのブローでのリーチングでは、体格差と身長の差から抜かれることが多く、順位を落とすこととなり今後のリーチングでの走り方の課題ともなった。
川添/坂上組は、クルーの怪我もあり自分達の思ったレースがなかなか出来ない状況で、スタートは良いスタートをするものの、回航ごとに順位を落とし、グループの下位での着順となってしまう。経験不足もあるが非凡な部分もあり一生懸命に帆走するシーンは、今後のジャンプアップを期待できるチームでもある。
成績は、36位、36位、DNFで、クルーの坂上選手の指の負傷が芳しくない状況で、最終レースをリタイアすることとなる。
帰港後、再度病院で指のチェックを行ったが、「ドクターストップ」がかかってしまった。
2日目に痛い指をゴム手袋でガードし出場した坂上選手の頑張りを褒めてあげたい。
また海外まで遠征し3日目以降出場できない悔しさを胸に秘め「勇気ある決断」を了解した川添選手の活躍を期待したい。
他2チームは、ゴールドフリート進出とより順位を上げることに集中し、彼らの分まで有意義なレースを行ってほしい。

暫定成績

26位 宮川 英之 ・ 吉見 亮平 (第一経済大学)
  19 −15−5−8     47点
38位 市野 直毅 ・ 佐藤 翔 (関西学院大学)
  BFD−12−1−6     60点
115位 川添 正浩 ・ 坂上 佑真 (江ノ島ジュニアヨットクラブ)
  34−36−36−DNF    148点


Index 470ジュニアワールド(レポート5)
Photo:箱守 康之
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レース海面に向かう航路で大型船とすれ違うシーン
470ジュニアワールド3日目(7月26日)

 大会3日目、今日も朝から風が弱く、シーブリーズが入っているがハーバー付近のみ。レース艇はハーバー待機で、最終的に出艇したのは13時過ぎで14時にスタート予告信号予定。風は60〜80°と昨日の風向とあまり変化はないが振れ幅が昨日より細かく変化をつかむのが難しい。風速10〜12ノットの風が入り2レースを消化した。
日本チーム2隻は、宮川/吉見組と市野/佐藤組が同じグループになり、第5、第6レースを行うことになった。川添/坂上組はクルーの手の怪我でドクターストップがかかり、ドイツや他の国からのクルーを探すが同国でなければいけないとの結論、ヘッドコーチの箱守氏がクルーとして参加を試みるがさすがに年齢の問題で認められなかった。
本日の2レースは、宮川/吉見組14位7位で総合25位。市野/佐藤組28位21位で総合40位につけている。明日も同じような気象が想定されるが、選手達も徐々にレースの雰囲気に慣れてきたようで明日は頑張りが期待持てると思う。

暫定成績
25位 宮川 英之 ・ 吉見 亮平 (第一経済大学)
49点  (19)−15−5−8−14−7
 
40位 市野 直毅 ・ 佐藤 翔 (関西学院大学)
70点  (BFD)−14−1−6−28−21
 
121位 川添 正浩 ・ 坂上 佑真 (江ノ島ジュニアヨットクラブ)
188点 33−36−35−(DNF)−DNS−DNS


Index 470ジュニアワールド(レポート6)
Photo:箱守 康之
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第7レースでフィニッシュラインに向かうリーチング帆走
470ジュニアワールド4日目、5日目(7月28日)

 大会4日目は、レース終了後に報告できませんでしたが、本日のレースと一緒に報告します。今日、昨日共に朝から風が弱く、陸上待機が続く毎日です。昨日から雲が出て晴天域から下り坂の傾向です。昨日は、50°の12〜16ノットの風が吹き、宮川/吉見組が16位、市野/佐藤組が26位の結果であった。
風が良いのでもう1レース実施すると思ったら、本日のレースは終了。
明日から良い風が吹くとコミッティーが予測したのか?「なぜレースを行わないのか?」戸惑いながら帰港する。本日で7レースを終了した。
28日は、久しぶりの曇り空であるがまったく風が吹く気配がない。
しかし12:00に風もないのに出艇のインフォメーションがある。しかし海上で17:00まで風待ちとなり17:50に日本チームのグループが30°の風向で6〜7ノットでレースが行なわれる。昨日のコミッティーの判断は、何であったのか・・・。
 しかしスタートで失敗したが宮川/吉見組が、待望の1位でフィニッシュし、順位を総合21位まで上げられる良い結果の1日であった。
ジュニアワールドも残り2日となり、上位チームが確実に順位をキープしているが、宮川/吉見組も上位と僅差なのでより1つでも上位を目指して頑張ってほしい。

日本チームは、12〜16ノットの外国人がフルパワーでセーリング出来る風域でのクローズホールド、リーチングがやはり遅い感じがする。
特にトラベゾイドの最終レグでのリーチングで後続艇に抜かれる傾向がある。
ナショナルチームも含め今後の課題であると思う。

暫定成績

21位 宮川 英之 ・ 吉見 亮平 (第一経済大学)
66点   (19)−15−5−8−14−7−16−1
 
51位 市野 直毅 ・ 佐藤 翔 (関西学院大学)
119点 (BFD)−14−1−6−28−21−26−25
 
121位 川添 正浩 ・ 坂上 佑真 (江ノ島ジュニアヨットクラブ)
272点 33−36−35−(DNF)−DNS−DNS−DNS−DNS


Index 470ジュニアワールド(レポート7)
470ジュニアワールド6日目(7月29日)

 大会予選最終日も朝から風が弱く、陸上待機が13:00でやっと出艇。宮川/吉見組が21位の位置からどのぐらい順位を上げる大切な日です。
風が弱い中、本日の1レースがスタートするものの、南西から黒い雲が出てNH旗でバーバーバック。本日のレースは終了となりました。
これで全ての予選レースが終了し、明日はトップ10隻のレースと11位以下のグループレースのみとんなります。
2日前の良い風で1レースしか実施できなかったRC及び本日のサンダーストーム通過後に充分レースが実施できたのにNHの対応等々、運営に多少の問題があった大会でした。
明日が最後のレースとなるので、悔いが残らないレースを行って日本に帰ってもらいたいです。
 指を負傷した坂上選手も多少、完治してきたので川添/坂上組も明日はレースに復帰する予定です。

暫定成績
21位 宮川 英之 ・ 吉見 亮平 (第一経済大学)
66点   (19)−15−5−8−14−7−16−1
 
51位 市野 直毅 ・ 佐藤 翔 (関西学院大学)
119点 (BFD)−14−1−6−28−21−26−25
 
121位 川添 正浩 ・ 坂上 佑真 (江ノ島ジュニアヨットクラブ)
272点 33−36−35−(DNF)−DNS−DNS−DNS−DNS


Index 470ジュニアワールド(レポート8)
470ジュニアワールド7日目(7月30日)

 大会最終日も朝から風が弱いが出艇。宮川/吉見組が21位から市野/佐藤組は51位から、そして川添/坂上組は121位から各チーム1位でも順位が上げられるように期待を持って出艇したが、15時近くまで沖で風待ち状態。結局最終日もノーレースになってしまった。メダルレースはハーバーからすぐの海面で軽風の中、1レースだけレースは行われた。
上位はイスラエル、クロアチア、イギリス、ギリシャ、そしてドイツとなったが最終レースまで順位が入れ替わる可能性を持つ大会となった。この大会に参加した外国の選手達はこの後、ポルトガルで行われるレースに参加するべくメダルセレモニー終了後、早々とレース艇をトレーラーで引いて向かって行った。
日本チームは軽風で勝てるチャンスはあったと思われるが残念な結果になった。レースの組み立てやスタートなどいろいろな問題が見えた大会であり、各チームの今後のヨットレース活動の課題として生かしてほしいと思う。

暫定成績
21位 宮川 英之 ・ 吉見 亮平 (第一経済大学)
86点  (19)−15−5−8−14−7−16−1−20
 
50位 市野 直毅 ・ 佐藤 翔 (関西学院大学)
138点 (BFD)−14−1−6−27−20−26−24−20
 
121位 川添 正浩 ・ 坂上 佑真 (江ノ島ジュニアヨットクラブ)
292点 33−36−35−(DNF)−DNS−DNS−DNS−DNS−DNS


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