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第60回国民体育大会セーリング競技大会



晴れの国おかやま国体
 
国体委員長  昇 隆夫
 

9月10日より4日間、岡山県瀬戸内市牛窓ヨットハーバーを舞台に第60回の国体セーリング競技が行われました。まず大会直前に発生した14号台風に不眠不休で対処していただいた瀬戸内市の皆様に深く感謝いたします。おかげをもちまして大会期間中は天気にも恵まれ、スケジュールもほぼ予定どうり消化する事ができました。成績は天皇杯が静岡県、皇后杯が昨年にひき続き地元岡山県の優勝で幕を閉じました。

昭和62年開業の牛窓ヨットハーバーは、東洋のエーゲ海と称される風光明媚、気候温暖な所で、陸上の艇庫保管のディンギーと水上の係留保管のクルーザー及び機能的なクラブハウスから成り立つ中国地方を代表するセーリングスポットのひとつであります。

国体は一昨年日体協が国体を国内最高の競技会にすべく提唱した、国体改革2003によりその姿を時代にマッチしたものに変えるべく変貌しつつあります。この提言は大会の活性化と簡素化の2本柱より成り立っております。JSAFではこれに対して次のように対応しております。

活性化につきましてはトップアスリートの参加と、見せるセーリングであります。トップアスリートの参加につきましては、オリンピック選手多数のエントリーにより競技力向上を目指します。これまでは各県の国体予選が海外のレースと重なるケースが多く、このためトップアスリートの参加を拒んでおりました。この弊害を取り除くべくトップアスリートの予選参加免除の制度を取り入れました。

また見せるセーリングにつきましては以前にも述べましたが、会場地陸域の至近距離の海上にレースコースを設置し、会場に足を運ばれた方々に一人でも多く競技を見ていただきセーリングの普及振興につなげ、これによりセーリングファンの増大を図りたく考えております。

一方簡素化につきましては、近年多くの国体開催予定県より予算の肥大化を懸念する声が上がりました。国体開催も順調に進み、全国全県2順目を迎えて久しくなります。しかし地理的な条件もあり全県が国体セーリング競技を開催する施設を保持しておりません。そこで以前にも見られましたが、今後は競技会場は開催県にこだわらず、開催県と相談しつつより積極的に近県の既設の施設を使用し大会の簡素、効率化を考えたいと存じます。

岡山国体は岡山県セーリング連盟役員の長期にわたる献身的な努力により成功裏に幕を閉じました。関係者の皆様に改めて感謝いたします。国体委員会は今後とも全国にセーリング競技の普及と競技力向上を目標に国体開催を図ってまいります。