● レース委員会 

JSAFヤードスティックナンバー発行にあたって

			JSAFヤードスティックナンバー発行にあたって



                                    		                               JSAFレース委員会

YN再発行について

	YN発表は、1995年(平成7年)で中断しています。7年のブランク中、艇種によっては、
	クラス規則の変更によるポテンシャル向上、帆走技術の向上による艇速の増加など、これまで
	の数値では対応できない艇種も出てきました。さらに新しい艇種においては、大会開催に際し
	参考となるYNが存在しません。このような状況を解決すべくレース委員会内にチームを結成
	してデータの収集を行い、2002年に“JSAFヤードステイックナンバー2002”を発表しました。


YNの目的

	混合レースは、艇種同士の争いではなく みんなでセーリングを楽しむことが目的です。
	多種多様な艇種が、同じコースを帆走し順位を出すためには、なんらかの修正が必要となり、
	計算の容易さ運営の容易さのために広くYNが使われています。
	YNは、A艇種とB艇種を同一スタートしたときに、A、B両艇種の選手が(時間修正後に)
	順位が仲良く成績表に出てくることを目的にしています。仲良くの意味するところは、A艇種
	の順位平均とB艇種の順位平均が同じであることと考えております。結果としては、A艇種に
	乗ったAさんと、B艇種に乗ったBさんとの比較になりますが、AさんとBさんとの絶対的な
	セーリング技術の比較にはならないことに注意してください。それぞれの艇種のYNは、決し
	て艇の帆走性能差ではありません。それより異艇種間同士で仲良くレースを楽しむことを目的
	としております。

	混合レースは、多くの利点があります。
	第1点 ある大会を例にとると(福島での猪苗代OPEN)、昨年は国際14ftが11艇	
	テーザーが18艇というエントリーがありましたが、両艇種とも、この大会をクラスのサマー
	レガッタとして位置付け自分達の中で、別途に表彰を行っています。これは運営の省力化に
	つながります。 選手はレース運営の煩雑からのがれ、猪苗代への避暑旅行をかねて、遠征し
	ています。
	第2点 全エントリー53の中で、26位の国際14ftの選手と27位のテーザーの選手は、
	順位としては並んでいますが、決して絶対的な帆走技術差を表しているものではなく、それぞ
	れの艇種での中で、ほぼ同じレベルの選手です。と言うのが正しい表現となります。そして大
	会も恒例になると、顔見知りとなり、これが友達の輪を広げることになります。
	第3点 開催地の事情はと言うと、観光客誘致、地域活性化に繋がります。毎年、地元町青年
	会議所の応援、町の資金援助を得て大会運営されています。	個々の艇種では、なかなか
	開催	できない競技会も、色々の艇種が集まり大会規模を大きくすることにより地方でも
	必ずビックな大会が開催できるはずです。
	このように、単一艇種では出来ないことが、混合レースでは可能となります。


混合レースの運営について

	コースの計画から、タイムリミットの処理まで通常のレースと異なる運営要素があり、十分な
	計画が必要です。特に運営サイドとして注意しないといけないのは、各地より集まっていただ
	ける選手の皆さんに適切なYNを提供することを忘れてはいけません。安易なYN決定は大会の面
	白みを半減させることを、注意してください。今回発表のYNは、全国の平均であり、あなたの
	フリートでは合わないかもしれません。適切なYNを提供するのは、あなたの仕事です。“JSAF
	ヤードスティック・ナンバー”はお手伝いをするだけです。

	混合レースにおいては、通常のレース記録以外に時間の記録といった作業が伴います。
	FINISH艇での記録の簡易化(プリントアウト・ストップウオッチの採用など)さらに成績表作
	成においては、なんらかのソフトを使用しないと修正時間計算に追われ、最終成績表の作成が
	大幅に遅延することとなります。当委員会では、これらの問題についても、早い時期に情報提
	供できればと考えております。


YN作成について

	2002年、神奈川県で実施されたOOAKRは、平成7年当時より変動が大きいと思われる艇種、
	新艇種について貴重なデータを得ることが出来ました。
	“YN“作成にあたっては、全国の平均値により近づける為に、さらに多くの全国各地からのデ
	ータを必要としております。
	提供いただけたデータ、“あなたのデータ”がYNを動かすことも忘れないでください。


最後に

	当委員会では、今後YNを単に発表することに終わらず、混合レースの楽しさ、利点(艇種間
	交流、運営の省力化等々)をアピールし、競技会開催の機会を広め、セーリング競技人口の増
	大に勤めるべく努力する方針であります。
	ご意見、ご相談は下記の担当者まで、お願いします。

広田喜世人 kiyoto@futaba.ne.jp

JSAFヤードスティックナンバー(2003年版)