オリンピック特別委員会 
オリンピック特別委員会

五輪本番へ向けて − 青島事前合宿

本番へ向けての合宿は6月23日から30日までがシングルハンド3種目による第1回目、7月9日から20日が全種目による第2回目でした。

6月は報道で知らされたとおり、青島の海をアオサ藻が覆い、海に出るというよりは芝生でゴルフやサッカーをプレーするような気持ちでした。毎朝、1000隻以上の漁船、1万人を越えるボランティアメンバーや軍隊の兵士達が海岸線を徒歩で、藻を手作業で拾い集めました。どこまでも続く藻の海にひたすら挑み続ける姿に、本番までにはクリアになることを信じています。



6月合宿は、RSX,レーザーともに海外チームとの練習レースが中心になりました。レーザーはセイルコーチのグループが率いるコースに混ぜてもらい、最初は翻弄されていた飯島ですが、後半に入るにつれて、自分らしい走りを取り戻すことができました。30日で一度帰国しました。

7月5日は470女子が到着、キールウィークで優勝した直後の遠征ですが、国内にいるよりも外国へ出たほうがしっかり練習できるという彼女達を濃霧の青島が迎えてくれました。藻の次は霧で、自然現象は厳しいです。みんな、ハンディーGPSにマリーナの位置や外へ出てすぐの網や岩場の位置をいれて霧に負けることなく海へでました。6日はRSX女子、8日に470男子、9日の残り全部が到着して、本格的な準備が始まりました。



49erは五輪代表チームがほぼそろった状態でしたから、毎日時間を決めて各国が合同でレース練習をしていました。470は10日から14日にかけてコーチが集まってレースを運営し、あらかじめ申し込みをしていた25艇の代表選手がAグループ、トレーニングパートナーや申し込みをしていなかった飛び入りがBグループでD海面を使ってのレース大会を行いました。どの国もスタートに力を入れており、スタートの旗運営はイギリス、両エンドでリコール艇のバックアップを見るのがスエーデンとアルゼンチン、上マークはスペイン、オーストラリアのビクターは3マーク、日本は4マーク左と役割分担をしてスムーズな運営ができました。アテネではみんなが適当に入ってきたり、スタートをいいかげんにやったりして、効率がよくなかったためにトライしたことでしたが、オリンピック種目の中でも470はコーチ陣が連携よく、組織だった練習を行うことができました。



中国といえば食の不安を感じることがありますが、この合宿は青島の日本料理レストランである「月山(がっさん)」にお願いをして、昼のおにぎり弁当と夕食ビュッフェを合宿期間中ずっと食べさせてもらいました。寝冷えをした選手以外は誰もおなかを壊すことなく、健康な練習ができ、本当に良かったです。また、合宿の際のサプリメントや捕食として大塚製薬から提供していただいた大量のソイジョイ、カロリーメート、アミノバリューやポカリの粉などは選手が必要なだけしっかりとることができて、海へ出る際にも助かりました。食の部分からしっかり選手をサポートすることの重要性は長時間海へ出る日本選手にとって大切なポイントだったと思います。



青島といえば弱い風と強い潮というイメージですから、今回はセーリングチームにウエザーチームが加わり、風と予報はキールボートでも「今日はどっちの風?」とおいたてられなれている気象アドバイザーの岡本治朗さん、潮は東大・大学院の新領域創生学科・海洋技術環境学専攻の早稲田先生、鵜沢先生、大学院生4名によるセーリングチームのサポートプロジェクトの面々が最後のつめをしに青島へ来てくれました。複雑な潮をレースエリアごとに解析していくことに挑戦してくださったのですが、実際に現場を見てもらい、選手と話をしてもらうことによって、より的確なものができてきたと思います。本番で使うデータについては、後日あらためて紹介します。



暑い青島、霧の青島、どんな条件でもチームの居場所が確保できるようにと、セーリングチームのリーファーコンテナを練習のベースになった銀海(インハイ)マリーナに置きました。コンテナの中では冷蔵庫あり、エアロバイクあり、ロッカールームありでアットホームな空間です。出勤ボードがあって、毎朝マリーナに到着すると自分の名札を動かし、海へ出る、戻るのたびに名札を動かすシステムで個々の練習ペースでいけました。朝10時には海に出る470女子、先にウォームアップで体を動かしてから海へ出る49erやRSXなどという具合に、選手一同がいっせいに動くような合宿ではありませんでしたから、各クラスで課題を設定して克服していくことはしっかりできたと思います。トレーニングパートナーの面々も選手以上にがんばってくれましたので、いい練習ができましたし、何よりも、チーム全体に勢いがでてきました。470女子のパートナーは原田・吉田組、男子は石川・柳川組、RSX男子は上野一也、女子は高橋、レーザーは榮楽が来てくれました。榮楽は体重あわせのためにウエイトジャケットを着て海に出たので、最終日で荒れたときには少々めげぎみでしたが。



7月合宿の最終日は、合宿中に誕生日を迎えた富澤、柳川のバースデーケーキでしめくくりました。次は選手村へ入り、オリンピック本番準備です。8月8日の開会式にセーリングチームは北京へ行きませんが、9日から49erのプラクティスレースが始まり、20日まで毎日、レースが続きます。代表選手やコーチ陣は大会期間中にジャーナリスト活動が禁止されていますので、レースの様子はJSAFホームページへ掲載される青島ジャパンハウスからのレポートで確認してください。