● アテネ2004オリンピック 

第28回オリンピック競技大会(2004・アテネ)

JSAF広報委員会


Index オリンピック直前レポート(その1)
計測が始まり、470男子は8月5日、470女子は6日にそれぞれ受けましたが、無事終了しました。佐々木コーチのコーチボートの登録も終了し、レーザー級、ヨーロ ッパ級 の練習も本格的開始されました。各選手とも体調は良好で熱の入った練習が毎日18頃まで続いています。
8月6日の天候は午前中は風ほとんど吹かず午後になってから230°、2m/sから方になって160°、5〜6m/sまで上がってきて順調に練習が進んでいます。
6日の17:00から事前記者会見が行われ関選手、轟選手、吉迫選手、佐竹選手と松本コーチ、雑賀コーチが出席し、 意気込み、強化策、アテネの気象・風などについて発言しました。


Index オリンピック直前レポート(その2)
8日に49 erの計測を受けました。ライフジャケットに5kgの錘をつけて平水で沈まないことのチェックを受けましたが通過しました。
8月7日、8日とも風の弱い天候ですが、各選手は海に出て調整を行っています。
8日の風は3〜5m/s、180°でした。

JOCが用意したアテネ市内のジャパンハウス(日本人選手・役員・関係者のサロン)を調査に行きましたが、新設の市電は市内中心部の終点手前までしか開通してないなどインフラはいたるところで工事中です。
一部地区を除きオリンピックムードは高まっていない印象でした。



Index オリンピック直前レポート(その3)
11日に最後のレーザー級計測が終了し、日本選手参加の全種目の計測が無事完了しました。
10日の午前中練習用に借用している Olympic Sailing Centre 北隣のAgios Kosmas Beachで 馬場 正彦氏(気象予報士、JOC気象関係サポートスタッフ)から今年のアテネの気象傾向、 レース期間中の予報、昨年との差異、注意点など有効な解説・コメントを戴き活発な質疑応答を行いました。
470級は連日強豪國とレース形式の練習を行っていますが、4〜7m/sでは走り勝っています。
他のクラスも各々最後の調整を行っており、体調も含め仕上がりは上々です。
開会式を明日に控え、Sailing Centre 付近の整備状況もまずまずの状態になってきました。
昨日(11日)の夕方に山ア会長、セーリング日本代表選手団及びサポートスタッフ総勢30名で Sailing Team Japan の結束を高める目的の食事会を行いました。


Index 8月14日(晴れ、南の風、3〜6m/s)
各種目11レース(49erは16レース)が行われる予定で、1日2レース(49erは3レース)、最終日は1レースのみ行われます。
( 各種目数日の予備日があります)
参加数は、過去3回の世界選手権大会で国別出場枠を獲得した各種目各国1艇で合計50カ国、270艇、400人が参加します。
470級男子・女子及び49er級のスピネーカーには各国の国旗が描かれレース中の順位が判り易くなっています。

第1レースは男子3位で幸先の良いスタートを切ったが、女子はカナダとの航路権のケースで失格となった。第2レースは関・轟組がオーストラリアに対し 航路権で抗議を出し成立したが、吉迫・佐竹組はスタート時の同じく航路権のケースのペナルティを解消するため720°回転した。 そのようなことが影響し第2レースの結果は7位、18位に終わった。



Index 8月15日(晴れ、曇り、風向 340°〜10°、風速 6〜11m/s)
本日(15日)から49er級を除く日本人参加の全てのレースが始まりまった。
スタート予定時刻の13時には朝からの西寄りの風が北にシフトして不安定。
本部船にはAP旗が揚がり、風向が安定するまで待ち、各海面とも14時頃スタートした。
7月30日Olympic Sailing Centre がオープンして以来の北寄りの風で予想以上に風速が上がり MAX11m/sに達した。
日本選手にとっては不得意の領域ではなかったが、オールラウンドの風速域で走れなくては勝てないことを痛感した。
470級男子はは初日ほど順位が上がらなかったが、大会2日目でありこれからである。
470女子から出ていた第一レースの再審が却下され失格が決定したことが残念であった。

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Index 8月16日(晴れ、曇り、風向 340°〜10°、風速 6〜11m/s)
本日(16日)は昨日から吹き続けた北寄りの風が収まらず(MAX12m/s)D海面のフィン級及びイングリング級以外は全てのレースがキャンセルされました。
山崎会長と観覧船から観ましたが残念ながらフィン級、イングリング級とも日本選手は参加していません。
名古屋から駆けつけた佐藤麻衣子選手のサポーターも観覧船に載りましたが、佐藤選手の活躍は観れませんでした。
明日は日本選手が参加する全種目のレースが行われる予定です。気象予報士の馬場さんの予報によると明日は風が収まり日本選手向けのレース日和になるとのことです。

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Index 8月17日(晴れ、南南西〜東北東、0〜6m/s)
本日(17日)は昨日とうって変わり朝から微風状態で、13時の予定時刻になっても風が定まらず各種目とも14時頃スタートした。
470級男子の関・轟組が総合9位と検討しているが、その他の種目は残念ながら中位以下に低迷している。
尚、ミストラル男子第一レースはレース委員会のフィニッシュの手段の対し抗議が出され、本日の最終レースの後再レースの予定であったが風が無く 明日以降となった。

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Index 8月18日(晴れ、北西〜西〜南西〜南〜南東、3〜7m/s)
本日(18日)はアテネ特有な気象で昼前から海風が入り、13時の予定時刻にスタートできた。
第7レースで470級男子の関・轟組がトップ、470級女子の吉迫・佐竹組が4位でフィニッシュした。
第8レースは順位を落としたが、関・轟組は本日までの順位が3位に上がった。
尚、第7レースフィニッシュ後轟選手がドーピング検査の通告を受けた。
レーザー級、ヨーロッパ級及び49er級は苦戦しているが、ミストラル級は始まったばかりなので楽しみである。
明日も今日同様の天候なので期待できる。
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Index 8月19日(晴れ、北西〜西〜南西〜南〜南東、3〜7m/s)

本日(19日)もアテネ特有な気象で海風を待って13時のスタート予定で出港したが、風が弱くミストラル級はハーバーに戻った。その他の種目は海上で待機。
470級男子の関・轟組は第9レース5位、第10レース17位であつたが、第10レースは上位陣が崩れたためスウェーデンと同点。しかし、順位の内容で総合4位となった。
470級女子の第9レースは内容的に良いレースであったが、第10レースは崩れた。470級女子は最終レースを待たずしてギリシャの金メダルが確定した。
ミストラル級女子の第5レースは風の振れをよく掴み5位。
ミストラル級男子、レーザー級、ヨーロッパ級は昨日同様苦戦しているが、49er級は4位、2位を獲り軽風での走りが良くなった。
北京を狙う中国のシングルハンダー(ミストラル、ヨーロッパ、レーザー)は選手層が厚く善戦している。
韓国の470級男子も2位を2回獲っている。
14日から始まったレースも後半に入り、メキシコ大会(アカプルコ)、ミュンヘン大会(キール)につぐ軽風のレースとなっている。
明日は470級は予備日であるが、その他のレースは行われる。今日同様の天気予報である。


Index 8月20日(晴れ、南〜南東、3〜7m/s)

本日(20日)もアテネ特有な気象で海風を待って14時30分出艇した。日本選手のレースは予備日の470級以外行われる。
16時から17時にかけて風が7m/sまで上がり49er級は良い風の中でレースが行われたが、同一海面で行われたミストラル級の開始時は若干落ちた。
ミストラル級男子の第6レースは風のシフトを旨く掴み4位。
49er級は軽・中風での走りが良くなり、第8レースで4位、第9レースで2位を獲ったが、第7レ-スでは痛恨の沈をした。
ミストラル級女子、レーザー級、ヨーロッパ級は昨日同様苦戦している。
明日(21日)は470級の最終日であり最終レースである第11レースが行われた後、夕方から表彰式が行われる。スウェーデンとの銅メダル争いに期待がかかる。
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Index 8月21日(晴れ、南〜南東、3〜6m/s)

本日(21日)もアテネ特有な気象で470級からレースが開始された。 日の丸応援団など日本からのサポーターが見守る中注目の男子470級最終レースは11位、スウェーデンが16位で点差が5点と開き関・轟組が銅メダルを獲得した。
ミストラル級男子、女子も検討し順位を若干上げた。
その他の種目は予備日でレースは行われなかった。
20:00からOLYMPIC SAILING CENTRE で470級、フィン級、イングリング級の表彰式が行われアテネの海に待望の日の丸が揚がった。
男子初めての日の丸であり日本選手団一同感激した。
本日のレース予定はレーザー級、ヨーロッパ級、49er級である。
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Index 8月22日(晴れ、南東〜南南東、0〜4m/s)

本日(22日)はアテネ特有な気象であり、海風の吹き出しも弱い。陸上で風待ち後出港したが再び海上で風待ち。
南南東の風が吹き出し、レーザー級、ヨーロッパ級の最終レースがスタートしたが第一上マークで中止。再レース。
49er級は風の弱い中よく走り、14位、4位を獲り順位を11位に上げた。
レーザー級、ヨーロッパ級の最終順位は夫々35位、24位であり、オリンピック出場国別枠順位とほぼ同等に順位に終わった。
20:00からOLYMPIC SAILING CENTRE でレーザー級、ヨーロッパ級の表彰式が行われtた。


Index 8月23日(晴れ、西北西〜東北東、6〜8m/s→3〜5m/s)

23日は若干天気の状況が変わり、朝から北寄りの風が吹いていたが、昼頃弱くなり予定時刻の13時から約1時間陸上で風待ち。
15時45分からミストラル級がスタート。2レース終了後49er級がスタート。ミストラル級は風向、風速とも不安定な状態で、49er級は安定した状態で行われた。
特にミストラル級は風のむらを見極めるのが難しい状況で日本選手は苦戦した。
ミストラル級は男子、女子ともほぼ同じ順位をキープしたが、49er級は7位を獲り総合順位が10位に上がった。
本日(24日)は49er級のみが予定されている。


Index 8月24日(晴れ、東北、8〜10m/s→5〜7m/s)

24日は朝から北寄りの風が吹き、予定時刻にレースが始まった。
本日は49er級のみレースが行われ、第13レース17位、第14レース18位、第15レースが14位となり総合順位で15位に落ちた。
レース内容は第13レースのリコール、第14レース上マークの沈があり、加えて順風強でのチューニングが合わなく不本意な結果に終わった。
本日(25日)はミストラル級の最終レースのみが予定されている。
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Index 8月25日(晴れ、西南西〜西、3〜5m/s)


むらがある難しいコンディションでミストラル級の最終レースが行われた。
見城選手が28位、今井選手が18位でそれぞれ最終順位は19位、17位で終わった。
レース期間を通して上記の様な難しいコンディションが多々あったが、メダルに絡む選手は常に上位をキープしていた。
男子金メダルのFRIDMAN Gal (イスラエル)は捨てレースも含みオールシングルで、女子も1〜4位まで捨てレースを除いてオールシングルを獲っている。
女子のYIN Jian (中国)が銀メダルを獲った。
本日(26日)は49er級の最終レースが予定され、本日で日本選手参加の全てのレースが終了する。



Index 8月26日(26日の天候・・・晴れ、南、3〜4m/s)

26日はシーブリーズの典型的なアテネの気象で軽風のコンディションで49er級の最終レースが行われた。
中村・高木組は15位で最終順位も15であった。
2位を2回、4位を3回獲ったが、OSC,沈などもあり最終順位は15位の不本意な結果に終わった。
49e級の特徴か毎日順位が入れ替わる展開であったが、スペインチームが金メダルを獲得した。

26日で日本選手参加の全てのレースが終了しました。ご声援ありがとうございました。今後ともご援助、ご指導、ご鞭撻をよろしくお願いいたします。
27日は日本に船便で輸送するレース艇、コーチボートなどをコンテナ2台に積み込むなど撤収作業を行う。

選手団の帰国予定(成田着)は下記である
8月23日・・・関 一人、26日・・・金森 政義、30日・・・鈴木 國央、31日・・・小松 一憲、轟 賢二郎、雜賀 秀夫、吉迫 由香、佐竹 美都子、見城 元一、今井 雅子、佐々木 共之
9月5日・・・田中 一美、松本真也、中村 健次、高木 正人、佐藤 麻衣子、山田 敏雄





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