□2006年初島卯月レース

2006年初島卯月レース レースレポート(その3)

2006年初島卯月レースレポート
初島卯月レース実行委員会
 レース委員長 林 伸樹

ヨットレースシーズンの幕開けとなる恒例の初島卯月レースが、本年は4月15日に開催されました。今回のエントリー艇数は10艇で、少し寂しい気もしましたが、エントリー艇すべてがスタート海面に集まり、スタート時間が近づくにつれ、徐々に緊迫感が高まっていくのを間近に感じました。

スタートライン近辺の海面では北からの強風と南から北に流れる強い潮流のためか、アウターマークが流れてしまい、本部船ではマークを回収した上で小網代浮標をアウターマークの代用することを決定しました。その結果、スタート時間を10分遅れの10時10分に変更しました。本部船をアンカリングした時点では風位20°風速16knotを記録していましたが、レーススタート時には更に風速は強まっているように思われた。レース運営に携わる者の常として、各艇が無事にフィニッシュラインに戻ってきてくれることを願う気持ちで見送りました。

スタート信号とともに小型艇のENZO、昨年の小笠原レース優勝艇のラッキーレディーVが艇団の先頭を切って飛び出し、その他の艇も順調にスタートしました。スタートラインへのアプローチ時に本部船に接触した艇がありましたが、一度戻った上でスタートして行きました。

スタートラインを撤収し、フィニッシュラインを設置した後も風の勢いは衰えることなく、レース展開はかなり速くなるものと予想していた通り、16時30分にラッキーレディーVがファーストホームし、約30分後にIndependence7がフィニッシュ。以降、織姫、HAURAKI、Tracer、RAIA、ENZO、Great People、EBB TIDEと続き、1122トレッキーがフィニッシュして、全レース艇を迎えることができました。メインセールの破損にも拘らずトライスルでフィニッシュした艇もありましたが、厳しい気象の下であってもリタイア艇が出ることなく終えることができ、運営側として満足感の得られるレースとなりました。また、参加した方々にとっても外洋レースの厳しさ、楽しさを実感していただけたものと思います。また次回のご参加をお待ちしております。

なお、乗員リストに虚偽の記載をしてレース参加をしたうえで、フィニッシュ後もその事実を隠蔽しようとした艇がありました。レース委員会よりその艇RAIAに対しての抗議を行い、審問の結果、失格となったことを併せて報告させていただきます。

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