初島卯月レース 参戦記




KSC第一戦 初島卯月レース 参戦記
              <ファースト>ナビゲーター 中丸睦美

 4月とはいえ寒冷前線に吹き込む北風がまだ冷たい3日、KSC第一戦
初島卯月レースがスタートした。
北東60度、10ノットオーバーの風を受け全挺快調に初島にスピンラン。
マストヘッドスピンの我がファーストにとっては絶好の風向きであるが、
それなりに皆さんがんばってラムライン上を走らせている。
それでも風が落ち始め、さらに後ろに回るようになると、岸寄りの潮ねらい
コースと、午後から風が南に変わるという天気予報ねらいでの南出しコース
に分かれ始めたが、どのコースもこれといって走っている訳ではない。
いよいよ初島に近づくと風はますます気まぐれとなり、風の帯に
うまく乗った挺だけが走って回りの船はどんどん置いていかれてしまう。
それでも得意の走りを信じてなんとか初島回航してみると、見渡せば
カラス、ビックアップル、ロシナンテ、織姫、青葉。
いつの間にか40フィートオーバーの挺と一緒に走ってる。
でも大型挺が前方でもたもたしてるのは、やっぱり風が無いからで、
いつまでたっても小網代に近づかない。
挺速が2ノットを切り始めた頃からタイムリミットの24時が
気になりだした。今18時で後18マイルだから3ノットで帰れるよねー
なんて言いながらチョコレートなんぞ食べながら走らせていたら
いよいよ天気予報通り南東の風が吹き始めた。
やっぱり神様は我々ヨットマンを見放さず、夕飯は陸の上で食べる様
導きたもうた!
という訳で、無事レースは終了し、IMS−B優勝もいただいた。
当然その日の陸上での夕食(宴会)は大いに盛り上がったのでした。
毎年思うことであるが、初島回りのレースは風・潮・天気の影響に加え
地形的な条件も加わって一筋縄でいかない面白さがあり、いつも同じ挺
が勝てる訳ではない。その上日帰りで楽しめるのだから、クラブレース
に出るつもりで気軽に参加してみるのもいいかもしれない。