大会レポート・総括

 今回のユースアメリカズカップへ向けて、二度のクルー選考を経てチームを結成、日本国内に留まらずバミューダを拠点に活動を行いました。海上でのトレーニングだけでなく、ジムでのトレーニングも積み重ね本番へ向け全員で取り組んで参りました。

 しかし迎えたレース当日、予報通りの微軽風が続き、一度もフォイリングすることなく大会を終えました。フォイリングをしないカタマランを速く走らせるのは考えているよりも難しく、大変苦戦を強いられました。私たちが上位を走れなかった原因の一つでもあり、ヨットの基本でもある、「船を速く走らせること」が今回のような微軽風シリーズでは一番重要なポイントとなります。その次に重要なのが、スタートです。フォイリングボート特有のリーチングスタートはスタート時に良いスピード、角度、ポジションにいなければ大きく出遅れ、第1マークを回るまではリカバリーもほとんどできないため追いかけ続ける苦しい展開を強いられます。これらの情報はチームで共有しレースに臨んだつもりでしたが、各国のトップ選手たちに及ばず、前を走ることはできませんでした。最終結果は予選グループ中最下位と、大変厳しいものでした。

 何より、今回世界で一番大きなイベントとも言えるこの大会に挑戦することが出来たのも、サポートをしてくださる方々がいたからこそだと感じております。ご支援ご声援いただいた皆さまに心より感謝申し上げます。至らない点も多々あったとは思いますが、レースに向ける思い、期待に応えようとチーム一丸となって全力で取り組みました。グループ予選敗退という結果となり、恥ずかしい気持ちや申し訳ない気持ちもありますが、このような経験をさせていただけたことに純粋に感謝し、さらなる目標へ向け皆それぞれ努力して参りたいと思います。応援ありがとうございました。

スキッパー
小泉維吹

小泉維吹スキッパー

1996年 9月 1日生まれ。
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