J-Sailing

スポンサーに頼らず自力で全日本選手権を開催



 第11回全日本ミドルボート選手権は天侯に恵まれ,インショア4レース・ショ-トディスタンス1レースの計5レースすべてを無事消化することができた。 また,JSAFの新組織設立後初めての外洋ヨットレースにおける全日本選手権大会の開催となり,本部艇には NORCブルーエンサインに代わってJSAFの新しい工ンサインが初めて翻り,日本の新しいヨットレースの幕開けを感じさせた。 遠くからも目立つ新しいエンサインに新鮮な感じを受けたのは私だけだろうか。
 JSAF公認の全日本ということで,いままでの外洋ヨットレースの参加資格にはほとんどなかった 「乗員の全員がJSAFの会員でなければならない」という厳しい条件になったが,全艇が満たしていた。 この件に関しては,実行委員会として参加者のこ協力に大変感謝するしだいである。
 今大会はスポンサーをつけず,われわれ独自で他の資金援助をまったく受けずに開催した。 スポンサーがいなければ開催できないのでは, 社会的に認知されている人たちが集まっている関東ミドルボートオーナーズクラブとしては大人気ない話である。 「われわれの遊びの資金は,われわれで出す」をモットーに,今回はレースを企画したのだった。
 スポンサーがつかなければイベントの企画ができないのでは,今後の運営の永続性に欠けてしまう。 他の金銭的援助を受けずにどこまでできるかということは,今大会がはじめての試みだった。 参加料の据え置き,人件費の節約,規模の縮小も考えずに,経費節減で切り詰めた。 もともと,関東ミドルボートオーナ-ズクラブでは「赤字は会員で均等割り」が基本原則になっている。 今回は参加艇数が少なくクラス分けも思うようにできなかったが, 来年度はきめこまかいクラス分けができるよう参加艇の増加を期待している。
 なお,今大会から国際規格のIMSクラスはいままでどおり36ftまでとし,CRに関しては大きさの枠をはずした。 また,IMSに関しても36ft以上の艇にもオ-ブンクラスを新設した。 しかし,ミドルボート選手権の基本は36ftまでである。今後もIMS36ftまでの基本は貫いていく考えでいる。 来年のミドルボートも,ぜひ多数ご参加いただけるよう,お願いしたい。
 最後に,特別のど厚意により今大会をお手伝いいただいたシーボニアヨットクラブの会員の方々をはじめ,三浦市,三浦市観光協会, 神奈川新聞社,(株)三浦海業公社,(株)マリンリゾートシーボニアのみなさまには,この場をお借りして厚く御礼申しあげます。

(実行委員長:野口隆司)
J-Sailing 7月号より抜粋